残暑がここかしこに居すわる晴天のある日。
空と湖の青を写し取った色合いで、男装の麗人が起立する。
見る方向によっては、円柱を断ち割った姿に、いと不安定感をいだいてしまう。
この上階からの展望を想像しつつ・・・。
後日。。。
ランチの早期予約で、窓際席を確保していた。
何の因果か知らないが、その日が台風の接近と重なるなんて。
しかし、だからこそ出会えた幻想空間。
雨天でも好転があるからおもしろい。
ボーセジュール。
38階からの当てにした景色はみじんもない。
激しい雨音が、BGMの旋律の拍子をとる。
窓打つ大粒の水滴が、斜に軌跡をえがき無数にころがり落ちる。
そのすぐ向こうに、奥ゆきのない白濁の空があった。
高所にいるはずが、まるで高さを感じない。
サラダ仕立てのオードブル・・・かんぱちとマス(卵もあしらわれている)
爽やかなドレッシングでスッキリと味わう。
野菜スープ・・・にんじんと玉ねぎ
のどもとを過ぎてから、ホンワリとにんじんの風味がひろがる。
メイン・・・イラ・チダイ・ホタテ貝柱
その魚の出汁を使った旨味濃厚なソースが泡立ててある。
五島列島で水揚げされたイラは、全体像も名前すらも知らない。
ふわふわの白身ですこぶる美味。
・・・牛フィレ肉のステーキ
軟らかすぎ!!
こんなのを食してしまうと、日常の肉がまともに見られなくなりそぉで怖くなる。
ワゴンサービスのデザート
・・・たっぷりフルーツのパウンドっぽいケーキ
栗とカシスのムース
ホワイトチョにオレンジを忍ばせたムースかな?
バニラアイス添え
&
コーヒー
気分はとっても晴れやか。
それと同じくして、雲の割れ目から青空がのぞきだした。
低空を走る灰色雲は南東の果てへ、ぐんぐん吸い込まれてゆく。
台風のしんがりランナーは俊足だ。
鋼鉄の要塞のごとくに変貌。
その風貌に唖然となる。
これほどの高層でこの地にありながら、自然と融和する不思議。
それは、得意とする七変化のなすところなのかも。
誰もが認める、琵琶湖のプリンスここにあり。
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