数日前の曽爾高原は、色を落とし哀愁を帯びていた。
一昨夏と今春に見た緑一面の風景が全てだったので、その変貌ぶりに目を瞠る。
今回は、娘の達ての願いで訪れた。
彼女が喜びそうな、この前と同じコースを歩くことにする。
お亀池の周囲に灯篭が立ち並ぶ。
火が点されれば、幻想的な眺めであろう。
開きかけたススキの穂が、キラキラと陽に遊ぶ。
現地の最高気温17度との予報だったが、ひたすら階段を上がると汗ばむのを通り越して汗が伝う。
朝方は肌寒く、着込んだ上着やシャツを次々と脱ぎ去ってもなお暑い。
半袖姿で颯爽と先を行く人が羨ましくさえ思える。
だが、尾根筋まで上り詰めると、冷ややかな風が当たりだし汗を引き剥がしていく。
堪らなく気持ちがいい。
大小の岩が剥き出しの斜面を上る。
初回は無我夢中で、気が付けば上り切っていた。
次は、慎重にも多少の余裕があった。
で、今回は、余裕綽々のはずが、最も足取りが不安定で恐怖感を覚えた。
展望広場から先へは上がる気になれず、皆も賛同したので折り返すことに。
その前に、遠景をバックに記念の1枚。
亀山峠まで下り、亀山山頂を目指す。
道筋は幅広に下草が焼かれ、邪魔物がなく歩きやすかった。
娘が大喜びの岩場にさしかかった。
全く躊躇することなく、さっさと挑んでいる。
後は、いくつかのアップダウンを繰り返し、山道を抜ければゴールだ。
初めての娘は、いたるところで写真を撮り、立ち止まる回数の多いこと。
お蔭で、ゆっくりと楽しく歩き終えた。
今回のランチも、曽爾高原ファームガーデンにて、お米パンとヨーグルトを買い込んでベンチで頂いた。
できれば、レストラン「すすきの館」でランチと洒落こみたかったのだが、待ち列ができていたので諦めた。
でも、やっぱり気になるなぁ。