家族４人で、有田（和歌山県）に帰って来ました。
父の二十三回忌、母の三回忌、そして叔父の一周忌の法要が
故郷の菩提寺で、執り行われました。
叔父と母が一年違いで亡くなったので・・・
それぞれの四十九日や、一周忌や、三回忌と
このところ、毎年いとこたちと集まっているような気がします。
今日はお天気もよく、父と母と叔父の人柄が
お天気までよくしてくれた、など思いながらお参りしました。
久しぶりの帰郷です。
法事が終わると・・・
父や母や叔父を偲びながら、いとこたちと会食。
みんな同じくらいの年代なので、おしゃべりに花が咲く。
アッという間に時間が過ぎて、帰路につきました。
故郷は、だんだん遠くなる。
空き家となった、生家を見るのは、忍びない。
いろいろに想う一日でした。
父さん・・・
今日はこうしてみんなが集まって、三人の話に花が咲いているよ。
父さんの好きな、イクラがあるよ。
ホラ、父さん、このイクラはとっても美味しいよ。
母さん・・・
毛がにだよ。
母さんは、かにの身を取るのが面倒だといって、よく残したね。
私は「勿体ない、勿体ない」と言いながら、母さんの残したかにを食べた。
私に、「勿体ない」という言葉を教えてくれたのは
母さんだったのに・・・・。
叔父さん・・・
一人鍋の材料が来たよ。
叔母さんが亡くなってからは、よく私の母と二人鍋していたね。
二人は本当に仲の良い、姉弟だった。
父さん・・・
お鍋が出来たよ。
父さんは猫舌だったっけ。
それで食べる前に、よく母さんに、「フーフー」ってしてもらっていたっけ。
優しい母さんが奥さんで、父さんは世界一の幸せ者だったね。
それなのに、２３年も前に天国へ旅立った。
母さんは、ずいぶん長い間、寂しい想いをした。
今頃天国で、父さん、母さん、叔父さん、叔母さんで
大きな鍋を囲んで、食べているだろうなぁ・・・。
叔父さん・・・
お造りだよ。
生前の叔母さんは、魚をさばくのがとても上手で
お造りにすると、いつも半分、母に分けてくれたね。
母は嬉しそうに、私に電話で話していたよ。
母さん・・・
はまぐりのお吸い物だよ。
菜の花も入っているよ。 ３月３日はひな祭り。
娘がいるから、私もちらし寿司と、はまぐりのお吸い物を作ります。
ひな祭りに、はまぐりのお吸い物を食べる意味を教えてくれたのは
母さんだったね。
はまぐりは、２枚の貝殻がピッタリ合うペアが、他には存在しないということで
夫婦和合の象徴、女性に貞操を教えるために使われるとのこと。
毎年、おひな祭りには、必ず「はまぐり」のお吸い物を作るよ。
私は、母さんに教えてもらったことを忠実に守っているよ。
父さん・・・
カレイの煮つけが来たよ。
お魚の身を取るのが下手で、よく母さんに取ってもらっていたね。
母さんは優しかったもの。
でも、そんな母さんも、かにの身を取るのは、面倒で嫌だったんだよ。
叔父さん・・・
お寿司だよ。
叔父さんはよく母さんに、スーパーマーケットのパック寿司を買ってくれたね。
あれ、母さん凄く喜んでいたんだよ。
母さんは、アナゴとハマチが好きだった。
母さん・・・
天ぷらが来たよ。
父さんが亡くなってから、ガスレンジに油が飛ぶと言って
天ぷらを揚げなくなったね。
そのくせ、私が天ぷらを揚げて持って行くと、美味しいと言って食べた。
母さんは、とてもきれい好きだった。
母さんの好きな、海老の天ぷらだよ。
海老の顔を見ていたら、笑えてきたよ。
でもその前に、母さんと食べた海老の天ぷらのことを思い出して
この海老の顔が、涙でかすんで見えるよ。
母さん・・・
いちごだよ。
甘いいちごに、コンデンスミルクをかけて食べるのが好きだったね。
病室で、「もっともっとミルクをかけて」とせがむ母さん。
まるで、子供みたいだったよ。
母さんの大好きないちご。
私が病室で、最後に食べさせたのは、いちごのヨーグルトだったね。
もう、ミキサー食しか食べられなくて
いちごのヨーグルトに、コンデンスミルクをいっぱいかけて・・・。
そしてスプーンで、口に入れると、「美味しい」と笑ってくれたね。
その笑顔は、まるで菩薩さまのようだった。
父さん・・・ 母さん・・・ 叔父さん・・・
ふるさとの山や川は変わりなく、今日も私を迎えてくれたよ。
もう父さんも母さんも叔父さんもいないのに・・・。
でもこの場所に帰ってくると・・・
父さんや母さんや叔父さんが、待っていてくれそうだよ。
今は、私の心の中で生きているから、生前よりずっと近くに感じるよ。
私をいっぱい愛してくれて、ありがとう。
本日最終、２３時３０分。
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今日も私のブログに来てくれて、ありがとうございました。
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