Road to 50’s ~50歳への道~

ナイスな50歳になるための日記

カウントダウン

感動したこと

2008年01月28日 14時24分13秒 | Weblog
昨日、子供と「TVチャンピオン」の再放送を見ていました。
テーマは「日本一の大工は誰か」ということだったと思います。

その中で、2人の大工さんが決勝に残りました。
そして、決勝のテーマは「犬小屋を作る」でした。

片方の大工さんは宮大工で文化財のような建物を修繕したり
立て直したりする、非常に高い技術を持った方でした。
弟子も43人いるとのことでした。

もう片方の大工さんは恐らく工務店の方ですが、技術が非常に
優れている方だったと思います。

前者の大工さんは、平等院鳳凰堂風建築、後者の大工さんは
合掌造りの犬小屋を作り始めました。

私は、その製作プロセスを見ていて「後者の方が勝つな」と思い
ました。

なぜなら、顧客本位だったからです。

犬小屋という小さいスケールの建築物であったにもかかわらず、
「壊れにくく、長く維持ができるように」というスタンスから
自分のこだわりである柱強化技術を投入した点が挙げられます。

これだけなら、「どんなに小さくても自分の技術を惜しげもなく投入
する」という点のみの評価となり、もう片方の大工さんとの差には
ならなかったと思います。

決定的に両者が違ったのは、さらなる、顧客(犬)満足面です。
後者の大工さんは「犬が快適に暮らせるように」と床下に竹炭、壁面に
藁入の塗装をして、床面にヒノキを使い、防臭、防菌、防湿を行って
いました。
前者の大工さんは、「屋根に伝統的な技術の粋を集めた」といって
悦に入っていました。

なぜ、両者の違いが出たのかということについては、類推になりますが
やはり、後者の大工さんは日々、自分のお金で家を建てるというお客さん
と接しており、普段から顧客本位で家を建ててあげようという気持ちで
仕事をされているので、本番でもそのようなスタンスで仕事ができたの
でしょう。

前者の大工さんも技術は優れているのですが、やはり、文化財という
普段人が住むことはない(もちろんその建物が最初に建てられたとき
は住む人のことも考えてでしょうが)ので、技術重視になってしまった
のでしょう。

結果はやはり、後者の大工さんが勝ちました。負けたほうの大工さんは
「勝負だからしょうがないです」と言っていましたが、真因追究しないと
また負けるだろうなと思いますw。

自分も、診断士になれたら、顧客本位の診断士になりたいと思います。
その意味でも、1つ前のエントリーで学んだ視点は大事にしていきたい
と思いました。

学んだこと

2008年01月28日 11時05分53秒 | Weblog
先週の勉強会で1つ学んだことがあります。

それは、診断・助言をする際の診断士としてのスタンスとして、社長の立場
従業員の立場など、事例内の登場人物の立場に立って考えることが必要だと
いうことです。

自分は、事例に対する解答を導き出す際のスタンスとして、社長の立場で
考えていたつもりでした。しかし、それは大企業の社長の考え方だったの
かもしれません。また、従業員の立場ならどう思うか、感じるかという
視点が不足していました。

たとえば、平成19年度事例Ⅰの第4問設問Ⅰでは、Xブランドの従業員
が業績が給与に反映されていないと不満を持っているわけです。それに
対して自分は、不満の原因は、取扱ブランドにバラつきがあるため、各店
の業績を公平に評価する仕組みがないからだと考えました。そして、その
解決策を第5問で各店でXとYブランドを取り扱うことを提案すれば
評価基準の設定と店別業績評価が可能となり、不満も解消できると考えま
した。

しかし、店別業績評価をして誰が喜ぶのでしょうか。店別に評価すること
になれば、従業員の気持ちを考えると、店舗内の結束は固まるかもしれませ
んが、自分達の利益を優先するようになりますから、他の店舗へ商品を融通
してあげるなどといった、店舗間連携などはより困難になるでしょう。

そもそも、店舗別業績評価によってモチベーションがあがる従業員っているか
というと、成績がよい店舗は上がるんでしょうが、悪い店舗ではあがりません。
そして、その評価の基準については、他にも各店のファンダメンタルズがある
わけで、X,Yを扱うことができるだけでは公平性が足りません。そんな状態
で店別評価制度を入れたら、会社内がギスギスしてしまいます。

仮にそういう制度を入れたら何が期待できるかと言えば、総額人件費の削減で
す。人を大事にする社長が、現状、業界水準的には従業員から満足を得ている
のに、組織がギスギスするような制度を導入するでしょうか。

結果として、第5問でX,Yブランドを導入するという答えを書くとしてもそれ
は店別業績評価を導入するためではなく、業界経験や社歴の長さから販売スキル
が高いXブランドの従業員を現状、Yのみの店舗へ配置することが可能になり、
Yブランドの若く経験の浅い従業員に対する指導的立場に就かせることができ
るからといったアプローチで考えるべきだと思います。

そう考えると、第4問の設問①に対する解答については、当初「好景気でXが
売れていることを、自分達の実力で売れていると勘違いしているから不満を
持っている」というような書き方をしましたが、本当は「販売単価が高く、
販売難易度が高いXブランドを長い業界経験に裏打ちされた販売スキルの高さ
で売ってきた結果の業績であるにもかかわらずそれが給与に反映されていない
から」というような書き方をしたほうがよいのだと考えました。

本番では、第4問の設問1に対しては、直感的にそのような書き方をしていたの
ですが、第5問への対応を個別最適で考え、結果として「成果実績主義賃金制度
を導入するが、定量評価だけでは不満が残るので、BSCを導入する」といった
解答を書いてしまいました。加えて、最近、あれこれ考えている間に、思考が
「社長に教えてあげる」的な立場に変わってしまっていたようです。

また、「試験を解きにいく」という姿勢にもなっていたようです。
あくまでも、事例問題は仮想診断・助言であり、その会社の有様をしっかりと
様々な立場の方々とシンクロした上で、その企業がなぜ、外的環境へ対応しに
くくなっているのかという点にも留意しなければいけないなと思いました。
今後は、その辺を気をつけていかないといけないなと思いました。