玉川な日々

一日の疲れは玉川に流して・・・

狂人の回顧(というか自慢話)を読んで

2012-04-24 20:53:37 | 左様出尾蛇瑠
1946年の東京裁判で検察側証人(敵国側の証人)と出廷、証言した田中隆吉の「日本軍閥暗闘史」を読んだ。

愛人の川島芳子と共謀、シナ人を使って日本人を襲わせ上海事変を起こした張本人で、尾崎秀実と同じコミンテルンのスパイだった男。

本書の第十二章が笑える題、「再生日本の方向」- 恒久平和の先駆者たれ である。

書き出しは軍人下村定大将ー最後の陸軍大臣としてポツダム宣言受諾後の臨時議会で

「有史以来未曾有のこの敗戦と惨状を招来せる原因は、全く軍人がその本分を誤り、みだりに政治に干与せるためである。ここに衷心より国民諸君にお詫びする次第である。しかし、事ここに至っては、いかに私がお詫びをしても償うことを得ない。まことに何とも申訳ない」との声涙ともに下り、議会を通じて天下に陸軍の罪を謝罪した。

・・

日本及び日本人にして、真に世界恒久平和の先駆者たらんと欲すれば、まずその誤れる優越感を捨てことが先決問題である。・・日本を神の国として誇示し、日本人を神の子なりとして自負する、偏狭にしていわれなき優越感は、他の民族の反感を買うに止まり、百害あって一益ももたらさぬ。・・・

軍閥の横暴は栄光ある祖国日本を泥土に委した。しかしながらもし仮に一歩譲り、彼らが勝利を得たとしても、日本及び日本人の生活は精神、政治、経済の各部門において果たして真の幸福をえたであろうか。私はこれに対して否と答えざるを得ない。なんとなれば全体主義は人間の自由を奪って、これを奴隷化するからである。・・

軍閥の横暴は日本および日本人に、新たなる自由をあたえたものと言わねばならぬ。・・

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だから、「自分がスターリンの手先となり、国民を虐殺したのは正しい!」と自慢して終わる。

いまの共産党や左翼の主張の原点がここにあります。

いやぁ~、洗脳っておそろしいですね。