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つれづれなるままに・・

『白い巨塔』 新米医師 (1)

病室を覗いたとき、点滴の針を刺したまま、夫は静かに眠っていました。

私は、何となくホッとして、ベッド脇の椅子に掛けようとしたのですが、ふと、その点滴の針を刺した夫の腕を見てビックリしました。

だって、腕全体がパンパンに腫れているんですもの・・・。

 

私は、夫を起こし、ナースコールをしました。

「あらあら、液が漏れちゃったのねぇ・・・」

やってきた看護師さんは、腫れた腕の様子をみて、こともなげにそう言うと、それでも、すぐに、ドクターに連絡をしてくれました。

 

そして、若いドクターが、反対側の腕に点滴のやり直しをしてくれることになったのですが・・・。

 

ところがところが・・・・。

何回やっても、上手に点滴の針がさせないのです。

額に汗を浮かべながら、必死で頑張っていましたが、結局、最後は他のドクターに変わってもらうことに。。。。

このドクターは、以前にも二回、同じことがありましたので、失礼を承知で私は聞きました。

「先生は、お医者様になって、どのくらいですか?」・・・と。

 

 「僕は、この春、国家試験に合格したばかりなんです。 だから、まだ、3カ月です」

 

そのあとで、少し、彼と話しました。

自分は、医療関係者が身内に多い同僚と違って、全く違う世界からこの道に入ったので戸惑うことが多い・・・とか、まだまだ患者さんに針をさすのが正直言って怖い・・・とか、出身は栃木の田舎だとか・・・。

彼の話を聞いていたら、点滴の失敗をなじる気にはなれませんでした。

まじめで素直そうな青年です。

失敗を繰り返しながもら、きっと、将来は立派なお医者様になることでしょう。

『頑張れ!』 と、私は心の中でエールを送りました。

 

それにしても、新米医師には 『指導医』 がつくはずだと思うのですが、私の認識違いだったでしょうか・・・?

 

ちなみに、点滴のやり直しは、先輩医師が来て、ものの数分で完了しました。

医局に戻ってから、この新米医師が、先輩医師に叱られないとよいのだけれど・・・と、余計な心配をしている私です。

コメント一覧

love0911
sumiさん
私は、若い人が好きなだけなのよ。 !(^^)!
1363sumi
夫が入院していた時のことを思い出しました。
loveさん、あなたはなんてやさしい心の広い方なのでしょう。
若いお医者さん、きっとりっぱなお医者さんになってくれることと思います。
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