私は新聞のスクラップも楽しみの一つで気に入った記事があると切り抜いて保存しています。
最近のスクラップの中で特に感動したエッセーを今回のブログにUPしたいと思いました
われら572歳 岡村美孝さん(72)川崎市
木々も色づき始め、ぬけるような青空の一日、私達兄弟7人は全員、実家近くのホテルに集まりました。
会場正面にはおいっ子夫婦手作りの大きな看板。
ー572歳、感謝の集いー。
7人の年齢を合計すると572歳になるのです。
この日を待ちわびた7人。 近づくにつれ日に日に食欲も増し、話すことも多くなりました。
久しぶりの出会いに心も高揚したのです。
そうは言っても平均年齢は81・7歳。 寄る年波に、足腰は弱まり、耳も遠く、物忘れもひどい。
ここへの出席も家族総がかりとなりました。
私たちは戦中戦後の物不足の時代に育ちました。
男ばかりの7人兄弟、生活は楽ではなかったと思います。
しかし、ひもじかった記憶はありません。
むしろ田舎ゆえの人情に囲まれ、のどかな田園で野原を走り回りました。
老いて母がぽつんと言ったことがあります。
「7人誰一人欠くことなく元気に育ってくれた」と。
母の唯一の自慢であり誇りだったのでしょう。
小さい頃、母に「いいもん〈物〉欲しい」とねだると
「お寺に行っといで、いいもん〈門)いっぱいあるがな」とやりこめられました。
一方、父親は放任というかこまごましたことは言いませんでした。
ただ兄弟げんかのときは別で「兄弟げんかはあかん」と言って無条件でやめさせました。
おかげでいまだに仲良くできるのだと思います。
さて私たちのこれからは、個人戦ではなく団体戦。
それは7人そろって仲良く、毎年7歳づつ歳を重ねること。
それが両親への供養、お世話になった方々への感謝、子や孫への遺言になると思っています。
産経新聞(朝刊)朝晴れエッセーより
なんと素晴らしいご兄弟でしょう。
このご兄弟のご両親も素晴らしいと思いました
そしてご兄弟の甥、姪っ子さん達も年老いた親兄弟の力になっているのが感じられて
私はこのエッセーを読んでいると胸が熱くなりました。
私も妹・弟に会いたくなりました。
近い内に妹・弟に会う機会を作りたいと思っています
写真は先日、編み物仲間と見に行った時の紅葉です