YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

ブレーキフルードを交換した

2020年01月11日 | YB125SP整備

 我がYB125SPのフロントブレーキのフルード(動作油)を
最後に交換したのいつだっけ?
調べてみたら約2年前だったので、空気が乾燥しているこの時期
を利用して交換する事にしたよ。

ブレーキフルードは沸点の関係でDOT3かDOT4が指定されている
けれど、ポリエチレングリコールモノエーテルが主成分らしくて
湿気を吸いやすく、長期間継続使用すると徐々に水分が混じって
劣化するから定期的に交換した方が良いとの事だ。

 YBやYBRなどはこの道具類を揃えると簡単に交換が可能。

空ペットボトル、8mmのメガネレンチ、
透明ビニールチューブ内径5.5mm~6.0mm・長さ50cm。
2番+ドライバー、YAMAHAブレーキフルードDOT4
「BF-4」100ml、ウエス

 交換方法の基本はWEB上やYouTubeでいくらでも見つかるか
ら割愛する。
検索用語「バイク ブレーキフルード 交換」など。
今回はちょっとした注意点だけ羅列してみるよ。

 ブレーキキャリパーのドレンニップルに8mmメガネレンチと
内径5.5mm×50cmの透明チューブを取り付ける。

空のペットボトルで廃液を受けるのだ。

 メインスタンドで車体を立てて、フルード確認窓の液面位置に
テープを張って印をつけておく。

新品ブレーキパッドの場合は液面が上限ギリギリに見えるけれど、
減ったパッドだとその分が油圧回路へ流れるため、こんな感じで
下になる。
この位置を再現しないと、あとで新品パッドに入れ替えた際に
ブレーキフルード過剰になって引きずり現象を起こしてしまうか
ら、かなり重要な注意点だ。

 マスターシリンダータンクの蓋を外すと白い中蓋が見える。

周囲にウエスを巻いている理由はブレーキフルードの特性の関係。
ブレーキフルードは塗装やアクリル樹脂などへの攻撃性が高くて、
うっかり滴ったフルードがこれらに着くと塗装を痛めたりひび割れ
の原因になるので、こうして養生をしっかりやる必要がある。
うっかりスピードメーターの窓にフルードを付けてしまった結果、
翌日にヒビが発生して割れた事例もネット上で見かける。
ガソリンタンクにも何かウエスをかけておいた方が無難だろう。

 中蓋を外すとゴム製のダイヤフラムが見える。
水滴がついていて2年間の湿気が混入した証拠である。

ブレーキフルードが下がった時に内圧を制御するための部品なの
で、ひび割れを起こしていたら要交換なのだ。
この中蓋も外す。

 ブレーキレバーを握りながらドレンニップルを少し緩めると
レバーが軽くなって古いブレーキフルードが排出される。

緩める角度はこの程度の少しだけ。
レバーがグリップに付くくらいになったら、そのまま握ったまま
で軽くニップルを締める
そしてレバーを数回握って固くなったら再度緩めて排出。
この繰り返しでマスターリザーバータンク内とブレーキース、
ブレーキキャリパー内の古いフルードを新品に入れ換える作業が
今回のメンテナンスだった。

 液面がここまで下がったら新しいブレーキフルードを少し入れて
再度ニギニギ排出作業。

ブレーキドレンニップルの作業の時に時々覗き込む事。
これ以上液面が下がってマスタシリンダー穴まで空気が触れると
空気の泡が混入してブレーキが効かなくなるので重要な作業注意
点である。

初めて実行する人はYouTubeでしっかり予習すれば大丈夫だろう

 排出してきた廃液の色がチューブ内で徐々に薄くなって透明に
なれば新旧入れ替え完了なので、ドレンニップルを締めて終了。
締めすぎるとキャリパー本体側のネジ山を破壊してキャリパーを
新品交換しないと直らないので、これも重要注意点なのだ。

 タンク内の液面を確認・調整。

事前に付けた印に位置すれば良い。
結果、用意した100mlボトルの半分しか使わないで全交換でき
たよ。

 ダイヤフラムを付ける。

よく掃除し、乾いたウエスできれいにしてから付ける。

 中蓋を付ける。

これも掃除しておく事。

 上蓋を付ける。

左右交互に少しずつ締めこんで、固くなったら完了。
締めこみ過ぎてネジ山破壊を起こしたら、ここも新品交換でない
と修理できない。
皿ネジだから少し固い程度で十分固定されるのだ。

 ウエスに水を含ませて軽く絞って周辺を拭き掃除する。

少しにじんだブレーキフルードをふき取るのだ。

 キャリパー側のチューブを外す時も濡れウエスで養生する。

チューブを抜くと必ず廃液が垂れるから、キャリパーやホイール
の塗装を守る必要があるのだ。
ニップルの穴の中もウエスかティッシュペーパーでコヨリを作って
廃液を吸い取っておこう。

 メガネレンチを外してゴムの蓋をかぶせて完了。

気になるなら周辺に水をかけて拭き掃除すれば完璧だよ。

 廃液の様子。

紅茶色に変色して、劣化している証拠が目でわかる。
酷い劣化だと廃液はコーヒー色なのだ。w

 廃液に水道水を少し加えてみた。

加水分解で白く濁る。
鉱物油系のフルードと違って水分を吸うのが良くわかるね。
こんな反応が起きるので、濡れウエスで拭き掃除をするのが有効だ
と分かるだろう。
乾いたウエスで拭くだけだと残ったフルードが塗装や樹脂を犯す
から、作業よりも養生と事後掃除の方がメインと言っても過言で
ない。

 こんな感じな作業ではあったが、慣れてしまえば約30分程度で
済む程度の内容である。
数年経った車体ならブレーキフルード交換をお勧めするよ。



2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
参考になりました (ey)
2020-01-12 08:44:55
あけましておめでとうございます。毎回楽しく拝見させていただいております。
今回の記事も丁度自分のYBのブレーキフルードオイルの交換を考えていた時期なので仔細な注意点の確認ができました。ありがとうございました。
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簡単ですが (雷太)
2020-01-12 10:13:43
>>eyさん、お久しぶりです。
そして明けましておめでとうございます。
ブレーキフルード飛散による被害は見落としてがちですが、注意すれば簡単な作業であります。
なお、ブレーキレバー握る時にうっかりハンドルを切ってしまって、その衝撃でフルードタンク
からこぼれて飛散することもあるので、出来れば前タイヤにブロックなどを挟んで少し固定して
おくと安心でしょう。
ヤマハの100mlボトルは他の品よりも丁度良い量で安価ですから助かりますね。
寒い季節ですが空気が乾燥しているので湿気混入を避けられる絶好なタイミング。
成功をお祈り申し上げます。
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