【エンジンとキャブレターをつなぐインテークの選定】
実は旧型YBR用のアルミ製インテークがPZ系のフランジ接続
構造にピッタリなんだけど、ちょっと事情があって本物の純正
品(刻印5VL)だと具合が悪いのだ。(穴径を広げれば可)
丸印の部分が無地か「B F28」と刻印された物がPZ27系の出力
径27mmとピッタリな内径なんだよ。
負圧用ニップルも有って利用価値がある。
これは中国国内機のJS125ってモデル用のインテークなんだけど、
幸い現在タオバオで売られてる安価な品のほとんどがこのタイプ
なので、困る事は無い。
検索用語「天剑125化油器接口」で「 欧二」や「国二」がコレ。
「国三」は昨今のBS25キャブ用なので使用不可。
参考id=7423839657
ガスケットは必須。
つなぎ目に入れるガスケットの役目は精度が低い中国部品の平面
度を補うと共に、気密性の向上と夏季の熱ダレを防ぐヒートスプ
レッダーの役目をするから、必ず使用しましょう。
なお、懸念される厳冬期のアイシングに関してはアルミ製インテー
クから伝わるエンジンの熱が固定ボルトを通じてキャブ本体に
程よく熱伝導するので、あたかも物理的なヒーターとなるから
まったく問題ないのだ。(YBRの時に実証済み)
都合の良い市販ガスケット。
厚さ1mmのガスケットシートを切り出して自作しても良いけれ
ど、俺の場合は市販のマフラーガスケットを少し加工して使って
いる。
スズキ セピアZZ等 マフラーガスケット でキタコなどから
安価に発売されている。
これを使いカッターナイフや彫刻刀で固定穴を長穴にしたり、大穴
をインテーク穴に合わせて切り出せば立派なガスケットになるよ。
もちろんタオバオ購入ついでにYBR用のガスケットを買う手も
あるけれど、穴径を27mmに広げる必要があるし、意外と高い
から日本国内のマフラーガスケットを流用した方が得だと思う。
さて純正キャブのBS25に付属していたガソリンタンクの燃料蒸
気を還元するキャニスターからのホース接続をどうするか?
社外キャブにこのニップルが付いていないのが多いので、対策
方法を編み出した。
旧型YBR用インテークには排ガス対策のAI弁へ繋げる負圧用の
ニップルがあるので、そこへ繋いで還元させるのだ。
ただし、純正キャブの還元ポートの穴径を調べた結果、極めて
細い穴径を通じて還元させているので、そのままホースを繋いで
も悪影響が出てしまい、燃調がめちゃくちゃになってしまう。
思いついたのがパイロットジェットを使って穴径を絞るオルフィ
ス。
中国ミクニVM26の時にあれこれ探った残り品で#15や#17.5。
ネジ径がM4でピッチは0.7mmのパイロットジェットなら、どん
な形でもOKだと思う。日本ミクニ製のVM24・26用。
これを還元ホースの途中に挿入すれば負圧は絞られて丁度良い。
実際この状態で運用してみたら、オルフィスの効果は出ているよ。
でもちょっとカッコ悪いと思ったので、タップを立ててみた。
外径5mm、内径3mmの真ちゅう製ニップルなのでM4の0.7mm
ピッチでタップを立てる事ができたよ。
結果、ちゃんとした構造になった。
これなら納得の仕上がり。
さて、燃料蒸気還元機構を取り払ったりする事情がある場合は
どうするか?
簡単な話、なんでもいいからフタをすれば良い。
これは耐油ホースの先端をライターであぶって溶ける寸前まで
温めてからペンチで挟んで溶着した栓だ。
ちゃんとした栓が欲しい時は以下の物を入手すれば良い。
ヤマハXJR400、セロー225用の部品
・16G-13569-00 プラグ、ブラインド
・90467-10039 クリップ
意外と安いのでわざわざホースを加工する必要は無いかも。
既にM4タップを切ってた場合はM4×5mm程度のビスをねじ込
む方法もある。
とにかく栓をすれば良いのだ。
出来るだけ加工をせずに済むような部品構成を目標に始めたYB
のビッグキャブ化だったけれど、やはり少しは工夫せざるを得
ない現実だ。
実は燃料蒸気還元機構に対応したPZ27系に近年の中国ホンダ車
用のCPZ27という還元ニップル付のキャブレターがある。
この話は次回にでも。