DV加害者更生プログラム(既婚、未婚、問わず)

DVをしているのではないか、悩んでいる方に心理テスト、グループエンカウンター等を用いて更生の道をお手伝いします

パートナーからの評価と自信

2015-08-23 00:56:13 | 【DV加害者更生教育プログラム】
 在籍男性からの投稿(50代)


グループの仲間の中で、ある時期を境に急激にパートナーとの関係が良くなって行く方が数名居ます。

見ていて羨ましくなります。
自分も同じように成りたいと思って見ていると共通点が出て来ました。

1. 自分の問題点に気が付き適切な改善が始まっていること。
2. 改善が始まった夫に対し、パートナーが今まで抑圧してきた思い(怒りや恨み)を吐き出せるように成ったこと。
3. パートナーが吐き出して来た思いを夫が真摯に受け止める(真剣な謝罪)。
4. 夫の変化をパートナーが評価し、それを夫に伝える(間接的に伝える場合もあります)。
5. パートナーの評価に夫が自信を得て改善が更に進む。

見ていて羨ましくなります。

パートナーが一緒にリエゾンに来ていると、評価を受ける時期が早く来るので羨ましく見ています。




 リエゾンからのコメント

 パートナーの怒りが出始めるとき、それはある意味、彼に対して安心した感情を持つように
なったときと思われます。この人に怒りを出しても大丈夫だと無意識でGOサインが出るのでしょう。
ところが夫の方は面食らってしまいます。自分は改善していると思っているのに、彼女からの怒りの攻撃です。
リエゾンでは妻たちの感情消化も行い、妻の怒りが丸々夫に向かわないようにします。
溜めてきた怒りは勝手に無くなることはなく、内在化しています。内在化して自分に何らかの混乱をもたらします。その状態で怒りや恨みを夫にすべてをぶつけていくことは、改善に向かっている流れに水を差すことにもなります。
一人の妻がこう言いました。
「加害者は得ね。人を傷つけても、リエゾンが私の怒りを収めてしまうから。」
勿論、彼らをやり得にはさせません。妻が怒っている内容を真剣に感じることができるように変わってもらいます。でも人は自分を守ろうと自然に動きます。防衛というものです。
妻が「あなたはこの時こうだったわよね。」といえば「こういう理由があったんだ。」とか
「はっきり覚えていないことを言われても。」とか「自分が思っていることと全く違う。」とか
いろんな弁を述べます。でもそれは妻を怒らせるだけでなくまた傷つけることになってしまいます。
その時に妻はそう感じたのだ、傷ついたのだ、辛かっただろうな、と自分の弁解を横に置いて、相手の気持ちを察すること、想像すること、これが大切なんですね。
 でもこの想像する力はおそらく、普通の生活をしている中で養っていくのは無理かもしれません。なぜなら、傷つけたのは自分なのですから。自分を守りたくなるのは当然起こる反応なのです。
だから、相手の気持ちをくみ取るための訓練が必要となります。相手の気持ちを想像する力を付けるセッションを始めた夫たちは、妻から言われた過去の苦情を真剣な面持ちで受け止めるようになっていきます。
妻達から、「彼の受け止める雰囲気が変わった」「反発オーラがなくなった」「ズーンと反省している」など感想をいただいています。ただ、「ずっと続くのか心配」とか、「まだまだ油断はならないと思う」などの声もあります。
ずっと長い間、苦しい思いを呑み込んできた人たちですから、懐疑の目で見ています。それが少しずつ変わってきます。嫌な思いをするよりも楽しい思いをする回数が増えていきます。
あれ、これは本当に変わったのかしら?と感じていきます。
人は変わります。成長します。だからあきらめないでほしいのです。
夫が改善の一歩を踏み出すには、妻の突きつけがなければここにはたどり着けないことは
言うまでもありません。
「あなたが変わろうとしないのなら、もう一緒にはいられない」と言うことは、二人の新しい一歩であり、
希望だということを知ってほしいと思います。
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