DV加害者更生プログラム(既婚、未婚、問わず)

DVをしているのではないか、悩んでいる方に心理テスト、グループエンカウンター等を用いて更生の道をお手伝いします

テレビを消して

2023-09-20 12:42:55 | 【DV加害者更生教育プログラム】

テレビを消して(60代男性Yさん)

こども達が巣立ち妻と二人だけの生活が始まってから、食事の時にテレビを 消すことが少しづつ増えてきた。

こどもがいたときは、妻とこどもが会話をしていて、私がテレビのニュースを 見ていたのが常だった。

そのため、世間の話題にはついて行けていたが、 家族の中での話題を把握できていないことが多かった。

妻と二人だけになってから、テレビを見ながら妻と会話するようになったが、 両方が中途半端になっていた。

テレビの音のない部屋は、寂しいと感じて テレビをつけたままだったからだ。

しかし、妻との会話が増えてきた頃からテレビの音がうるさく感じられ、 消すことが増えてきた。

夕飯の時間帯はテレビのニュースの時間帯だが、 ニュースはネットで見られると思ったから、消すことに躊躇がなくなったのだ。

定年になり、妻と過ごす時間がものすごく増えたのに、夕飯時に妻と話すことが 沢山ある不思議を感じ、その会話が心地よくなっていった。

そのような時に、リエゾンのグループエンカウンターで、単身赴任の方の帰宅時の 対応が話題になった。

その方の妻から中島先生に苦情のメールが入ったのだ。その方は、単身赴任先から 帰宅すると、ソファーに腰を掛けビールを飲んでテレビを見てくつろいでしまう。

そのため、不在中の出来事の話しをすることができないというものだった。

その苦情を聞いて、冷や汗が出てしまった。私は単身赴任をしたことはなかったが、 帰宅はいつも遅かった。

休日もテレビを見ていて家族の話題の中に入っていかなかった。

妻は、そのような私を家族として扱ってくれていたのだ。

妻と二人だけの生活になってから、夕飯時にテレビを消すようになったのが正解だった ことが改めて分かった。


リエゾンからのコメント

いつも思うことですが、家族ってチームであって、双方向が相手に思いやりを持てているか?関心を持てているか?が大切だと思います。

リエゾンに来て修復を願う方たちは、この思いやりが持てていませんでした。

どちらかというと、自分(男性側)にどの位よくしてくれるか、慮ってくれるか、ばかりを気にしていた方たちでした。

一方通行なら妻には夫婦でいる意味が分からなくなります。それを男性は気が付きません。

何故って、どの位自分に尽くしてくれるかが、妻の価値だと思い込んでいるので、一方通行に何の疑問も持たないからです。

どこでそんなこと教わってしまったのでしょう?

プログラムグループで、その考え方は一体どこで教わったの?と質問します。

多くの答えはからです。

お母さんはお父さんの顔色を見ながら、尽くすことを当たり前とされ、いくら家事育児をしても、夫から感謝などされていません。そんな両親を見て育てば、妻とは自分に尽くす人で完結してしまいます。

思いやり、関心を向けるが双方向だとは思わないのです。

たまに社会から学ぶ、読んでいる本(漫画含む)から学ぶともあります。

男性は家庭の持ち方から学ぶ必要があると心底思います。

Yさんは大切なことを気が付くことができて良かったですね。気が付いた時が、感謝を表す時だと思いますよ。

 

 

 

 

コメント
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