題名:どこで学んだのか(50代男性)
最近、子どもが私に何かを依頼するときに「何々してくれると嬉しいな。」とか「何々してくれて有難う。」という頼み方をしてくる。
例えば、「お弁当箱を洗ってくれて有難う。」などと言ってくる。
私は、「やる前にお礼を言うな。押しつけがましい!」と文句を言うが、抵抗なく対応できる。
私が妻から簡単な頼みを受けて対応したのを見ていて、妻に小言をいう。
例えば、妻から「机の上のスマホを取って。」と言われ渡すと妻が無言で受け取る。
すかさず子どもが妻に「お礼ぐらい言いなよ。そんなことするから仲が悪くなるんだよ。」と言い、私に向かって「渡すときに一声掛けないからお礼を言うタイミングを無くすんだよ。」アドバイスをしてくる。
子どもが思春期だったころは、両親がパワーゲームの真っ最中だったので、このような交流を教える機会は無かったと思う。
どこで学んできたのだろうかと思っている。
リエゾンからのコメント
それはもちろん、お二人から学んでいますよ。子どもは何故お父さんとお母さんはうまくいかないのか、と考えます。お母さんがこうしたら良いのに、お父さんがこうしたら良いのに、と思っています。そのことを自分の中で膨らませ、両親二人に伝えることができる、これが大切なのではないでしょうか。
家庭の中に暴力的な怖い存在がいると、子どもは顔色を見て言いたくても言わないという行動になります。つまり相手の顔色を見て、相手の望むままを受け入れていくことを覚え身につけていきます。思っていても言わない、伝える事を良い事だと思わない、そのうち自分が何をしたいのかわからない、何をどうしたら良いのかわからない、という風になっていくこともあります。また逆に、相手の意見や気持ちを聞かない、自分のいう事を一方的にきかせる、押し付けるという行動を取っていく人もいます。
子どもが自分の気持ちや考えを両親に伝えることを躊躇しない、恐れない、これが私の目指している親子関係です。
子どもが私たち親に、遠慮せず気持ちや考えを言えているかが、この家庭が健康であるかの指標となるでしょう。