らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

クァルテットのレパートリー

2015年03月31日 23時59分59秒 | 山形弦楽四重奏団
 音楽ジャーナリストの渡辺和氏(2月の第10回定期演奏会に取材に来て下さいました)の著書~「クァルテットの名曲名演奏」・音楽之友社は、1999年8月の発行となっていますので、既に15年位前の本です。

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 この本は、クァルテットに興味を持った初心者にも分かりやすいように、曲を紹介してくれています。世界的に活躍しているクァルテットやはたまた私達のような地元密着型のクァルテットの活動を念頭に置きながら第1章から第3章まで、かなりの数の曲が紹介されています。ちなみに第1章は「これがスタンダードだ」、第2章「ここまではおさえたい」、第3章「まだ聴きたいとおっしゃるなら」となっています。

 私達~山形Qは活動歴がようやく15年目(定期演奏会は54回・庄内定期演奏会は10回)に入っているところですが、この第1章で取り上げられている約30曲さえ、全て演奏しているわけではございません。定期演奏会を64回行っているのに(毎回だいたい3曲ずつくらいプログラミングしている)です。

 ここに取り上げられている曲の好き嫌いが、私達にあるわけではないのですが、なかなかこの著書の曲達を片っ端から演奏出来ないには、いくつか理由があるようです。

 まず、定期演奏会ではF.J.ハイドンの曲やL.v.ベートーヴェンの全曲演奏企画が進行していること。県内出身作曲家の作品を含む邦人作品を演奏してきたこと。

 そして一番大きい理由は、定期演奏会でのみ自分達でプログラミング(実質は私)出来ている事なのかもしれません。定期演奏会でしかこれらの曲は演奏する機会がなかなか得られないのが現状だからです。

 私達が世界的に活動しているクァルテットではなく、県内ではクァルテットがマイナーな音楽ジャンルで、私達に演奏依頼をして下さる側と私達が演奏したい曲が一致しない事がよく起きます。

 例えば、ラズモフスキーを演奏したいと思っても、アイネクライネナハトムジークを演奏して下さいとか、何か聴きやすい曲でと・・決してクァルテットのレパートリーではなく、中には新世界とか未完成とかメンデルスゾーンのVn協奏曲でとかむちゃくちゃな提案も良くあります。笑。クライアントさんはクァルテットというジャンルに興味があるのではなく、目の前で演奏してもらいたいだけで、そこに少し要求を言いたくなるらしいのです。

 そういう場合は、知っているだろう有名なクァルテットの曲を提案しますが・・・・。

 なので、クァルテットのレパートリーを拡げたければ定期演奏会で!!という事になります。

 誤解を生むと申し訳ないで言うと、有名曲を弾く事が嫌なわけでも惰性感を感じているわけではないので、あしからず。依頼された演奏会はきっちりが私達の活動です。

 ということで、来月25日は、文翔館にて第55回定期演奏会があります。

 G.フォーレ・A.オネゲル第1番・F.J.ハイドンOp.71-2という玄人好みのプログラミングになっています。

 是非、ご来場下さいませ!!

 
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