らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

Aleksandr Konstantinovich Glazunov(1865~1936)

2015年03月21日 23時59分59秒 | 好きな作曲家(作品)
 どの時代にも嗅覚がすぐれて、要領の良いだけで生き残るような、少し悪言い方をすれば日和見的な・・こずるい人がいるものです。他人からの賞賛や出世のためだけに生きている人・・・その人の人生だし・・今日は私がとやかく批判するつもりではありません。所詮他人なのだから、どう生きようがその方々の勝手なんです。しかし、人に賞賛されずとも自分の生き方を曲げずに力の限り努力を続けている人は大好きです。

 どうも昔から時代の流行にのるような人には魅力をあまり感じなくて、流行が去ってから、例えば落ちぶれてきた芸能人なんかを好きになる傾向が私にはありました。

 さて、ロシアの作曲家グラズノフは時代の流行に乗り遅れて、自分が学んできた作曲技法を終生変えずに、弟子にD.ショスタコーヴィチなどがいたのにも関わらず、自分はロマン派後期の沈み行く泥舟の中であがき、作曲を続けていたような印象があります。こういう泥舟の中であがくときに、一瞬の魅力を放っている気がして、私はとても彼の作品が好きなのです。

 私が活動している弦楽四重奏のジャンルには番号付の作品が7曲あり、その他にも山形Qで2回ほど演奏した「弦楽四重奏のための5つのノヴェレッテ Op.15」という民族色豊かな聴きやすい作品もあります。M.レーガーなどにも当てはまりますが、1回聴いただけではその魅力が分かりづらい地味な作品の傾向にあります。何度か聴いているうちに、(少しずつ)内声の動きだったり通奏低音の動きのきこえる量が増えると、どっぷりはまってきます。

 楽譜はちゃんと出版されていて、私自身も何曲か所有しているのでそのうちに定期演奏会で取り上げることでしょう。

 ちなみに今日はグラズノフの誕生日。
 
コメント
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