マエストロの音楽日記

♪指揮者 Hisaatsu Kondo が日々の音楽活動を徒然と書き綴ります♪

今年の課題曲 其の一

2008年05月16日 00時19分31秒 | 音楽
そろそろほとんどのバンドで課題曲が決定したことと思います。早い地区ではあと一ヶ月半でコンクール突入ですよね。エンジンが少しづつ回転数を上げ始めましたかな。今日は今年の課題曲について感じた事を少し書いてみます。
今年度の課題曲はマーチとそれ以外の作品が混ざっていることもあり、なかなか個性的な選出がされていると思います。まずマーチですが、一つは課題曲マーチの巨匠、内藤氏の作品、もう一つは、全く正反対の若手、しかも高校生!の作品、とそれぞれの曲にベテランらしさと若者らしさの特徴がたくさんあり面白いですね。
「ブライアンの休日」は、さすが巨匠の作品、各楽器の特質を生かし魅力的かつ個性的なマーチに作られています。特に、中間部でのリズムの扱いには驚きです。あのようにトライアングルを面白く使ったマーチは存在しなかったのではないでしょうか。それだけに、トライアングルの扱いと音色には演奏者の工夫が欲しいと思います。問題は、トランペットセクションの難しさと曲中多く出てくる付点のリズムの難しさです。日本人があまり得意としないリズムの一つですからね。
「晴天の風」は17歳の若者が今までに経験した音楽の全てを網羅して作り上げられたようなマーチで、どことなく何かに似ているような箇所もありますが、高校生としてはなかなか良いセンスをしていると思い、正直なところ感心しました。ただ、オーケストレーションがあまり良くない部分が何カ所かあり、演奏する上では、そこのバランスを考えて演奏することが大切のように思います。特に中低音の楽器にそのような傾向が見られるようです。あとは、旋律のフレーズの作り方が難しいですね。
これを作った糸谷君には、これからたくさんの経験を積んで多くの良い作品を書いてもらいたいですね。

コメント (2)
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