花*小紋日記

出張着付師kyoさんの奮闘記

テレビ収録 (^^)

2020-07-15 10:05:59 | 仕事
梅雨のジメジメした毎日が続いています
コロナウィルスの感染も心配ではありますが、このような状況の中大雨により被災された地域のニュースを見ると心が痛みます
1日も早い復興を願うばかりです

さてさて、6月にテレビ収録のお仕事に行ってきました
ある日、お電話で

「男女1名ずつの着付けをお願いできますか?」

とのお問い合わせがあり・・・

「自粛生活が明けたので、お着物でお出かけかしら???」

なんて考えていたのですが、目的をお伺いすると・・・

「テレビの収録なんです チコちゃんに叱られるってご存じ事ですか????」

「もちろん、知っています~ 大好きです

という事で、お着付けに伺うことになりました
マスコミ系のお仕事は何度か受けたことはありますが、さすがにキー局のお仕事は初めてです

制作会社のビルの一室が収録場所
到着すると担当の方からとても丁寧に対応していただきました。

テレビ局って「イケイケ、オラオラ」なイメージがあったのですが、私のような一着付け師にも優しく親切に対応していただき申し訳ない位でした

事前に時代設定や簡単なキャラ設定などを伺うと・・・

 明治時代で、中流階級の商人の夫婦

というお話でしたので、事前に下調べ

明治時代の画像を見ていると、みんな着物が「グズグズ、シワシワ」
帯もぐちゃぐちゃで今にも落ちてきそう・・・・

「日常生活の着物なので綺麗に着ているわけがないのよね~

結局、明治時代の帯結びは「お太鼓」が主流。襟は浅く多めに出す
補正はあまり入れず、日常感を出す。
おおまかにイメージしながら、現場で用意されたレンタル衣装を拝見させていただくと・・・・



 細~い半幅帯、帯締め・帯揚げ無し

お太鼓の選択肢はなくなったので、自分の胴周りで着物の結び方の確認をすることに・・・

「撮影は上半身がメインなので、後ろはそれほど映らないと思います

との事でしたが、待ち時間に色々と検討~

そこそこ年齢の高いご夫婦設定でしたので、文庫ではなく貝ノ口を選択
帯がやや滑りやすい生地、帯締めもないし吉弥結びも難しい・・・貝ノ口でも緩まないか心配はありましたが、きつめに結ぶ事で何とか解決
男性の方は特に問題なく着付ける事ができました。
ただ、衣装さんの長襦袢って袖の無い「嘘つき襦袢」でポンチョみたいな形だったのにはびっくりしました



無事にお二人を着付けて一安心
ところが・・・・お二人のお着物に小型マイクをつけている様子を見て大汗です
しっかり合わせた襟を前に引き出す引き出す

着物の襟合わせの部分にマイクをつけるんですね
仕方がないとはいえ、緩んだ襟元のまま、収録に向かってもらう訳にはいかないので、すぐに直しに向かいます
ところが、マイクがしっかりついているので、襟が上手く動いてくれません
できる範囲内で何とか、襟を引き直して収録がスタートしました

コロナのこの時期、蜜を防ぎながらの収録は、あちこちに工夫をこらしながらの大変な作業のようでした
担当の方も

「本当なら、外で収録すれば良いだけの事なんですけどね~

それでも、演者さんの素晴らしい演技力で、とっても楽しい内容になっていました
さすがプロだわ~ と感心しまくりでした

空き時間に、ヘアメイクさんとお話させていただいていた時、

「いつもNHKさんでお着付けしているんですか?」

と聞かれたので

「いえいえ、初めてなんです~ こんな小さな出張着付け会社に突然依頼があってびっくりです

と答えると・・・

「緊急事態宣言が終了して、どの番組もいっきに収録がスタートしたので、着付け師さんが足りなくなったのかもしれないですね~

とのお話。それは確かに納得です

収録は大きな問題もなく無事に終わりました
とても勉強になる貴重な経験をさせていただきました

ただ11:30-13:30のご依頼が、結局撮影終了の16:00まで・・・・というマスコミあるあるにはなってしまいましたが・・・・
でも、となりの部屋で収録していた指原莉乃さんとすれ違うことが出来ました

さて、放送日ですが・・・今週の金曜日

NHK チコちゃんに叱られる
本放送:7月17日(金)19時57分〜20時42分
再放送:7月18日(土) 8時15分〜9時00分

私も最終的などんな編集になっているのかとても楽しみです



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素敵なお着物姿がいっぱいです
コメント
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