花*小紋日記

出張着付師kyoさんの奮闘記

着付け技術 その1 ~補正編~ 

2020-04-16 10:55:21 | 着付け技術
緊急事態宣言からstay home 生活が続いています
皆様、いかがお過ごしでしょうか?

私自身は買い物と散歩の30分-1時間以外はがっつりstay home
人と会う割合ばっちり80%減

さすがに運動不足にならないように、きちんとラジオ体操や柔軟体操、せっかくなのでこのお休み中に体を柔らかくしようと・・・

「どんなに体がかたい人でもベターっと開脚できるようになるすごい方法」

のストレッチをチョコっとお試し中
この1か月で少しでも体が柔らかくなるとよいのですが・・・・

さてさて、せっかくの貴重なお休みなので、着付け技術について少しまとめてみることに
大して参考になるほどのものではありませんが、少しでも自装や他装の参考になればと思ってます

本当はYouTubeみたいな動画のほうがわかりやすいかもしれませんが、そこまでの撮影技術やSNSスキルはないもので・・・

第1回目は基本中の基本「体の補正編」です






この2枚の写真、着付けの違いがわかりますか?
左側の着付けは時々お見かけしますね
どこかが大きく間違っている訳ではありませんが、なんだかスッキリしていない気がしませんか?


原因は・・・

「シワ・たるみ」

決してお顔の話ではありませんが・・・
以前、通っていた着付けの大先生がよくおっしゃっていた言葉が

「シワは顔だけにしなさいっっ


着物についても、お顔と同じようにシワとたるみは大敵です
このボディちゃんは、わりと着せやすいので、シワシワに着付けるのが難しかったのですが・・・
シワ・たるみの無い右側の仕上げのほうが、すっきり美しく見えますね


さて、着付けのシワやたるみはなぜ起こるのか?
もちろん、着付け中の技術の未熟さからくる部分もありますが、大きな原因は

「補正」と「引き」


人の体は凹凸があり、その凹凸にそのまま着物を乗せると当然へこみ、その部分にシワができてしまうんです
その為にとても重要になってくるのが

「体の補正」

使用するのは温泉や年始挨拶等でいただくような細長いフェイスタオルが最適。
そして、医療用などでも売っているカットされていない、大きなコットンやガーゼ。
これらは着付け師さん達の必須アイテムにですね




タオルを体に巻いたり、コットンを使いやすい大きさにカットして体にペタペタ貼って、体の凹凸をなくすことが補正です

ところが、人の体つきは千差万別
同じ補正の仕方では、余計な部分が厚くなったり、足りなかったりと綺麗に凹凸をなくすことができません

その人の体にあった補正をしてあげる事が、とても大事な作業になります
実は、着付けの中で一番難しいのが補正かもしれません。
そして、着付け教室や着付け師さんによって、補正の方法も様々で「補正の正解」というものはありません

ベーシックな補正はあるので、それを活かして、自分の感覚でプラスマイナスしていく必要があるんですね。


まず最初に行うのが、腰回りの補正です
女性はどうしてもウエストがくびれています
くびれたまま何も補正しないで着せると、仕上がりが「X」になってしまって違和感がでてしまいます。
着付けで目指すのは「I」、いわゆるくびれの無い「ずん胴」が〇。

そして、もう1つ補正で埋めたいのが

 腰からお尻にかけての凹み

お尻の上の部分が大きく凹んでいると、そこにたるみがでてしまうので、補正で埋める必要があります
凹みの大きさは、人によって異なるので、タオルの枚数や形、重ね方を組み合わせて、ウエストからお尻の出ている所が平らになるように調整しなければなりません。



凹みの大きさは人によって異なるので、タオルを追加して乗せたり、コットンをプラスしたりして厚みを出します。
下の補正は超凹みのある腰の場合ですので、ここまで盛る事はそれほど多くはありません。
ただ、若いお嬢様達はかなりスリムですので、がっつり補正しなければいけないケースはありますね

補正をした時点で凹んでいたら、着付け後時間が経過すると間違いなくシワやたるみが出てきますので、補正は少なすぎない事が大事です

1点気をつけたいのが、お尻の補正の長さです
成人式の振袖撮影のように見た目の美しさ重視で短時間の場合は、とにかく補正で綺麗に仕上げる事が一番
一方で結婚式や七五三などトイレに頻繁に行くようなケースでは、縦長の補正は裾をまくり上げたり下ろしたりした時に付けたタオルやコットンが外れてしまったり、落ちたりしてしまう心配があります
それは困ってしまいますので、お尻の膨らみにかからない位の長さでとどめて、しっかり紐で抑えておく事が大切です





次に大事な部分がお胸部分になります
お着物は「鳩胸」体形が良いといわれていますが、まさにそれは正解

鎖骨周辺に凹みが少なく、全体に厚みがある方はとてもキレイな仕上がりになります
「鳩胸」を目指すべく、タオルとコットンを使用して

滑らかで美しいお胸作り

を目指します

出っ張りも大敵なので、お胸の大きい方はガーゼでぐるぐる巻いてお胸をつぶさせていただくこともあります。
昔の人がお胸に「さらし」を巻いていたのもの納得です。

よくお見掛けするベーシックなお胸の補正(わかりやすく緑色のタオルを使用してます



とても細身の方には有効です
ただ、タオルは厚みが調整しにくいので、余計な部分が厚くなってしまったり、逆に足りない部分もあるので、よほと華奢なお客様でなければこのタオル補正は私自身ははあまり使用しません。

日頃、メインに使用しているのはコットンになります。
コットンは肌なじみが良いのと、割くことで厚みの微妙な調整が可能となります
ただ、糸くずが舞うので、アレルギー性鼻炎のお客様には時々くしゃみをさせてしましいますが・・・



この補正はお胸周りがマックスに細い方用なので、コットンモリモリになっています
実際には、それぞれの体の凹凸に合わせて、乗せる部位を選択しながらコットンをのせています。
人によって凹凸が違うので「正解」がないのが難しい所ですが、ここは経験の積み重ねしかないかもしれませんね。
意外と有効なのが「青」の部分の小さな補正 ここが足りないと肩の真ん中にシワが出やすいので、プラスしてあげると効果的です
また、背中が大きく凹んでいる場合も、背中の中心にコットンをのせます。

補正後は、長襦袢で上から押さえつけて固定しますが、長襦袢で押さえつける自信がなければ、体の形にカットしたガーゼを肩からペロンとお胸に乗せて安定させてもよいと思います。




自装の場合はなかなか補正が難しいので、自分用の「補正着」があると便利ですよ(ガーゼやコットンで作れるし、市販のものもあります)




胸もお尻も補正は

 平らではなく少しだけふっくらさせる

ことが大事。
ただ、凹みを気にしすぎて、タオルやコットンを入れすぎるとプロレスラーみたいにマッチョになってしまうので要注意です




ほどよく、品よく、美しく仕上げる事がポイントですね

ただ、中には

「補正をしないでほしい

と言われるお客様もいらっしゃいますので、そこは臨機応変に対応しなければなりません


そして、補正が綺麗に出来ていれば、シワができがないか・・というと

「NO 


もう一つ大事なのは、布地をしっかり引いてシワを取りながら進める事。
シワができそうな、胸、お尻、おはしょり部分はしっかり布地を引かないと、最初の写真の左側ようなシワやたるみの多い仕上がりになってしまいます
特に「おはしょり」部分については前も後ろ(振袖の場合)も体の中心から人差し指を帯下から差し込んで左右の外側に向かって滑らせながら、布地を引いて綺麗に伸ばしてあげてくださいね





シワやたるみは、補正や引きが足りない時に起こる

「足りま線

なんです

「足りま線」があちこちに出ないように、しっかり補正&引きを行って、美しい仕上がりを目指しましょう



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素敵なお着物姿がいっぱいです


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自分の目を疑え!!!

2019-11-16 21:10:06 | 着付け技術
お久しブログです
11月に入り七五三のお仕事が続いています
10月とは打って変わって、お天気が安定して一安心
毎日可愛いお子様たちのお支度に癒されています

足の薬指の骨を怪我もほぼ回復
当初は固定具が足についていたので、普通の靴がきつくて履けず・・・
そこで、見つけたのが・・・・



怪我が完治していないので今でもまだ履いていますが、スリッパ感は否めないので、都会で履くにはちょっぴり恥ずかしいです


さてさて、インスタを始めて3か月経過しました
SNS面倒くさがりの私が出来るのか・・・・と心配していましたが、意外にもこれがまたとても便利

ブログはどうしても、文章を書かなければいけないので、時間もとられる上、内容を考えているとなかなか更新できず
それに比べてインスタは写真がメインでちょこっと文章を添えるだけなので、仕事帰りに電車の中でサクッと作れるのが魅力


フォロワーさんもちょっとずつ増えて、ありがたい限りです
「いいね」を押してくださる方を見ると、予想外に色々な方がいらっしゃってびっくりしました
こんな細々やっているお仕事ですが、多い時で数百人の方がみてくれている時もあり、インスタ効果ってホントすごい
以前、ご訪問したお客様や友人からメッセージが届いていたりと、応援していただいて感謝しかありません


そして、何より素晴らしいのが、自分の技術向上の勉強になるんです
お支度したお客様のお写真を見返すことで、色々な反省点が見えてきます

体の補正の足りない部分
振袖の帯の羽根の大きさや向きや形
帯の高さやお太鼓の大きさのバランス
半襟の角度や出具合
ヘアの後れ毛や細かいうぶ毛の処理
盛りの大きさやデザインの仕上がり
日本髪の鬢の大きさやバランス
髪飾りの位置
メイクの濃さやバランス

などなど、上げだしたらきりがない・・・・

仕上がり写真を見て感じるのが・・・・

「自分の目を疑え

仕上がった直後に見た印象と、写真で見る仕上がりって意外と違っていることが多いんです


「目は情報を得るだけの機能で、その情報を元に脳で画像を作り出している

という話を聞いたことがあります
自分が見ているものと現実のものが違っている可能性もあるのでは・・・

着付け師さんや美容師さんには自分の施術したお客様のお写真を撮っておくことを是非お勧めしたいです
自分の仕事の写真を見て研究することで、改善点が見えてくると思います


こんな素晴らしい効果があるとわかっていれば、もっと前からやっていたかったかも
そうすれば、何千枚ものお写真がアルバムとして残っていたのかな~と

これからコツコツと自分の備忘録として、そしてお客様に素敵なお着物姿を発信するためにアップしていきたいと思っています



興味のあるの方は是非見てくださいね~

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着付けと計算。

2019-10-03 11:29:12 | 着付け技術
10月に入りました
今年も残り3か月。。。1年が本当にあっという間です
チコちゃんによると、トキめきが無いと1年があっという間に感じるらしいです・・・

夏休みからコツコツ行ってきた秋のお客様の資料作りがようやく落ち着いてきました
あと残り1割といった感じでしょうか
とはいえ、これから変更やらレンタルなどのご希望が出てくるので、間違えないように気を引き締めていきます


さてさて、ここ最近の出張着付けでは、なぜかサイズの合わないお着物や硬くて短い帯が多く、大汗をかくケースが続きました
長年やっていてとても不思議なのですが、同じようなケースって、なぜか続くんです

以前、当日に帯の無いお客様が短期間にに3件あったり、スタジオではお着物を着たがらないイヤイヤちゃんが連日やたら続いたり・・・・
ぎゅっと凝縮してやってくるんですよね~

そんな時は、こんなに長くこの仕事をやっていても、やはり苦戦します
どんな着物や帯がきても鼻歌フンフン歌いながら、できるような腕になれればよいのですが・・・

着付けって何となく行っているように見えますが、実は頭の中で様々な計算しながら行っているんです
お着物を羽織らせた時の裾の長さで、おはしょりの長さを計算して、腰ひもの位置を調整したり、帯を畳んでいる時に硬さ長さを判断して、どんな帯結びが出来るのかイメージを膨らませたり・・・

しかし、サイズの合わないお着物や、硬い、短い、厚い帯ではイメージ通りにいかず、調整に苦戦します
帯を作りながら、限られた長さでどこにどんな羽根やひだをつくるか、頭の中はフル稼働です

今でも忘れられない、苦労した帯TOP3は・・・
苦労した経験は、その時の場所や様子まで記憶として残っているので不思議です


 第1位  極厚の丸帯の変わり結び

帯の事前情報は無く、当日帯を拝見させていただくと、まさかの丸帯、それも超極厚
1人でご訪問した現場でしたので、助けを求める事もできません。
結ぶ以前に、2つ折りにする事から大苦戦、硬さと厚みでお客様の体にもなじまないので、巻くだけで大汗でした
あまりにも大変だったので、どう結んだのかも覚えていないくらい、仕上げるのに精いっぱいだった記憶があります


 第2位 丸帯の逆さ柄のお太鼓結び

これまた丸帯、それも短い上、逆さ柄
事前に丸帯情報は頂いていたものの、逆さ柄は当日発覚
お客様が8か月の妊婦様でしたので、お腹周りに帯が取られてしまい、残った短い垂れの部分で何とか逆さ柄を正柄に直してお太鼓を作りました


 第3位 パキパキ折れる帯の変わり結び

無地の袋帯でしたが、とても不思議な感触。イメージとしては段ボールのような感覚で、パキパキっと折って結ぶ感じでした
結ぶところまでは問題なかったものの、帯が硬いので羽根やひだが上手く作れません
この硬さで何ができるのか、試行錯誤しながらなんとか仕上げた記憶があります


同じ帯で次にすぐご訪問する機会があれば、きっと1回目より上手く仕上げられたのかもしれませんが・・・・
事前に着物類をチェックする美容室様と異なり、出張着付けは到着して初めて着物や帯を拝見する一発勝負的なお仕事です

事前にお客様から申告がない限り、その場ですぐに状況を分析して着付けるだけでなく、出来るだけ美しく仕上げなければなりません。
サイズが合わなかろうが、帯が短かろうが、小物が揃っていなかろうが・・・・
適応能力が求められるお仕事なんだと、痛感させられます

着付け経験の積み重ねはしてきているものの、「まだまだだな~」と毎回反省させられることばかりです
技術は「一生勉強

1つ1つ、経験を生かして頑張ります

増税前にどどーんとヘア小物や、スタジオ用の小物、そして練習用の可愛い(笑)マネキン購入しました
顔無しマネキンちゃんは眉練習もできそうです





お仕事のお着物のお写真はインスタにアップしてます

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技術との対峙。

2019-08-02 18:52:15 | 着付け技術
8月に入りました~
猛暑日が続いていますが、体調にはくれぐれもお気をつけ下さい

こんな暑い中、我が家のメインのエアコンが2週間ほど前に故障
長年使用していたので、完全に寿命です
仕事の関係でなかなか納期があわず、今週の日曜日にようやくお届け

この恐ろしい暑さを扇風機3台で何とか乗り切りました
来週からは、ようやく待ちに待ったエアコンでの快適生活が復活です


さてさて、6月にお仕事させていただいた広告写真撮影のお仕事。
ご依頼会社様のホームページにアップされていました

ご依頼会社は写真素材をネットで販売している会社様です
その分野ではかなり有名な企業様でした

今回の撮影は「お着物を着た女性がおもてなしをする風景」の撮影との事
お着物は2パターンで、お茶会の風景写真も予定されていました

TPOに合わせたお着物の選び方は意外と難しい為、事前のお着物選びからアドバイスさせていただくことに・・・
当初、企業様から提案頂いたお着物はとても可愛らしかったのですが、お友達のご結婚式によさそうな雰囲気
おもてなしする側はもう少し控えめで落ち着いた雰囲気が良いかと思い、お色目や柄の雰囲気など提案させていただきながらお話を勧めさせていただきました

お日にちが迫っていたこともあり、条件に合うレンタル着物は既に予約が埋まっていましたが、何とか雰囲気の合いそうな2点をチョイスすることができました


そして、当日・・・梅雨の時期という事もあり、朝から雨模様
早朝からモデルさんのヘア、フルメイク、着付けのお支度をさせていただき、車で古民家の現場に移動して撮影開始
入り口や玄関、和室、お庭での撮影、午後からはお着物を着換えて同じような撮影とお茶室での撮影
ものすごい種類の写真撮影となりました


夕方までの長時間のお仕事となりましたが、作品を作り上げることに対するスタッフさん達の熱意は素晴らしかったです


膨大な量の進行表や細かい絵コンテ、1つ1つの作業がとても丁寧に組まれていました

モデルさんは美しいだけでなく、プロ意識が高く、長時間撮影でも疲れをみせず、最後まで自然で美しい中にも緊張感のあるポージング・・・

カメラマンさん達のやり取りも熱心で、良い物を仕上げようとしている姿勢が伝わってきます・・・



一方で、自分の着付けた着物姿をこんなにも見つめ続ける機会は初めてで、ものすごく貴重な体験をさせていただきました
全身360度、細部にわたり撮影されるので、自分の着付け技術といやおうなしに対峙させられます

今回は、お着物の販売撮影ではなく、お着物を着ている女性の日常がテーマ
補正モリモリだといかにも「綺麗に着せました」感が出てしまうので、作り過ぎない、でも美しく上品な自然な仕上がりを目標にしましたが・・・

時間と共にどこにしわが出来るのか
タックの位置が変わるとどう見えるのか
ポーズによってどういう見え方がするのか
補正の足りない部分
陰影が濃いライティングの時の表面の凹凸


立ち座りも多く、動きもある中、着付け後すぐから終盤に向けて着物の状況がどう変わっていくかも見届けることが出来ました
長時間、様々な角度から見続ける事で、着物姿がどう見えるのか、大変勉強になりました


着付け、ヘア、メイク一応全部できるので、撮影中のどんな要望にも修正対応でき、その点は我ながらあらゆる技術を取得してきて良かったな~・・・と


早速、アップされたお着物写真を見て1人反省会
ピンクの着物の帯の柄合わせを試みるものの、上手くマッチするポイントが見つからなかったのは後悔
座った時のお着物のしわを袖で隠せばよかったと反省・・・
などなど・・・


撮影したお写真です⇒  https://www.aflo.com/ja/creative-images/search?package_id=108498019



そして・・・撮影も終盤の時・・・
別班の動画の待ち時間がたまたまあったのですが、

「せっかくだから着付けている場面の撮影をしましょう 掲載しても大丈夫ですか???」

とのお話が・・・

え~~~~っっっっ。早朝からのお仕事な上、湿度の高い日で髪がボッサボサ。絵にならないでしょ
心構えが全くない中、仕方なくOKしましたが・・・

「手から先の方が、絵的にはよいんじゃないでしょうか?

と遠回しにモデルさんメインにしてもらうようにお願い・・・


でも、しっかり写っていました
それも心配通り髪の毛ボサボサ、寒い日だったのでカーディガン着てるし・・
ヘアカット前の伸び放題の髪の毛
映るんだったら、もう少しちゃん髪の毛とかしてスタンバイするんだった(笑)

まー、膨大な枚数の中の数カットなので、いいんですけど・・・
あまり美しい絵にならず、申し訳ありませんでした


着付けのお仕事中は下を向く事も多く、髪ボサボサになっちゃうんですよね
今月中旬には、スタジオ様で動画撮影のお仕事があるので、今度はきちんと髪の毛を整えようと決意

美しく人を着付ける姿、そこそこに目指して頑張ります
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「腰上げ問題」 解決法!!!

2019-06-23 21:41:37 | 着付け技術
6月も中盤戦です
もう少しで今年も半分が終わってしまうと思うと、早いですね~

夏に向けて出張のお仕事は落ち着いてきました。
ルーティンのスタジオのお仕事を頑張りつつ、プライベート充実月間で、技術のスキルアップ、健康診断や体メンテナンス、お友達とのお出かけに励んでます
秋からは七五三シーズンで身動きが取れなくなるので、今のうちにゆっくりしないと

さてさて、今日は本業のお話(いつも脱線ネタも多くてすいません

七五三のお仕事でとても大変なのが、お客様とのお打ち合わせになります
なぜなら、お子様のお着物の準備がなかなか複雑なんです

お若いお母様も増え、

「着付け小物が揃っているかわからない」

「肩上げ、腰上げって何?」

「半襟って何?」

「手持ちの髪飾りが日本髪に使えるのかわからない


「わからない事」のオンパレードです

日頃お着物を着られない方はお着物について全くわからないのは当然です
花*小紋では、電話やメールで1つ1つ問題を解決していきますので、ご安心ください

実際にご準備をされるのはお母様やおばあ様になりますので、時間に余裕を持って進められると良いと思います

準備についてお話する時に・・・

3才さんについては「肩上げと腰上げ」、5才さんと7才さんは「肩上げ」を事前に済ませておいてもらうようにお願いしています。
ただ、昔は7才さんについても「腰上げ」をする習慣があり、時々腰上げされたお着物をお見かけすることがあります

「腰上げ」とは、お子様の身長に合わせて着物の丈を腰の部分で調整し、縫い付けて着崩れを防ぐ方法です。

紐を使わなくて済む分、楽な上、着崩れないメリットがありますが、「おはしょり」が長く見栄えが悪いデメリットがあります
最近ではお子様も「おはしょり」を大人のように短くスッキリ着せるのが主流になっているので、腰上げしたお着物はやや野暮ったい印象になります

しかし、「腰上げ」は手間がかかり、場合によっては呉服屋さんで有料で施している場合も多く、
中には、「おばあ様が夜なべをして腰上げをしてきた」なんて話があったりと・・・簡単に外すわけにはいきません

「おはしょり」が長くてもそのまま着せるのが一般ですが、

「おはしょり、こんなに長くて良いんですか?


と疑問に思ってしまうお母様も中にはいらっしゃいますね
その場合は、許可を得て腰上げをほどいて、紐で着付けなおすことにしています

ただ、せっかくの「腰上げ」をほどくのも気が引けるので、「腰上げ」をしたまま「おはしょり」を短くする方法を考えました。
ちょうど、スタジオ撮影で長い腰上げのお着物を持参されたお客様がいらっしゃったので、試してみたところ大成功

是非、参考にしてみてください
今回は長襦袢は省いているのと、ボディが洋服用なので、やや見栄えはよくありませんがご了承ください


腰上げをしたお着物


一般的なおはしょりの短いお着物



以下、修正手順になります

①胸紐を結んだ状態



②腰上げを上に持ち上げ、腰の部分を紐で抑える



③紐を回す時、後ろの腰上げも同様に持ち上げる



④腰上げを下におろして「おはしょり」にあたる部分を紐で抑える
紐で抑える


⑤「おはしょり」の長さを調節しながら、腰上げの上側をそーっと持ち上げる



⑥クリップで留める(後ろも)





⑦伊達締めで抑えて調整完了



右脇のおはしょり部分の処理がややもたつくので、上手く上前の下に入れ込むようにしてください。

腰上げの位置や、縫い方によっては綺麗に短く調整できない場合があるかもしれません
この方法で、上手くいかない場合は、腰上げをほどいて紐で着付けなおしてくださいね

以上、長い腰上げの場合の対処方法になりますので、お困りの時にご参考にしていただければ幸いです
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増えるもの。減るもの。

2019-02-27 11:38:52 | 着付け技術
お久しブログです
2月も終わってしまうので、慌てて投稿
月に1回は更新しないと・・・・(自分に課してる課題なもので・・・

2月はオフシーズンの業界が多いですね
出張着付けも同じく、出張のお仕事は落ち着いた状況となっております。

とはいえ、来月には卒業シーズンの超多忙な月を迎えるため、毎日打ち合わせと資料作りで大忙し
オフシーズンとはいえ、結婚式やお宮参りのお客様、そしてスタジオのお仕事は変わらずに続いています・・・

せっかくのオフシーズンなので、資料作りの合間にガタがきている体の検査に行っています
度々炎症を起こす親知らずやら、PCの使い過ぎによる目の不調、昨年の怪我から発症した50肩(笑)・・・などなど
年とともに不調箇所続出です

病院通いは大変ですが、仕事を続けていく上で健康第一ですね

さてさて、先日お仕事での事

リピーター様のご訪問でしたが、お着物が毎回アンティークで揃えられています。
それも最近では珍しい留袖の本襲

※本襲とは・・昔の礼装用のお着物で、着物と長襦袢の間にもう1枚白い着物を着る形のもの。
       現在では留袖は比翼仕立てと言って、白い着物を着る代わりに着物の襟に比翼という白い半襟のようなものがすでに付いている状況になっています。

前回ご訪問したこともあり、本襲着付けについては、事前にいつもお仕事でお世話になっている着付け師さんに伝授していただいたおかげで問題なく対応できました

ところが問題は帯
着物と同じくアンティークの物。

アンティーク帯の特徴は短くて、硬い
そして、その中で一番困るのが「逆さ柄」といって、お太鼓結びにした時に柄が逆さ向きになってしまう帯

今回はまさにそのタイプ
普通に結ぶと鳳凰が下に向かって飛んでしまうんです

さらに、今回は妊婦様という事もあり、お腹周りに帯が取られてしまい、短い帯がさらに短くなってしまう状況


しか~し・・・逆さ柄については以前しっかり勉強していたのと、妊婦様のお着付けは日頃から経験積みなのもあり、通常帯よりはかなり苦戦しましたが、無事に仕上げることができました
大汗はかきましたが問題なく仕上げることが出来てホッと一安心


そして同じ日、いつもご訪問しているスタジオ様で、7才お嬢様のお母様から

「長く垂れる帯にして欲しいんです

とのご要望がありました。
いわゆる祇園の舞妓さんが結んでいるような、だらりと垂れる「舞妓帯」ですね

昨年、美容室でお着付けしてお参りに行った時のお写真を見せていただいたのですが・・・・
お太鼓結びをそのままおろしたような摩訶不思議な形

お母様も

「なんかイメージと違ったんですよね~


となると・・・お母様のイメージに近づけるのみ
私も舞妓帯は結んだ事はありませんが、頭の中のイメージを元に、再現すべく持っている知識をベースに結んでみると・・・


「そうそう、その帯の感じです

と、とても喜んでいただけました

今回のように通常とは違うご依頼がありますが、何とかクリアできているのは、今までの経験と勉強が土台になっているからかもしれません
「知識や経験」が増えると、間違いなく「出来ない事」が減っていくのがわかります

技術というのは日々の積み重ねなのだと、改めて感じました


時々、ヘア講習をさせていただいているのですが、

「技術の引き出しを増やしましょう

という言葉をよく使わさせていただいています。

どんな些細な技術や経験であっても、小さな引き出しを積み重ねる事で、困った時にその引き出しによって助けられることがあるんです

着付けもヘアも、技術と経験を地道に積み重ねることがキャリアになっていくのだと感じました
まだまだこれからも、引き出しを積み重ねていくよう頑張りまっす


本日のお写真は、姉妹様のご結婚式に出席されるお嬢様達です
何度もご訪問させているお客様で、とても楽しくお支度させていただきました
お着物の色がそれぞれの着物を引き立てていて、並んでもとても美しいお姿でした
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土台が大事。

2018-11-28 13:43:14 | 着付け技術
11月も残り僅か・・・
9月から続いていた七五三のお仕事の山場をようやく過ぎました
今年も色々な事がありましたが、無事に終了できたことが何よりです
とはいえ、残りの七五三のお客様や結婚式のお仕事は12月中旬まで続きます。
七五三のお仕事が終わると1年も終わる・・・というのが毎年の流れですが、まだまだ油断せずに頑張ります


さてさて、先日お世話になっているスタジオ様にご訪問した時の事です

その日、ご依頼を受けていたのは7才のお嬢様のお支度のみ
そこのスタジオ様は、土日祝日はご予約が多く時間が取れない関係からお母様のお支度は美容室で済ませてきてもらっているとのお話でした。

お嬢様のお着付けが順調に進み、後少しで終了・・・という頃にお支度が終了したお母様が到着されたのですが・・・

入ってきた着物姿のお母様に皆の視線が・・・・




どうしちゃったんでしょうか~~~~~
胸元はグズグズ、帯は下がり、おはしょりはヨレヨレ
あれ???美容室じゃなくて、自分で着てきちゃったのかしら???
そんな思いが渦巻く中・・・


そばにいらっしゃった祖母様が一言


「あれま~・・・・なんだか、ばぁば(お身内)が着付けたみたい。それで撮影するの~???


お迎えになったスタジオのスタッフさんも、「これで撮影して良いものか・・・」とお困り顔


多少着崩れているくらいであれば、撮影中少し見栄えが良くなるように、体裁を整えることはできるのですが、一定ラインを越えてしまった着崩れについては修正が出来ません

お母様はさほど気にされていない様子でしたが、祖母様がどうしても納得行かないご様子
スタジオ様とご相談して、有料でもよければというお話をさせていただき、急遽最初から着付け直させていただく事になりました。


「どんな着付けをされているのかな~」 


怖い物見たさの好奇心からワクワクしながら脱がしていくと、摩訶不思議な着付け行程が発覚

補正のタオルに腰紐2本???
長襦袢の上に、補正パッド???
刺繍半襟を重ね襟として使用???


どこで着付けを学んだのかな~ 見たことのない着付け状況になっていました

無事に着付け直しが終了すると、祖母様が・・・

「そうそう。これでようやく安心できたわ

ホッとしたご様子。そして無事に撮影スタジオに向かわれていきました


今回のように「見てビックリ」の仕上がりは時々お見掛けするんです。
特に、「母(またはご親戚や友人)に着せてもらいます」という場合に多いパターン。

そして、時々お客様からご相談いただくのが

「帯だけやってもらえませんか?」
「最後の手直しだけお願いできますか?」

という、途中交代のご要望です


このようなご要望については、基本は「NO」とさせて頂いております


なぜなら・・・・

グズグズな状況の着付けを途中の帯から引き継いでも、仕上がりはかなり残念なものになってしまうんです

もし着くずれが発生し、お客様の着付けが原因で起こったとしても、途中から引き継いだ事で責任も感じてしまいます

「最後の手直し」についても同様です

表面だけ、取り繕ってもキープできるのは一瞬だけです。
修正できるのは・・・

帯揚げを綺麗にする
帯締めをしっかり結び直す
おはしょりを整える
帯の形を整える

などの表面の簡単なお直し程度です。


着付けで大事なのは「土台」なんです


建築物も基礎がきちんと作られてないと、地震で崩れてしまうのと同じ
手抜き工事で表面だけ綺麗にペンキで塗り上げたところで、すぐにボロが出てしまうんですね


着物も同様で、1工程1工程の丁寧な積み重ねで、きちんとした仕上がりになるので、表面だけ直したところで動くとすぐに着崩れてきてしまいます
可能なのはスタジオですぐに撮影して終了~という状況のみ、その瞬間だけ綺麗に見れるように多少取り繕えるかな・・・位かもしれません。

そんなこんなで、「帯のみ」「仕上げのみ」のような途中交代については、責任が取れないことから基本的にはお受けしていません、お許しくださいませ

経費節減で身内や友人に着付けを頼みたいけれど「大丈夫かな~」と少しでもご心配な時は、まずはご相談ください


本日のお写真は七五三の7才さん。
お母様が着られたという鮮やかで爽やかな青いお着物が素敵
斜めフワフワのヘアがとってもお似合いでした~
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こだわりポイント!

2018-05-12 20:38:14 | 着付け技術
今年の春は寒かったり暑かったりと天気が不順ですね~
体調を崩しやすい天候が続きますが、お体にはくれぐれもお気を付けください

先日、後ろの中心線やおくみ線を合わせるこだわりポイントのブログをアップしましたが・・・
着付け師のこだわりポイントをもう1つ

「帯の柄合わせ」

帯の四角い結びの上の部分(お太鼓)と下の部分(たれ)の柄がつながっている事です

上手く合わせながら結ぶと、柄がきちんとつながって1つの模様になるんです



亀甲柄が綺麗につながっている状況です

このように綺麗に柄がつながれば、見た目も美しい

しかしながら、おくみ線や背中心と同じように、絶対につながるものではないんです
お客様の体形や帯のしわの状況、帯の長さなど、条件が整っている時に合わせることができるこだわりポイント

どの着付け師さんも帯の柄合わせができるわけではないので、街中で柄のあっている帯結びを見かけると

「おっやるじゃん

と思っちゃいますね

先ほども書きましたが・・・
条件がそろわないと、合わせられないので

「帯の柄をきちんと合わせてください

と頼まれてもできない場合がありますのでご了承ください




本日のお写真は8年前からご依頼をいただいている大学の先生です
ほぼ毎年ご訪問しているので、何だかお友達のような感覚です。(勝手にそう思っていますが・・・
先日、ご訪問した時も

「お久しぶりです~

と、嬉しい再会
お仕事とはいえ、長く続く関係って素敵です
また来年もご訪問させていただきますね
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背中心と衽(おくみ)線。

2018-02-26 14:02:22 | 着付け技術
オリンピックが終わり、日常が戻ってきました
刺激的な毎日が終了して、ちょっぴり寂しい思いです
今回のオリンピックは選手たちの活躍もさることながら、「相手を思いやる心」がクローズアップされた大会だったように感じます。
仲間を思いやり、ライバルを思いやり、家族やコーチ、サポートの周りの人々を思いやり・・・・
日本人選手の心温まる対応や言葉を聞いて「日本っていいな~」とジーンとしちゃいました
そして・・・どの選手も笑顔がキラキラしていてとても素敵でした 


さてさて、本日は久しぶりにお着物についてのお話(出張着付けが本業ですから・・・


お支度中にお客様とお話をしていると、予想外のお客様の「視点」を知ることができます。
意外や意外、細かい部分を見ているんですね~

以前、成人式のお支度をさせていただいたお嬢様のお母様からいただいたアンケートの内容です。(内容の一部を抜粋させていただきました)

「会場で他のお母さん達と話している時に、後ろの中心線がほとんどの人が左右どちらかに寄っていて下手な着付けが多いね~と話していました。うちの子は中心にちゃんとなっていて着崩れもせずきつくもなくとても良かったです」


とても喜んでいただけたアンケートで安心したのですが、お母様達の着眼点の鋭さに驚きです
まさか、後ろの中心線(背縫い・背中心)を見ていたとは

「後ろの中心線を真ん中にする」



これって、意外と技術が必要なんです
お着物がお誂えでジャストサイズの場合は普通に着付けて中心線が真ん中にきますが、お母様のものだったりレンタルの場合なかなか真ん中にはきません。
脇線だけを見て合わせる着付け師さんの場合は、後ろの線は左右どちらかにずれてしまう事が多いですね
一方、後ろの中心線をベースに着付けを行うと、真ん中にはきますが、あまった布を左右に入れ込む作業が発生します(これが少々技術が必要)

あと、横幅の広いお客様が細身のお着物を着る場合は、中心線は間違いなく真ん中には来ません
ですので、中心線が真ん中にないと絶対✖という訳ではなく、サイズの問題の場合もあるんです

目の肥えたお客様が多いことを考えると、できるだけ後ろの線は真ん中にもってきた方がよいと改めて考えさせられる一件でした。


また、以前働いていた会社の後輩ちゃん宅に昨年お嬢様の七五三のお支度で行った時の事。

「前回美容室で着物を着せてもらった時に、前の線(衽(おくみ)線の事ですね)が合わなくて、着付け師さんに「合わせてください」って言っちゃった。そうしたらすごく嫌な顔をされたの~

あらら・・・・
言っちゃいましたか



衽線が合うとは・・・・ おはしょりの衽線と前身頃の衽線がまっすぐにつながるという事ですね


これも、後ろの線と同じで、サイズが合わない着物の場合はなかなか合わせるのは難しいですね

実際、後輩ちゃんのお着物はサイズが全く合っていない。ちょっぴりサイズアップしたという後輩ちゃんには完全に身幅が足りません。
どうにかこうにか衽線を合わせることはできましたが、時間の問題ですぐに離れてしまいますね。

それは着付け師さんが嫌な顔をするのもわからなくはないです

でも、その時になぜ「合わないのか」の説明をしなかったのか・・・が問題ですね。
もし私だったら「ご自身のサイズで着物ができていないと合わない事があるんです」とご説明しちゃうと思います。
そうすればお客様も納得するはず


そもそも、なぜ、衽線がずれるのでしょうか????


それは・・・体が立体的だからです
平面で合うようにできている線が、人体に着せるとで胸やお腹やお尻のふくらみで生地がとられることで、外側に引っ張られてしまいます。
着物は余裕をもって作られているので、余った生地の部分で線を戻す作業ができ、衽線はつながることができます。
しかし小さい着物の場合は、線を定位置に戻すだけの生地が余っていないので、元に戻ず事ができず、線がずれてしまったり曲がったりしてしまいます
もちろん、サイズの合うお着物でも着付け師さんが技術不足の場合は線がそろわない場合があります


きっとその着付け師さんはなぜ衽線が合わないのか理由がわかっていなかった可能性があります。
お客様の要望や疑問にしっかり回答するのも、仕事の一部だと考えています
理由がわかればお客様も安心しますし、今後他で着付ける時も着付け師さんに無理な事を言って嫌な顔をされずに済むかな・・・と(笑)

「着付けをご依頼されるお客様は着物に詳しくないのでは・・・」
と思いがちですが、鋭い視点で着付けを見ている事がわかった貴重な経験でした。

お客様との何気ないおしゃべりの中にはたくさんの素晴らしいアドバイスが含まれています 
1つ1つの言葉を大事にして、仕事に活かしてきたいと思っています
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修正する技術。

2017-04-24 20:36:17 | 着付け技術
春・うらら~
桜の花は終わってしまいましたが、ハナミズキが綺麗な季節となりました

待ちに待った日常生活が戻り、睡眠不足もようやく解消されてきました(笑)

さてさて、先日お仕事でご訪問させていただいているスタジオ様からのご依頼で「七五三着付け講習会」に行ってまいりました
スタジオ様からのご依頼は今回で3店舗目になります

スタジオを運営するうえでも七五三はとても大事。秋の撮影のほとんどは七五三ですね
その為にも、七五三の着付けを勉強されるのは素晴らしいことだと思います!!

実際、上手に着付けられるかは練習と努力次第という部分もありますが、学ぶことで得られるのが「修正する技術」です

着付けは直線で裁断された布で出来た着物を、その人の体のサイズに合わせて行います。
全ての布がつながっている為

「ここの乱れを直したいんだけど~

と、思っても構造がわかっていないと、どこを触ればよいかわからないんです
自分で着付ける事ができるようになると、どこを引っ張るとどこが伸びるのか・・・の原理がわかるようになるんですね

お客様がご自身で着られてきた場合や外の美容室さんで着付けてこられた時に、スタジオ到着時点で着崩れてグズグズ~

なんて事も多々有ります

そういう時に、「修正する技術」があれば、撮影の間の応急処置ができるようになるんです
根本的な修正はできないかもしれませんが、撮影に響かない程度にきれい直せれば十分ですね


また、万が一頼んでいた着付け師さんが急遽これなくなった場合(そうならないように、気を付けます)や、繁忙期でどうしても着付け師さんの手配ができない時などにも学んだ技術は役立つと思います

などなど・・・スタジオ様が着付けを学ぶメリットは盛りだくさん。
是非是非、技術取得をお勧めします


着付け講習会の様子 → こちらをクリック!!!

スタッフの皆さん、とても熱心に練習されていました
今回は5才の袴着付け、7才付け帯の着付けまでご指導させていただきましたが、なかなか素晴らしい習得ぶりでした
(私はえらそうに写っていてすいません集中してるだけですっっっっ

秋までに、何とか7才手結びまで着付けられるようにサポートさせていただきます


本日のお写真は、卒園式に出席されるお母様です
グリーンの色無地がとても品よくお似合いでした
お子様たちがほんとに可愛らしく、お兄ちゃんはピアノ演奏まで披露してくれました
お世辞抜きで、とーーっても上手で関心してしまいました
コメント (2)
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