老後は京都で !

京都の町中(堺町六角)と東京(青山)を気ままに行き来する二地域居住を実践中。 

京都時代MAP(伝統と老舗編)

2008年09月19日 | 京都の匠 & 老舗

 

京都時代MAP 伝統と老舗編 京都時代MAP 伝統と老舗編
価格:¥ 2,100(税込)
発売日:2007-10

<  昨日、「京都で、一番の、老舗は?」でご紹介した、

「京都時代MAP(伝統と老舗編)」についての続き  >

この本には、昨日ご案内した、

「タイム・トリップ・マップ」

「老舗創業番付」

「(約300件の)老舗情報」以外に、

「京都、文化史を探る」

という特集(のようなもの)があり

それが、また、興味深い。

まず、その特集記事の冒頭に、

「京都文化の発達史年表」

というのが載っており、

京文化というものを構成している

「茶」、「花」、「香」、「京料理」、「京菓子」

それぞれの歴史と、

それらが発展してくる過程での相互連関が、

年表形式で一覧になっている。

歴史を横断的に捉える、という試みは、

松岡正剛さんが「情報の歴史」で大成功をおさめて以来、

しばしば見られるようになったが、

京文化については、少なくとも、私は

初めてみたので、随分面白かった。

たとえば、香道については

神仏への供香として始まったものが、

平安中期(国風文化の時代)に

「空薫物」、「薫物合」へと発展し(→花の世界の「花合」と対応)、

それが、さらに、武士の時代になると

「十チュウ(火へんに主)香」という競技に姿を変え(→茶の世界の「闘茶」に対応)、

室町時代の香道の確立をへて、

江戸時代の御家流、志野流、米川流の形成にいたる、、、、

というように、

香道の歴史が、文化史全体のなかで一望できるように工夫されているのだ。

個別にも、「茶の湯の歴史」、「京菓子の歴史」、「京料理の歴史」、

「いけばなの歴史」、「香道の歴史」、といった章だてで

詳しく説明されている。

もちろん、「古代~平安時代(宮廷と社寺文化)」、

「鎌倉~安土桃山時代(公家文化から武家文化へ)」、

「江戸時代(いよいよ、大衆文化の時代へ)」

といった章もあり、政治や社会とそれら芸道との関係も分析されている。

繰り返しになるけれども

この本、随分良くできている、と思う。

京都時代MAP 伝統と老舗編 京都時代MAP 伝統と老舗編
価格:¥ 2,100(税込)
発売日:2007-10

「老後は京都で」~トップページに戻る

 

 

 

 

 

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 京都で、一番の、老舗は? | トップ | 老後の時間の過ごし方 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

京都の匠 & 老舗」カテゴリの最新記事