先に続編の星を編むを読んでしまい、登場人物達の関係性が分からず、続いて、汝、星のごとくを読み、全てクリアーになりました。この2冊は登場人物達の関係性が全て。親子とは?夫婦とは?愛とは?小さな島に広がる狭いコミュニティ。これが良い場合もあるが、一度崩れると元に戻すのは至難の業。そんな中、我を保ち通し続ける強さ。それに押し潰される若者達。それでも、最期は、島の海と星空に救われる。
京都と言う街は、最先端と伝統が共存している不思議な街です。高度な医療を行う大学病院の直ぐ近くに、患者の大半がお年寄りの総合病院がある。
しかし、時に細分化された最先端医療では見落とされる事が、街の総合病院で拾われる事がある。
人には向き不向きがあり、器用、不器用がある。この両者が上手く向き合っていく事に地域医療の発展があり、それが京都と言う街であると思う。
武士の世から解放されて、閉ざされた国は開国し、自由の波が漸く北海の地にも訪れた時、この波に取り残された男と女。彼等には自由は面倒で、必死に波から逃れようと踠く。
現在、幸せとは、一人で感じるものでは無くなっていると思うが、彼等にとっては、結局ひとりでしか感じ得ないものだったのか?
京都に来て30年、平安の時代から、都として君臨してきた割には、夏は異常に蒸暑く、冬はとことん寒い。何故、昔からこんなに憧れられて来たのか?と思うが、この道を坂本龍馬が、新撰組が、奔走していたと思うと、心躍る。
沢村栄治がもう一度野球がしたくなって、やって来るのも京都なら、もしかしたらって思うのではないだろうか。