日露戦争を故郷を両国に奪い取られた、アイヌの人達の目線から描いた、これまでに無い切り口が、不思議な面白さを産んでいた。自分達は亡びるのか?その恐怖を打ち消す為なのか、必死に生きようとする。この生きる為のエネルギー、それが熱源と言うタイトルの意味ではないだろうか。
難病のため、24時間誰かの介護が無ければ生きていけない主人公。しかし、なぜこんなにも割り切って、こんなにも強く生きていけるのか?42年という短い生涯に500人を超えるボランティアが彼を支え続けた。これは彼という人間の魅力によるものだと思う。そうでなければ、寒い北海道の冬の夜中に、バナナが食べたいから、買ってきて何て言えないし、買ってきてくれる人もいないと思う。
何か見た事のある景色が続きました。この映画の舞台に見覚えあり。
他の人の運命が見える主人公。そして、同じ瞳を持つドクター。人の運命を変えてもいいのか?運命に逆らうとどうなってしまうのか?正義とは?運命の二人の人生が再び交わる瞬間。
自分はなぜ助けられたのか?一瞬の出来事で生きる事になった理由は?自分を見つめ直す。そこには意外な答えがあった。