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クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

「帰ってきた時効警察」。“三日月しずか”は麻薬のようなオンナ?

2007年06月09日 | レビュー部屋
「帰ってきた」けれど、また去っていったドラマ「時効警察」。
すなわち、6月7日で最終回を迎えました。
(「さよならのメッセージは別れの言葉とは限らないと言っても過言ではないのだ!」)

主演“オダギリジョー”。
趣味で時効となった事件を捜索し、
犯人がわかったところで告発するわけではありません。
「誰にも言いませんよ」カードを渡し、一件落着とします。

その内容も奇妙ですが、一貫して“癖”があるのは登場人物たち。
このドラマ独特の“癖”と“乗り”は、
はまってしまうとまるで麻薬のように効いてくるでしょう。
ウィキペディアにも、
「登場人物のほとんどが独特の”ノリ”を持っており奇抜な言動・行動が多い」
と記しています。

ただ、その人物造形は劇画的です。
ややもすると単に奇をてらっている感もあります。
その中でどこにでもいそうなのだけど、
少なくともぼくの周囲にいないタイプは“三日月しずか”(麻生久美子)。
彼女は“霧山”(オダギリジョー)の捜索のパートナーです。
彼女の言動、乗り、癖は常軌を逸しているわけではないものの、
どこかが変。
8割は常識的で、あとの2割が少しずれているのかもしれません。

そんな三日月の乗りは少女漫画チック。
少年漫画にはおおよそ登場することのないキャラだと思います。
登場するとしても「女友だち」か、好きな子の「友人A」。
恋愛の対象になるかどうか微妙なところです。

そのためか、三日月は霧山を密かに想っていますが、
なかなか進展しません。
霧山にとって彼女は捜索のパートナーで、
恋に発展するまでにはきっかけと時間を必要とするようです。

最後は「話のつまらない男」をめぐってストーリーが進んだ「時効警察」。
霧山と三日月の関係が少し変わりそうな雰囲気はあったものの、
結局表面上では何の進展もありませんでした。
三日月を見ていると重なるのは、
『のだめカンタービレ』(二ノ宮知子)の“のだめ”と、
『こどものおもちゃ』(小花美穂)の“サナ”。

いずれも天然ちゃんで、
どこにでもいそうなのだけどなかなかいない人。
最終話の中で「美しい」と言われ、はたまた「ブス」とも言われ、
真面目なのかひょうきんなのか、とらえ所がありません。
それだけに妙な存在感を発しています。
もしそこに心を射抜かれたら、もう引き返せないでしょう。
麻薬のようなオンナになるはずです……。


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