goo

映像は「事実」を伝え、言葉は「真実」を伝え得る @ 『クローズアップ現代』


 23年に渡りNHKの『クローズアップ現代』のキャスターを務めた国谷裕子氏が、2016年3月で降板を言い渡され、その翌年に出版した本です。

 『クローズアップ現代』の番組自体の事はさておき、「テレビの映像」と「インタヴューでの言葉」について深く考えさせる本です。

 『クローズアップ現代』でもあらかじめ編集したVTRはもちろん流れますが、番組のメインはスタジオでのゲストへのインタヴューです。これゲストとの「トーク」ではなく、あくまで真剣勝負の「インタヴュー」でした。

 そこにこだわり続けた国谷さんは、この本で「テレビが伝えるのは映像であって、言葉ではない。テレビが伝える内容は単純で、複雑なことは伝えない。苦痛や飢餓を映し出して世界中に伝えることはできても、複雑な政治問題や思想、様々な行為の重要性については伝えることはできない」とし、それを伝えられるのは、スタジオでのキャスターとゲストとの「対話」と言っています。

 それがこの『クローズアップ現代』という番組で成功したかどうかは視聴者の判断に委ねるしかないが、「言葉の力を信じ続ける」ことは 今、こういう時だからこそ 胸に刻み続けたいと思います。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« たばこの自販... 真っ逆さまの... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。