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写真集に載っても 載らなくても  現実は 何も変わらない



 先日の夜中に、「筑豊のこどもたちはいま」というNHKの番組を見た。もちろん土門拳の写真集『筑豊のこどもたち』のことですね。とりわけ写真集の表紙になった少女の消息を探すみたいな内容です。(探してどうすんねん?とは思いましたが)。


 
 少女は当時10歳とのこと。父と妹の3人暮らしで、母は出稼ぎに行ったまま帰ってこなくなったとのことでした。取材を進める中で、全く別の町で、70歳代になった今も、ご健在ということが分かったのですが、ご本人は取材を受けることはかたくなに拒み、娘さんのコメントだけが紹介されていました。



 それは「母は、筑豊のことも写真集のことも、一切語ることはなかった」というものでした。炭鉱閉山後の極貧の炭鉱住宅の中でも、この少女の家は、まさに赤貧だったとのこと。



 気鋭の写真家の写真集が評判になっても、この少女の絶対的貧困は何も変わらなかった。ちょっと考えれば、そんなの当たり前のことだと気が付くけど。結局土門拳は、この写真集で何をしたかったんだろうね?












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