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武蔵界隈 ~ 握ってなんぼの正統派 「祥鮨」




 名鉄エムザ裏の通りの 格子戸のきれいな古民家のような鮨屋です。白い暖簾と白い小さな看板があるのみ。それが無ければ 鮨屋とはわからないですね。店に入って左側がカウンターで、奥に4人用の小さな床の間のような小上がりがあるのみ。昨今 まるで居酒屋のような寿司屋は多いが、ここは、鮨を食べさせてなんぼの 正統派の鮨屋といえます。

 僕らが 伺った際は、鮑 万寿貝 サザエ 岩蛸 かさご まごち など・・全国共通のネタとは少し違う金沢らしさが楽しめました。魚は当然ながら美味い。握りはやや小ぶりなサイズながら、口にいれると いい塩梅にほどけてきます。北陸の素材の新鮮さと 江戸前のひと手間の仕事の双方のよさがでています。玉子は やや甘口だったですね。
 
 職人気質な店主(でも 意外とおしゃべり好き)と内儀さん二人で切り盛りしてます。店内に心地よい緊張感が漂い いい意味で非日常的な空間。なので ファミリー向けではないですが、こういう鮨屋って貴重です。

 値段は 鮨屋としては 普通です(=安くはないが 高くもない)。だから 会社がえりのサラリーマンがどやどや来ることもない。若者集団はなおさら。

 昼もやってますが ランチセットなどはなく、握り鮨の単品のみとのこと。その潔さまた心地よいです。「鮨しかできません。でも鮨なら どこにも負けません」そんな気合いが感じられます。それって、どんな仕事にも共通だね。
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