K-POPストリート

1980年代後半から2005年頃までの韓国歌謡アーカイブスを中心に、いい音楽・パフォーマンスと旅行の話題を書きます。

015B第6集

2005-03-08 22:58:28 | 015B (KOREA)
 前回1996年のことについて書きましたが、1996年といえば、015Bが最後のアルバムとなる第6集を発表した年でもあります。
 この第6集は、副題が「farewell to the world」-さよなら世界-とあるように、世紀末を目の前にした時代、というものが色濃く反映されています。

 純粋に音楽としてみると、すばらしいものがあります。たとえば「Airborn」(空中)というインストゥルメンタル。シンセサイザーの演奏で、出だしは軽快なリズムで飛行機が離陸する様子をあらわし、続いて快適な空の旅を思わせる明るいフレーズが続きます。ところが不安をかき立てるリズムが入り、音程も少しずつあがって何かを予感させ、そして‥‥。1分と少しの演奏で、空の旅の恐怖を描き切っています。
 あるいはアジアのメロディーを大きく取り入れたり、美しいピアノのソロがあったり。「コンカッチ」(豆のさや=役立たずのこと)というユーモラスな歌で、客員歌手としてMGRが参加しているのも興味深いですね。(MGRは、イ・スヨンのプロデューサーとして、イ・スヨンの第3集、第4集の大ヒットを生み出しました。)

 それでも、アルバムの中の曲のいくつかに「希望の無さ」「救いの無さ」が--ソテジワアイドゥルの「時代遺憾」もそうですが--感じられます。

 その後、015Bの中心メンバーの一人、チャン・ホイルは「TECHNO GENERATION」という企画盤を出したり、ソロアルバムを発表したことは確認していますが、チョン・ソグォンに関する情報は、実に4年もの間全く得ることができませんでした。
 それでも、チョン・ソグォンが2000年12月に新人歌手のプロデュース活動を始めたという情報をネット上で見つけ、その後チョン・ソグォンは2001年には新人少女歌手「イ・ガヒ」のプロデュースを、そして2002年にはパク・チョンヒョンの第4集のプロデュースをしています。