お絵描き日記~イラストレーター照井正邦

職人、照井正邦の似顔絵、意匠など。画力の向上を目的に練習しています。

人と空間(雑記)

2018-07-25 04:32:50 | 雑記
クロッキーと共に、正直に言うとヌードも描きたいと思っています。
それは嫌らしい意味ではなく、
「人の像によって生み出される空間というものを、想像ではなしに描いてみたい。」
つまり
「無い」ということを表現したいのです。

学生時代、モリエールの石膏像デッサンを描いていたとき。服と首との付け根の凹み=空間が、かなり魅力的に見えて、乱反射するその部分ばかりを描いていたことがありました。

また、ブルータスのデッサンでは、像ではなくて、輪郭と背景との空間にリアリティーを感じて、結果的に真っ黒に塗りつぶしてしまったこともありました。

人物デッサンでは、その人との私との間の空間が描きたくて、かなりトーンが薄くなってしまったこともあります。

写真ではなく、実際の人物が作り出す空間というものは、反射光が見えたり、さらに奥に何かが見えたり、その先にはもっと果てしなく深い、「無い」という空間が存在するはずです。

似顔絵でも、その人の顔そのものだけではなく、その人を取り巻く回りの空気や空間を描きたいと思っています。

人と空間は、私にとって、「私も人間である」ということの存在の確認であり、逆に「存在しないけれど確実にあるという、最もリアリティーのある光」でもあります。



席描きとクロッキー(似顔絵雑記)

2018-07-25 03:07:49 | 雑記
今、(自身において)クロッキーの必要性を強く感じています。
クロッキーとは、主に線によって描く速写のことです。

席描き(対面で一般の方の似顔絵を描くこと)で、よく
「描くのが早いですね」
と言われるのですが、
それは学生時代にクロッキーをしていたからだと思います。

似顔絵のほうは(線だけなので)、5分から10分で描くのですが、
クロッキーは、10分、5秒なんてものもあります。

似顔絵は「似せる」ということにおいて、とても理性的です。
逆にクロッキーは、描くということにおいて、感覚的です。

似顔絵を描くときは、理性と感覚、両方必要だと思っています。

クロッキーとは厳密には違うのですが、ファッションコーデのサイトの人を描いてみました。







大雑把にとらえています。