お絵描き日記~イラストレーター照井正邦

職人、照井正邦の似顔絵、意匠など。画力の向上を目的に練習しています。

アートから逃げていた私(似顔絵雑記)

2018-08-31 19:03:27 | 雑記
どちらも関係者ではないですが、「アメリカンカリカチュアアアーティスト」や「似顔絵アーティスト協会」など、似顔絵師がアーティストとして活躍しています。
私はアーティストには到底なれないと、小さい頃から思っていて、美大もデザイン科を選びました。

けれど、似顔絵師がアーティストである状態で、私だけアートから逃げている分けにはいかない。
到底自分の実力ではアーティストにはなれないことは百も承知ですが、真っ向から無謀にも挑んでいます。
クロッキーの練習もその一つです。
心はほとんど折れているのですが、似顔絵アーティストに少しでも近づけるよう、「昨日の自分を超える」一心で描いています。

クロッキー会に参加8.30(クロッキー)

2018-08-30 23:48:31 | 習作
似顔絵の上達のためにクロッキー会に参加してきました。

今回の自分自身の課題は、「視覚だけに頼らず、より感覚的な線がひけるようになる」です。
理性ではなく感覚を優先するために、「形をとる」という意識をなくしました。

1)シャープペンシルで、感情を解放し、情熱的に・感覚的誇張を試みました。
2)筆ペンで、今度は理性も働かせて、冷静に・ 理性的に線をひいていきました。
最終的な目標は、(クロッキーなので)一発で線をひけるようになることですが、「感情の解放」と「理性の制御」のバランスが難しく、下描きをする形をとっています。
そして、(似顔絵の)線の誇張・デフォルメというものを、今まで以上に向上させたいと考えています。




























対面早描きで「斜め顔の破線」で描く理由(似顔絵雑記)

2018-08-30 12:00:19 | 雑記
席描き(対面早描き)の似顔絵では、斜め顔の破線で描くことが多いです。


サンプル:柴田理恵さんの似顔絵。

その理由の一部を載せます。

斜め顔の理由。
・正面顔より似ていると思ってくれる人が少ない。→描く人が少ない
・正面顔より似せるのが難しいので、「そっくり」ということがない。→また、斜めの顔、さらに線表現はインターネットに載せたとき、顔認証にひっかかりにくく、知っている人だけ分かる似顔絵になり、セキュリティー上安全。
・顔を立体的に把握して描くので難しい。→描く人が少ない
・鼻の高さを違和感なく表現できる。
・必ず非対称になり、絵として複雑さが増す。
・斜め顔は、ほとんどの人が美しく、無理に美化する必要が少ない。


破線の理由。
・活版(樹脂凸版)名刺にしたときに、破線部の凹凸が目立ち、立体的な質感が視覚的に感じられる。
・閉じた線形上だと「面」に見えるが、開いた線形状だと「空間」ができ、図と地の反転の錯覚が抑えられる。
・「どうしても描いてほしくない部位がある」という特殊な要望に「省略」が使え、「省略」しても違和感を感じない。

などがあります。ほかにも色々ありますが、このくらいで。

正面顔のほうが「確実に似た似顔絵」になります。
斜めの顔を描くときでも、正面顔のラフスケッチをすることもありますし、ネット公開をしないと決まっているときには正面から描いて「似ていること」を優先させる場合もあります。

陰影はメイク(似顔絵雑記)

2018-08-29 20:17:11 | 習作
似顔絵の陰影は、見る者に立体的判断を促します。
それはメイクのシャドウのように、鼻を高く見せたり、ホリを深く見せたり、目と目の距離を近く見せたり、アゴをシャープに見せたりします。

陰影がない場合は、平面的把握を促します。
それは陰影のあるなしで、似せ方を変えなければいけないということです。

「最初のうちは(子供の頃は)似せられるようになっていたのに、練習するうちにだんだん似せられなくなってきた。」
という場合、陰影を付けることしだして、立体的な判断を促す表現に変ってきているからかもしれません。

立体的判断と平面的判断を一つの画面上に併用させることは可能ですが、つじつまを合わせるのが難しいです。