お絵描き日記~イラストレーター照井正邦

職人、照井正邦の似顔絵、意匠など。画力の向上を目的に練習しています。

歯車の遊びと偶然

2024-08-29 09:49:58 | 絵画画談
自身が主観的に描くのではなく、受け身的な姿勢で偶然性を取り入れようとし、客観的立場で描くこと、自身の意図しない要素を作品の中に介在させ折り合いをつけていくことは重要だと思われる。
デカルコマニーやドリッピングなど。
絵の中に、歯車の遊びのようなものが生まれる余地を残す、心のありようである。

立体化の発想

2024-08-26 09:33:37 | 絵画画談
平面を立体的に描くのに
「立体物をコラージュしてしまえばよい」
という発想は、目からウロコかもしれないが、そういった発想の選択をしてこなかった平面作品が「近代」と呼べるのかもしれない。
フランク・ステラの人生が頭をよぎる。
発想の転換は大切だが、あえて「平面を描く」という道を選びたい。

作品に平面という制約を課して、逆説的に自由をつかむ。
補色と白しか使わないと決めて、色幅の深さを見せていくような。
ひらめきが過去の自分の作品を無意味にしてしまうのなら、それは悪魔のささやきにほかならない。

最小限の描写と空間

2024-08-25 09:28:12 | 絵画画談
具象画における最小限の描写とは、空間が適切に表現できたときだと思われる。
平面に一色塗ると、地塗りとの空間が生まれる。
それに対して色を重ねていくと、さらに明快な空間が表現できる。
平面化についてはさらに考察する必要があるが、二色以上の空間関係を発生させられたときに、最小限の描写と言えるのだと思う。

理論

2024-08-20 09:18:42 | 絵画画談
理論とは、あとからついてくるものでなければならない。
スキップを踏むのに、理論を学んでもできるようにならないのと同じで、絵においての理論とは、身についたあとの気づきであると思う。

リアリティの発生

2024-08-14 08:53:21 | 絵画画談
実景をそのまま描くのではなく、焦点をしぼり、リアリティが生まれる瞬間の状態を描く。
それはハレーションの発生のように最小限でよい。
それが実景よりもリアリティのある絵になる。
また、実景をそのまま描いても、雰囲気は出せない。
雰囲気は定規で測るものではなく、感じ取るもの。
よって、多かれ少なかれデフォルマシオンは必要になってくる。