コタラの社長日記

スリランカ産ハーブ「コタラヒムブツ」(学術名サラシア・レティキュラータ)を紹介され、世界初のサプリメントを製造!

ハジキとデカ

2021-11-17 13:56:33 | Weblog

『あいつ等、最低な奴らだよ』

『へ~、どうしたの?』

『良い刀なんか、何振りも持って行かれた』

 

 『A.お前、良い刀を持っているらしいな~、チョット見せてくれ』と云われれば、見せない訳にはいかないだろ?もう、それっきりだ。最初から取るのが目的だから、始末が悪い。何振りも、持って行かれた。俺が刀を持っているのを知っている奴が、チクるんだな。自分の何かを見逃してもらうんで、チクるんだ、最低な奴だ。仲間を売るなんて!』

『そんなデカも、昔は役に立つ事があったけど、今は全然ダメ!』

 

 今書いているのは’69年~‘72年頃の事を書いていますが、

これより5年~10年位前だと、デカ達も融通が利いたと云っていました。

 

  どんな事か、興味があるでしょ?

 

「何か問題が起きると、

『チョット、チョット』とこちらに手招きするんだよ」

 

「来たところで、『あの話だけど、何とかならない?』と云えば」

 

『どうすれば良い?』と聴いてくるから、

「ハジキを1丁持ってくるから、終わりにしてよ」と云うと、

『お~分かった、分かった、何とかするよ、それで、アレ、頼むな』と返事がきたもんだ。

 

 「それだけ、ハジキの事件が多くて、町中に出回ってたんだな。

それで、出回っているハジキを集めていたんだな」

 

「それで、ハジキを1丁探し出して渡すんだ、それで、ポイ」

「今は、全然ダメ。それだけ、ハジキが集まったと云う事だな。ハジキでは、融通が利かなくなった。融通が利かなくなったデカは、面倒臭くなった」

S&W

COLT

リボルバーと呼ばれる拳銃

 


義兄の話

2021-11-16 15:56:47 | Weblog

 江古田に住んでいた時の話だそうです。

 

 『朝6時頃だったと思うけど、ドサが入ってさ!』

『そんなに早くに来るんだ?』

『何故早朝かと云うと、大体寝ているし。逃げられないだろ?』

『成程ね、朝6時頃だったら、寝ているものね』

 

 『5人位で来たんだよ、玄関、裏口と窓など、逃げ場を抑えるんだよ。

そして、『おはよ~、上がるよ』と云って部屋に入って来るんだ。

こっちは、パジャマだから、『着替えさせて』と云ってた所、

 『おいA!お前んち犬は、躾が良いな~、俺の靴の上にフンをしやがった!』

 

 『観たら、犬のラッキーがデカの靴の上にウンチしてあって、大笑いさ!

それと、心の中では、ざまーみろ、だ~!

その隙に、妻が布団の間に隠してあった、ハジキを帯の間に隠してくれて、ラッキーだった』

『う~ん、洒落にもなるね』、こんな出来事があったそうです。

犬が、ウンチを刑事の靴の上にした話は、もう1度あったそうですが、忘れました。

 

 犬も刑事は嫌いなんですね~!

犬は確か、小さなスピッツだったと思います。

FN ブローニングM1910

一般的な銃ですが、奇麗な形です。

 

 


タレこみがあった?

2021-11-15 15:24:07 | Weblog

 『これは、モデルガンと分かるし改造してないので、返します』

『こんなのもありました』

『それは、学校で使う小刀です。持って行かれると困ります』と、

云いましたが、持って行ったまま、帰って来ませんでした。

 

 8月の暑い夏の日の朝から、夕方までの二日間でした。

誰かがタレこんだと云っていましたが、誰だったのでしょうか?

 それとも、タレこみがあったと云い、

家宅捜査の口実だったのでしょうか?

この頃、義兄は案外金回りが良かったと噂になっていました。

 友達が地下鉄の中で聴いたそうですが、『Aさんは、幾ら持っているか分からない位、持っていると云う話だぞ』

 『うん、そうらしいな~、知り合いの中で、評判だよ』と二人の男が話していたそうです。

このような噂が、広まっていたそうですが、

この噂が独り歩きして、今回のドサになったのでしょうか?

 

 あまりにも暑い夏だったので、

車のボンネットに卵を落とし、目玉焼きが出来るかと実験しましたが、無駄でした・・・

警官たちも興味深そうに見ていました、


ドサが入った!

2021-11-14 15:15:36 | Weblog

  『申し訳ないけど、車のカギを貸して欲しい。怪しい物は入っていないよね』

『車は僕のだから、関係ないでしょ?調べる必要がないと思いますが』

 

『いや~、形ばかりの捜査だけど、観させて下さい』と警官。

『車のトランクに、木刀が入っていました』と木刀を持ってきました。

 

 『学校の同級生が、剣道をやっていて、会うと二人で遊ぶのに使います』

『取り敢えず、預からして下さい』と持って行きましたが、帰ってきませんでした。

『こんな物が出てきました』と、

モーゼルとコルト・ガバメント、ウインチェスター73のモデルガンも持ってきました。

『それは、甥と僕のオモチャです、何も改造していません。見れば分かると思います』

     

モーゼル軍用   コルトガバメントM1911M     ウインチェスター’73     

                                             

 

 


今の家に越してきた頃の事ですから、50年以上前です

2021-11-13 16:05:52 | Weblog

    今の家に越してきた頃なので、50年以上前の、朝6時頃でした。

『おはよ~』と大きな声がして、男が5人位家に上がり込んできました。

『おはよ~、朝早くから起こして申し訳ないけど、

家を調べなければならないんだ。変な事はしないから、大人しく協力して欲しい』

 『はい、分かった、調べれば良い、何も出ないよ』と義兄。

何となく慣れた感じの受け答えです。

 

 『所で、何の捜査ですか?』と義兄。

『怪しい動きがあると、タレコミがあってさ、

仕方なく調べなければいけないんだ、協力して欲しい』

『怪しい動きって何だろう、ま~、どうぞ』

家の中の箪笥と引き出しと云う引き出しを探します。

 

 それから、天井を棒でツッツキ何かが乗っかっていないかを調べます。

そして、壁も棒で突っついたり、こぶしで叩いて音の変化を観察していました。

二日間来ましたが、何も出ません、ご苦労なコッタ!

こういうのが、欲しかったのでしょう!


多分、この頃だと思います

2021-11-11 15:47:31 | Weblog

 義兄の帰りが遅い時がありました。

義兄の話では、賭場を開いていたそうです。

 

 そう云えば道で会う、そのスジと思われる人達に頭を下げ、挨拶をしていました。

又、ドライブに行った先の駐車場やドライブインで、

親しげに声を掛け合う所を見ていました。

 

 自分達と違う組の親分達が、お客さんで来てくれていたと云っていました。

その人達は、1晩で¥100万円位落としてくれたそうです。

『親分達は、一勝負で10万位落としてくれて、持って来た金を全部落としてくれた。

三日位同じ場で開いていた』

『へ~、警察に見つからなかったの?』

『大丈夫だったな~』

 

『映画なんかで、ピン札を出すだろ?あれって、

賭場に来る前に、若い衆にアイロン掛けさせるんだよ』

『え~、アイロンかけて、ピン札にするの?』

『そ~だよ、見栄えが良いだろ』

『へ~、そうだったんだ』

 

賭場 - Wikipedia

 

 

 

 


彫り物

2021-11-10 16:15:53 | Weblog

 当時の義兄の話では、手のひらサイズで¥3,000円との事でした。

最初に絵をかき・すじ彫り・色入れとなるそうです。

 

 色は、黒と云いますが、藍色でしょうか、それと赤と云ってもエンジでしょうか、

このスジ彫り・色入れとなると、手のひらで¥9,000円です。

色も藍色を何色も使ったり、赤を何色も使えば、それなりの金額になります。

¥9000円は、スジ彫りと黒1色・赤1色の金額です。

 

 義兄の若い衆に一人いました、でも見た事はありません。

他の人達は観ています、「最初の刀の話」の兄です。

 A兄弟と云われていました。

二人とも、その世界の人達の顔では、ハンサムでした。

 

 海水浴で、白の6尺ふんどし1本で仁王立ち姿。

手首から始まり、足のくるぶしの少し上まで、総彫りです。

 

 胸は、ダボシャツで隠せるように、真ん中だけ彫りません。

極めつけは、男のシンボルへの彫り物です。

いきり立たせ、一刺しで終わりだそうです。

 

 シンボルへ彫るため、

いきり立たせるのですが、痛くて一刺しで終わるそうです。

いきり立たせ、チョンで、今日は終わり、後は明日だったそうです。

 

 何を掘ったのか?

蜘蛛だそうです。

 

 義兄の話では、彫り物をすると皮膚が死ぬので、夏は暑く、冬は寒いそうです。

それも、尋常ではないとの事でした。

 

そ れと、当時の事ですから、衛生管理がなされていません。

肝臓や腎臓が悪くなり、早死にするとの事でした。

この全身に、彫り物をした人が支払った金額は、当時で¥300万円だったそうです。

トヨタクラウンが、¥100万円の時代にです。

ちなみに、トヨタ2000GT、トヨタセンチュリーの車両価格は、¥250万円でした。

 

入れ墨 - Wikipedia

 

 

 

 


刀と云えば、

2021-11-09 16:43:20 | Weblog

 家に来た若い衆に、義兄が話し始めました。

『昨日事務所にYが来たんだよ。それも刀を持って』

Yですか、久し振りですね~』

 

 

 『アイツ背が低いだろ、佐々木小次郎のように刀を背負って来た。

どうした?と聴いたら、頭に来たから、殴りこみに行くと、云うんだ』

『え~、それからどうしました』

 

『どうした?と聴いたら、他の組の奴らと揉めて、

話が付かなかったから、これから、話をつけに行くと云うんだよ』

『何があったんでしょうか?』

 

 

 『聴くと長くなるから、もめ事はよくあることだから、気にするなと云っておいた。

だけど、自分の背より長い刀を背負って来たんだよ!』と笑いが止まりません。

 

 Yさんは、身長155㎝位で、奇麗に刈り込んだ角刈り・髭は濃いけれど、

毎日毎朝剃って青々とし、眉は太く奇麗に手入れされています。

上下のスーツはいつも奇麗にプレスされ、

白のYシャツの上のボタンを外しているのが、いつもの恰好でした。

 

 『タクシーだから良いけど、電車には乗れないな』

 

あのYさん、

これ以後、話題になりませんでした、

   そして、顔を出す事もありませんでした、

 

 


引く勇気

2021-11-08 14:08:50 | Weblog

 家に帰りましたら、若い衆が一人、義兄と話をしていました。

何の話かは分かりませんが、真剣な顔をしています。

 彼は、池袋西口のビルの2階で、

奥さんと二人、和風スナックを経営していて、結構流行っていました。

 

 彼は横に置いてあった、布袋を開け、小刀を出し、

『これから、出かけて来ます』と云い、覚悟を見せました。

小刀は鍔が付き、柄巻き紐は茶色で、江戸時代の高官が差している様な刀でした。

 

『止めろ、そんな事をして家族に迷惑をかけるな、我慢が必要な時もあるぞ』と、

義兄は止めました。

 

 『コケにされて黙っていられません』 

『コケにされても、我慢が必要な時もある。今回は引け、引く事も男だ』

 

若い衆は、黙ってうなずき2~3分沈黙の間があり、

『失礼します』と帰って行きました。

 その後、義兄から、もめ事が有ったと云う話を聴きませんでしたので、

彼は、我慢して引いたのでしょう、

組もそうですが、家族にとっても良かったと思います。

この様な感じの脇差でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


お出迎え

2021-11-04 17:05:14 | Weblog

 『明日の朝、一緒に出掛けてくれ』と義兄に言われ、

5時に起き、若衆二人と一緒に4人で出かけたのが、府中刑務所でした。

 

 入っている人が出てくる場所は分かっているのですが、

出てくる場所で待つと、出さないそうです。

ですから、少し離れた場所で、目立たないようにして待ちます。

 

 待っているのは、我々だけではありません。

出てくる人と直接関係がある組織の人や、若い衆、兄弟と呼び合う人達や

入る事になった経緯と関係がある人達など、

3040人位の人達が集まっていました。

 

 義兄がどう云う関係かは分かりませんが、

義兄の格から言えば、それなりの人だったのでしょう。

目立たないように待っていると『おめでとうございます』、

『お疲れ様でした』『お勤めご苦労様でした』などの言葉が飛び交いました。

 

 出所した人から、

『今日は、朝早くからありがとうございました。

無事に勤めを終える事が出来ました。これからも宜しくお願い致します』と、

挨拶が返されました。

 

  やっと場が和み、拍手が起き、

火のついたタバコが渡され、一服するわけです。

中でタバコが手に入る事もあるようですが、何年かぶりだと、気絶するでしょうか、

 

『今まで入っていた刑期で、一定の金額が渡されるんだ。組内の上の人間だと相当な額になるよ』と、義兄が小声で言いました。

義兄は直接の関係では無いようで、誰かの代わりかもしれませんでした。

 

府中刑務所

 

府中刑務所 - Wikipedia