京都市登録史跡
御堂ケ池一号墳
御堂ケ池一号墳は、右京区梅ケ畑向ノ地町(当該地から北へ約700mの所)にあった古墳で、20数基からなる御堂ケ池古墳群のうち最大のものである。嵯峨野一帯には、古墳時代後期に造られたこのような古墳群が多数みられるが、この御堂ケ池一号墳の規模は、直径約30mの円墳で、横穴式石室(全長8.3m以上、玄室長4m、同幅2.7m)を有している。本古墳の規模は同時代の他の古墳に比べかなりの大型のものであり、付近に存在したムラの最有力家族の墓と思われる。
昭和58年2月に開発に伴い発掘調査を行った際、石室から須恵器・土師器・馬具・刀子などの副葬品が多数出土し、被葬者は石棺・陶棺・木棺を利用して埋葬されていることが判明した。これらのことから、当古墳は6世紀後半に築造され、7世紀前半まで追葬が続けられたものと考えられる。なお、発掘調査後、当古墳のもつ規模等を後世に永く伝えるためにここに移築保存を行ったものである。
昭和60年6月1日登録
通称 さざれ石山の山腹に移築復元されています。
移築した石材は60個以上あり、総重量は110トンにも達しています。
1個の石材が15.5トンを計るものもありました。
石室の復元にあたっては、コンクリートなどは使用せず、漆喰を混ぜた土で石材を固定しながら、ほぼ当初の形に復元しました。巨石を利用した両袖式の横穴式石室は、古墳時代後期の特徴をよく示しており、当時の土木技術や墓制を知る上で貴重な遺構です。
古墳 前回の記事 ➡ 古墳府05 石明神遺蹟 と 石碑
五七五
瓶わるゝ夜の氷のねざめかな /芭蕉
ことわざ
埒が明かない
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