ドッコイショ(2)

2015-07-21 21:34:36 | 童話
ある日、おじいちゃんが
『みんなが居る場所で立ち上がる時は、みんなに「これから立ち上がるよ。」と言うためにドッコイショと言うんだよ。だから、座る時もドッコイショなんだよ。でも、誰も居ない時は自分のためにヨイショと言うんだよ。』
と教えてくれました。

『ふぅ~ん、そうなんだ。』

僕は、ドッコイショとヨイショは違うんだと分かりました。

だけれど、お父さんもお母さんもおばあちゃんもドッコイショやヨイショとは言いません。

どうして、おじいちゃんだけがドッコイショやヨイショと言うのかなぁ?

ある日、おじいちゃんが
『なんでおじいちゃんだけが、ドッコイショやヨイショと言うのかだって? それはね、おじいちゃんだけがドッコイショやヨイショと言っても良い年だからだよ。』
と教えてくれました。

ドッコイショ(1)

2015-07-20 21:24:24 | 童話
僕のおじいちゃんはおもしろいおじいちゃんです。

座っていて立ち上がる時に
『ドッコイショ』
と言いますが、座る時も
『ドッコイショ』
と言います。

僕はおじいちゃんに
『なんでドッコイショと言うの?』
と聞きましたが、
『ドッコイショは、ドッコイショだからドッコイショなんだよ。』
と言いました。

だけれど、座っていて立ち上がる時に
『ヨイショ』
と言う時があります。その時は、座る時も『ヨイショ』
と言います。

僕はおじいちゃんに
『なんでヨイショと言うの?』
と聞きましたが、
『ヨイショは、ヨイショだからヨイショなんだよ。』
と言いました。

ドッコイショとヨイショはどう違うのか分かりません。

火星ネズミ(7)

2015-07-19 11:16:45 | 童話
『よしっ、分かった。君は機械の操作ができないが、計器の見張りをやってもらうよ。空気の圧力や炭酸ガス濃度、それと電気の状態を毎日記録するんだ。いいかい、君は宇宙飛行士なんだから。』

僕はすごく嬉しかった。

『よしっ、頑張るぞ。』

こうして、僕は宇宙飛行士となり、3人の宇宙飛行士と一緒に、今も火星に向けて飛行している。

みんなとミッションを成功させて帰ってくるように頑張っている。 


             おしまい

火星ネズミ(6)

2015-07-18 09:12:29 | 童話
僕は仕方なくみんなに挨拶をした。

『僕も宇宙飛行士になりたかったのです。みんなに迷惑をかけないので火星に連れて行ってください。僕の食べる物とお水は持っていますし、オシッコやウンチを貯めて押し固める袋も持っています。』

三人の宇宙飛行士は相談した。

『今この宇宙船から外へ出したらハツカネズミは死んでしまう。食べ物もお水も持っているし、ハツカネズミは体が小さいので酸素もあまり使わないので連れて行こうか。』

僕は大喜びをして、
『みんなの訓練の様子はずっと見ていましたので、この宇宙船のことは大体分かりますので、僕を宇宙飛行士として手伝わせてください。』

火星ネズミ(5)

2015-07-17 22:10:17 | 童話
機体の確認ができたのでロケットに荷物が積み込まれたが、その時に僕が荷物を持って、そっと乗り込んだ。
成功だ、僕は宇宙飛行士になれるのだ。

いよいよ、ロケットに燃料が入れられて、発射の秒読みが始まった。

僕は足を踏ん張って、発射の時に体にかかる重力のGに耐えられるようにした。

大きな声のカウントダウンのアナウンスがあった。
10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、発射。

僕はすごい衝撃を受けて体が床に押しつけられた。

三人の宇宙飛行士も座席に押し付けられていた。

しばらくして押し付けられる力が弱くなり、立てるようになった。

そのあと、こんどは体が浮かび上がった。

今迄隠れていたが、空中に浮かんだので3人に見つかってしまった。