KONASUKEの部屋

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オオワタコナカイガラムシ卵嚢220516

2022年10月30日 | カメムシ目
オオワタコナカイガラムシの卵嚢。
長さ約2㎝。
我が家のドウダンツツジ?に産み付けられていました。

♀成虫は、オオワラジカイガラムシが粉を吹いたような姿。
白粉に濃淡があるため、斑に見えるそうです。

オオワラジカイガラムシでは、♂は有翅で、♀とは全く形態が異なります。
ネット上では、本種の♂の姿を確認できませんでしたが、どうなんでしょうね?

分類:
カメムシ目ヨコバイ亜目カイガラムシ上科コナカイガラムシ科
体長:
4~6mm
分布:
本州、四国、九州
垂直分布?
成虫の見られる時期:
3~5月(年1化)
幼虫で冬越し
エサ:
カキ、エノキ、ケヤキ、イチジク、イヌビワ、ビワ、リンゴ、ナシ、サクラ類、バラ、ニガキ、アカメガシワ、トネリコ、カシ、クワ、ギョクランなど様々な樹木の汁
その他:
♀はわらじ型。
体色は黒褐色でロウ質白粉を薄くまとうが、各体節背面に分泌しない部分があるため、黒い斑紋となる。
食草の葉、新梢、花から吸汁する。
果実は食害するとするサイトと食害しないとするサイトがある。
♀や幼虫の甘露により「すす病」などカビの発生が誘発される。
寄主の枝上で生活するが、5月頃~、葉の裏に産卵する。
卵は0.3mm程の楕円形で橙黄色。
円筒形の卵嚢は白色で、1.5~2㎝以上と長い。
平均1300~1800の卵を産む。
幼虫は葉裏の葉脈に沿って集団寄生する。
落葉前に越冬場所(樹皮の割れ目や粗皮下)に移動し、白色の繭を形成する。
3齢幼虫(終齢)で越冬し、♂は繭の中で越冬する。
♀は不完全変態だが、♂は前蛹→蛹→成虫と完全変態する。
成虫になると体がロウ物質で覆われ、薬剤をはじくため効果が低い。
薬剤による防除は、孵化直後を見極めなければならない。
・越冬前に太枝に新聞紙や布袋を巻き、越冬虫を誘い込み、春までに処分する
・冬季に粗皮を削り、越冬虫を除去する
など、天敵を保護する防除が有効。
フタホシヒメテントウは、オオワタコナカイガラムシの卵嚢内に産卵、幼虫は卵、卵嚢内で孵化した幼虫を捕食する。
成虫は幼虫、♀成虫を捕食する。
シェーンヘールトビコバチ、オオワタコナカイガラヤドリバチ、オオワタヤドリクロバチに寄生される。
寄生率は3種合わせても10%以下。
これは寄生バチたちの強い繁殖力をもってしても、本種の繫殖力には遥かに及ばないためだという。
また、南の地方では二次寄生バチがかなり高い頻度で出現し、一次寄生バチの繁殖力にかなりの影響を与えているという。
寄生された場合、♀成虫は死亡するか、産卵数が半減することが多い。
比較的早い時期に寄生されると著しく産卵能力が抑制されるが、遅い時期に寄生されるとほとんど影響を受けない。
参考:
虫ナビ
JATAFF
農研機構
病害虫・雑草の情報基地
長野県農業関係試験場
明石・神戸の虫 ときどきプランクトン
診断に役立つ埼玉の農作物病害虫写真集
オオワタコナカイガラムシの天敵に関する研究Ⅲ
SAKAE GREEN NEWS
J-STAGE
J-STAGE
写蘭虫
ご近所の小さな生き物たち


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