新疆ウイグル自治区で多発した衝撃の襲撃事件、徹底した報道管制などの中、やっと終了した北京オリンピック。
ニジアティ選手@新疆日報
その中国選手団の中にただ一人、ウイグル人男性ボクシング選手が出場したことはほとんど報道されていなかったが、スポーツイラストレイティッド誌がそのウエブサイト上で彼にコンタクトを取ったことが書かれていた。
http://sportsillustrated.cnn.com/2008/olympics/2008/writers/rebecca_sun/08/24/memory.chinese.in.china
選手の名はニジアティ・ユシャン選手、オリンピックボクシングヘビー(91kg)級の選手であり、8月13日残念ながら最初の試合でウクライナのウシュク・アレキサンダ-選手に敗れた。
スポーツイラストレイティッドでインタビューをしたのはレベッカ・サン記者20代の中国系女性記者である。
彼女はこれまでウイグル人にはあったことはなく、知っていた団体はETIMだけだったと言う。サン記者はウイグル人選手の取材とあって許可されたとしても厳しい監視下でのインタビューを想定していたが、実際は拍子抜けするようなものであったと言う。
オリンピックのボクシング会場であった労働者体育館での取材であったが、そのときチームの役員かなにかのCui氏はニジアティ選手の背中をたたいて、インタビューのときは自由行動だと送り出した。
そしてインタビューアーとニジアティ選手は外でインタビューを行うこととなる。
ニジアティ選手は礼儀正しいが率直だった。新疆、アルタイで生まれいまだにそこでトレーニングをしている。「学校が嫌いで両親に無駄な投資をさせたくないから」ボクサーになり、アメリカには二回行ったことがあると。そのうちの1回シカゴでの世界大会で銅メダルを取った。アメリカが好きだがいつも新疆に電話をかけていた。
ニジアティ選手の故郷はアルタイ、700,000の人口だと。そしてサン記者よりも流暢に普通話を話した。
サン記者は感動して中国人としての「縁フェン(人偏に分)」(めぐり合い、運命)を思ったと言う。
この記事に書かれていないこと、それはニジアティ選手がただのアマチュアボクサーではなく、人民解放軍所属だということである。
http://2008teamchina.olympic.cn/index.php/personview/personsen/5160
そしてコーチはあの中国拳王、アブデュルシュクル・ミジッティコーチ、ウルムチの第一聖火ランナーだ。
おそらくはエリート教育で漢語教育といち人民解放軍兵士としての徹底した教育を受けたのであろう。役員が「自由な取材」を許したのもその自信の表れか。
中国系アメリカ人が感嘆するほどの普通話の使い手ともなり、「中華民族」アイデンティティは磐石なものなのだろう。
今回は一回戦敗退という残念な結果に終わってしまった、ニジアティ選手、まだ若いのだから是非ロンドンを目指してほしいものである。
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http://jp.youtube.com/watch?v=vTya900GRfg&feature=related
http://www.rfa.org/uyghur/xewerler/uyghur/uyghur-olimpik-boksyor-20080203.html?searchterm=None
「スポーツイラストレイテッドが、、、、」と責任転嫁できるはずもないですね。
ウイグル人はサッカーも強いようだし、身体能力はかなりすごい人たちであると見ました。中国全体で二人もボクシング代表に選ばれるとはすばらしい。
更なる活躍を期待したいです。