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浦沢直樹(本年度手塚治虫文化賞)マスターキートン絶版?ウイグルとどういう関係?

2005-05-24 23:58:55 | うんちく・小ネタ
mk156本年の手塚治虫文化賞授賞作家で代表作、YAWARA!などでも知られる浦沢直樹氏の漫画マスターキートンであるが、先週発売の週刊文春で絶版?という記事が載っていた。どうやら原作者とのトラブルがあったという話なのだが、詳しいことは砂上の賃貸さんから

何でここで話題になるのかといえば、この第一巻での第5章、6章の「黒と白の熱砂」「砂漠のカーリマン」が新疆ウイグル自治区ホータン郊外が舞台なのだ!
http://triplebridge.hp.infoseek.co.jp/michi.vol.01.html
ウイグル、東トルキスタンを描いた小説、漫画などは一部歴史シルクロードものを除けば本当に少ない。その数少ない中で、現代のホータン(といっても10年以上前だが)を舞台としているのである。

元SAS隊員で考古学の大学講師、兼業でロイズ保険組合の調査員をしている超人的なキートン、ロイズの仕事でタクマラカン、ホータン北方110キロのシャファール遺跡へ(本当にあるのだろうか?)日英合同の発掘隊が作業を進める。キートンの仕事は調査員として保険の対象物である発掘物が契約内容にふさわしいのか鑑定をすることである。ウイグル族のシェイクは発掘に協力する。発掘隊の一員高倉教授は紀元2世紀の地層を発掘する為に、途中で発見された中世遺跡を破壊することを主張する。シェイクによると砂漠で戦った英雄サーディクのマザール(聖廟)の礼拝所であるというのだ。キートンはシェイクやその息子と相談するといっていたのだが、高倉は独断で中世の遺跡を破壊してしまう。驚愕したシェイクは憤死。怒ったシェイクの息子アブドラ・アバスはキートンたちを砂漠に置き去りにする。彼らの運命やいかに!
という内容。

シェイク(アブドラ・カリム・ムハマド)の言葉より。
「われわれ、ウイグル族の上に立つのはアッラーのみ、だがかつてオアシスでは水を持つものが支配者だった。私のように小作人として生を受けたものは、用水を所有する地主に酷使されつづけた。しかし、私はこの地に留まった。この地はマホメッド(注、ママ)に最も近い伝説の英雄サーディクの聖地とされていたからだ。私が毛沢東の軍隊とともに戦ったのもわれわれウイグル族の信仰の自由の為だ。・・・英雄サーディクのように…。」
「しかし、新しい中国もわれわれを支配しただけだった。・・・」

追記全てのマスターキートンファンに頼みたい。キートンの愛したウイグル自治区では中国共産党政府による非道な抑圧が続いている、特にレビヤ・カディールさんについて知ってほしい。そして日本人のほとんどが高倉教授のように、現地の実態については見ざる、きかざる、いわざるであるということも

なかなか現地のことに詳しい人が原作したようだし、日本の学会の感じも良く出ている。絶版なんていわないで早く話をつけてより多くの人に読まれるようになってほしいものである。(追記 ただ問題とすればこの漫画を読んだ人がウイグル族をあの族長に率いられている小集団と思ってしまうかもしれないことだろうか、現実は800万人を越す民族なのに)原作者、勝鹿北星氏は今年初めになくなられたとのこと、事件の顛末によると勝鹿氏は雁屋哲氏らとともに「ゴルゴ13」の原作もしていたという。「ゴルゴ13」といえばあの船戸与一氏も原作者の一人であった。

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