【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

何思う「明仁」陛下、財政無制限法即日公布、軽減税率、雇用保険、法人税率下げプログラムとともに

2016年03月31日 23時13分51秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

[画像]天皇陛下、2014年12月26日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 天皇陛下は、「消費税に軽減税率を導入する改正所得税法」などを、平成28年2016年3月31日(木)の夕刻に公布されました。官報特別号外に載りました。

 改正所得税法には、日本と台湾の租税協定の「条約」である、「日台租税取り決め」も入っており、法律による政令委任後、後日公布される「政令を公布することで、条約を発効させることになります。法人税率の0・5ポイント下げなど、3年間にわたる法人税率下げプログラムも、あす施行。

 改正地方税法では、法人事業税の所得割を下げながら、均等割を上げる、外形標準化プログラムがあすから3年にわたり発動。

 改正雇用保険法により、雇用保険料率のが年収の1・0%から0・8%に引き下げられ、4月25日の給料日に反映されるはこび。

 改正関税定率法により、新しい関税定率表があす施行。

 31日夕刻に公布された法律は次の5本。

 平成28年度改正地方税法(平成28年3月31日法律13号)

 改正地方交付税法(平成28年3月31日法律14号)

 平成28年度改正所得税法(平成28年3月31日法律15号)

 関税定率法及び通関業法を改正する法律(平成28年3月31日法律16号)

 雇用保険法及び育児・介護休業法などの一括改正法律(平成28年3月31日法律17号)。

【追記 2016年3月31日午後11時】

 天皇陛下はさらに、この日の午後4時から5時過ぎにかけて、参議院本会議で可決し、成立した6本の法律を、即日公布なさいました。これらは、きょう2度目の官報特別号外に掲載されました。

 公布された法律は次の6本。

 NEDO法および特別会計法からCOP3国内実施条項を削除し廃止する法律(平成28年3月31日法律18号)

 改正踏切道改良促進法(平成28年3月31日法律19号)

 改正地震防災対策特別措置法(平成28年3月31日法律20号)

 改正社会福祉法(平成28年3月31日法律21号)

 改正子ども子育て支援法(平成28年3月31日法律22号)

 改正特例公債法(平成28年3月31日法律23号)。

 平成28年法律23号は、政府に対して、財政法の特例としての赤字国債の発行権限を上限なく与える法律。2021年3月31日まで、政府は赤字国債を発行することができます。もちろん、毎年度の予算案は国会に提出する必要はあります。

 明仁(あきひと)陛下は、皇后陛下とともに、ことし、フィリピンに戦争慰霊の旅に行かれました。陛下は、太平洋戦争勃発時には、皇太子殿下であり、ご皇位継承順位第一位者でした。明仁陛下に、国内法・国際法とも、戦争責任はいっさいありません。しかし、当時年少者とはいえ、皇太子殿下であり、ご皇位継承順位第一者であったのは紛れもない事実。人間としての明仁陛下が、生涯かけて慰霊の旅をされても、その心は晴れません。

 今夕の陛下は、条文に目を通しながら、果たして、5年後にご尊命かどうか、案じたのかもしれません。

 千鳥ヶ淵で花見が進む中、歴史は静かに進みます。

 たかが、王政復古の大号令を、「維新だ」などとはやし立てた、ちゃんちゃらおかしい自称一等国の黄昏。

 明仁陛下が人間として天寿が全うされた後も、国家というよりも、日本の持続可能性について、その責を陛下とともに私が分かち合わねばならないと覚悟する夜です。

【追記おわり】

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国会の緩慢な死、特例公債の5年間無制限発行法成立、戦死者妻法案は期限切れ【3月31日(木)】

2016年03月31日 19時09分18秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

[画像]平成28年度から32年度までの特例公債発行法案に、強い口調で反対討論する、民進党の白真勲参議院議員、2016年3月31日、参議院本会議、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 まさに国会の緩慢な死で、平成28年度から32年度まで、上限なしに赤字国債(特例公債)を発行する権限を政府に与える、

 「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律」 

 は31日の参議院本会議で採決し、可決・成立しました。天皇陛下は今夜即日公布する見通し。民進党が提出した「平成28年度のみの特例公債法案」は、採決の結果、投票総数238、賛成69、反対169の反対多数で否決され、廃案となりました。

 同日の参議院では、厚生労働委員会で、「戦傷病者の妻及び戦没者の妻に対する特別給付金支給法の10年延長法案」が審議入りしましたが、採決にいたらず、同法案は附則第1条で「28年4月1日施行」となっているため、日切れ法案ながら年度内に成立せず、現行法は失効します。おそらく自民党国対になんらかの認識不足があったことによるミスと考えられます。この法案の審査をめぐっては、衆議院で、民進党の岡本充功・元厚生労働政務官の問いで、厚生労働省は、満州事変から終戦までの戦没者を所管しており、今後の集団的自衛権・個別的自衛権により、戦死する自衛官への補償が、厚労省・総務省・防衛省のいずれも所管していなことが明らかになっています。

【平成28年2016年3月31日(木)参議院本会議】

 例年同様、3月31日までの成立を、政府・与党国対が希望した「日切れ法案」「提出予定法案に※をつけた予算関連法案」を成立させました。

 まず、日程第一の「地震防災対策特別措置法の10年延長法」(190衆法17号)が可決、成立しました。

 ここからは、すべて同日委員会で可決したり、否決したりした法案を、前日の公報に載っていなかった議題ながら本会議で追加の議題とする、「緊急上程」。すでに3月31日になっており、天皇陛下は、日本国憲法第7条にもとづく内閣の助言と承認による国事行為として公布する見通し。

 「NEDO法および特別会計法からCOP3国内実施条項を廃止する法律」(190閣法8号)。廃止法のため、「3月31日施行」であり、今夜天皇陛下の公布とともに当該条項は廃止へ。

 「改正子ども子育て支援法」(190閣法20号)は、衆議院での民進党の緒方林太郎さんの主導による保育士・幼稚園教諭らの処遇改善を検討する条項を含めて可決、成立。押しボタン式で、投票総数238、賛成223、反対15。野田内閣が多大な犠牲を払いながら、成立させた、2012年社会保障と税の一体改革関連法の中核的な法律の初の改正。

 「改正踏切道改良促進法」(190閣法13号)が成立。

 「いわゆる思いやり予算といわれる、日米安全保障条約第6条と日米地位協定第24条にもとづく日米新条約の承認を求める件」(190条約1号)は、投票総数238、賛成223、反対15の賛成多数で両院承認。

 この後、財政金融委員長が審査報告。

 討論では、民進党の白真勲さんが熱弁をふるいました。

 採決では、まず民進党が提出した「平成28年度特例公債法案」(190参法2号)が、投票総数238、賛成69、反対169の反対多数で否決され、廃案となりました。

 続いて、安倍自公政府が提出した「平成28年度から32年度までの特例公債法案」(190閣法9号)が投票総数238、賛成153、反対85で可決され、成立しました。即日公布へ。


[画像]民進党対案を否決した、参議院本会議、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 成立した法律は、2020年度(平成32年度)のプライマリーバランス黒字化(単黒)について、政府に対して「経済・財政一体改革を総合的かつ計画的に推進する」としか定めない、無責任で人(これから生まれる日本国民含む)をバカにした法律です。野田内閣が震災から半年後に血のにじむような努力で成立させた法律をタイトルにとって、「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために~~」と題する火事場泥棒法律であって、人倫にもとる卑怯な法律です。

 民進党代表の岡田克也さんは、衆議院本会議で審議入りした2月9日、「極めて不健全な財政になる可能性があるとこの法律に警鐘を鳴らしました。

 本会議では、「平成28年度NHK予算の承認を求める件」(190承認1号)が投票総数236、賛成152、反対84の賛成多数で両院承認されました。

【同日 衆議院本会議】

 「サイバーセキュリティー基本法改正案」(190閣法11号)が可決され、参議院に送られました。

 「日本カンボジア航空協定の条約承認を求める件」(189条約13号)、「日本ラオス航空協定の条約承認を求める件」(189条約14号)、「日本フィリピン社会保障協定の条約承認を求める件」(190条約7号)が承認され、参に送られました。

 「改正社会福祉法」(189閣法67号)が可決し、成立しました。

 「公職選挙法改正案」(190衆法24号)が可決し、参に送られました。

 この後、「JSC法およびtoto法改正案」(190閣法13号)が審議入り。趣旨説明に対して、民進党の長島昭久さんが代表質問し、馳文科相、遠藤五輪相、河野国家公安委員長、菅官房長官が答弁しました。おそらく委員会では、民進党が出した対案「東京オリパラ特措法改正案」(190衆法19号)と一緒に審議されるのだろうと推測します。

【同日 参議院内閣委員会】

 「子ども子育て支援法改正案」を審査し、本会議に緊急上程。この後、「成年後見制度推進法案」(190衆法20・21号)が審議入りしました。

【同日 参議院総務委委員会】

 「平成28年度NHK予算の承認を求める件」を審議しました。今夜NHK中継される見通し。年に1回だけの参議院分館からのテレビ中継。

【同日 参議院外交防衛委員会】

 「いわゆる思いやり予算」を審議し、本会議に報告。

【同日 参議院財政金融委員会】

 特例公債法案の、政府案と民進党案を審査しました。民進党の大塚耕平さんが現行の金融・財政システムについて「異常な状態」と繰り返し、日銀の黒田総裁がデフレの定義を説明できないなど、静謐のなかで、歴史が進みました。

【同日 参議院厚生労働委員会】

 一般質疑の後、「戦傷病者の妻および戦没者の妻に特例給付金を支給する法律の10年延長法案」(190閣法10号)が審議入りました。日切れ法案ながら、年度をまたぐため、参で修正が入り、衆に回付(かいふ)する日程となるものとおもわれます。給付は現金ではなく国債なので、現在の受給者への影響は無いでしょう。

【同日 参議院農林水産委員会】

 「漁船被害補償法および漁業災害補償法の改正案」(190閣法36号)が審議入り。今国会の参議院先議法案の審議入りは第1号。

 現行法令上は、政府の判断で、参議院に提出した格好。それに先立ち、与野党国対の合意にもとづき、政府が参に提出した法案が「参議院先議法案」です。現行法では、衆参の議長・議運には、院の先議を決める権限はありません。

【同日 参議院経済産業委員会】

 上述のNEDO法の改正を審議し、本会議に緊急上程しました。

【同日 参議院国土交通委員会】

 上述の踏切道の法案を審査し、本会議に緊急上程しました。

【同日 参議院環境委員会】

 「ERCA独立行政法人環境再生保全機構法改正案」(190閣法29号)の趣旨説明がありました。施行は10月と書き込まれた法案ですが、こうやって少しずつ、いわゆる虎ノ門系といわれる独法の仕事が増えていく現状にはどこかでストップをかけたいものです。

【同日 衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会】

 民進党の渡辺周委員長のもと、島尻沖縄相、岸田外相、政務三役の所信、報告、あいさつがありました。外相出席の委員会が多すぎます。

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社会福祉法人の役員・財務の透明化法が提出から1年越しであす成立へ【3月30日(水)】

2016年03月30日 18時23分21秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

[写真]議員会館の桜、きょねんの4月3日、筆者・宮崎信行撮影。

【平成28年2016年3月30日(水)衆議院厚生労働委員会】

 「社会福祉法改正案」(189閣法67号参議院修正)が共反対、自公民賛成多数で可決しました。次の衆議院本会議で可決し、成立。1年後の、4月1日に施行。保育園、介護施設などを経営する社会福祉法人の経営者は家族だったり、不明朗なお金の流れがつきもの。せめて、役員の選任の経緯や、財務諸表の作成などで透明性を確保する法律。政府は昨年4月3日(金)に国会に提出し、1年越しの成立。

 これに先立ち、一般質疑、特に子ども・子育て。

 まず理事に民進党・無所属クラブの西村智奈美さんを選任。質問に立った、山尾志桜里民進党政務調査会長は「前回の質問から立場が少しだけ変わったのですが、与野党を挙げて子どものための施策をすすめていきたい気持ちに変わりはない」と質問しました。塩崎厚労相は山尾さんの政調会長就任にはふれずに、長広舌。ただ、「保育は自治体の自治事務だ」と強調したことは、逃げているとはいえ、たしかにこの問題の本質ではあります。待機児童数について、育児休業中と求職中の人のカウントのしかたに、自治体ごとのブレがあることはやむを得ないように私は感じました。

 こわもての、おおさか維新の会の浦野靖人さんは「幼保一元化にずっと関心を持ってきたが、自民党政権から民主党政権へと変わる中で、認定こども園ができたことで、1つになるのではなく、3つになったのではないか」との指摘がありました。それはその通りで、幼保一元化改革の途上、まさに正念場に今あるのだと認識しています。

【同日 衆議院外務委員会】

 「日本カンボジア航空協定の条約の承認を求める件」(189条約13号)、「日本ラオス航空協定の条約の承認を求める件」(189条約14号)、「日比社会保障協定の条約の承認を求める件」(190条約7号)が全会一致で承認されました。

【同日 衆議院内閣委員会】

 もともと議員立法で、今回は内閣が改正案を提出した、「サイバーセキュリティー基本法改正案」(190閣法11号)が共反対、自公民賛成多数で可決しました。討論では共産党が「現行法に反対する」立場から、「NISC」の拡大を批判しました。民進党の緒方林太郎さんが提出した附帯決議がつきました。

【同日 衆議院法務委員会】

 「法テラス総合法律支援法改正案」(189閣法57号)が審議入りしました。きょねん3月24日(火)に政府が提出してから1年以上経って初めての趣旨説明。質疑終局を委員長が宣言し、次回4月1日に採決のはこび。施行から10年経っての抜本的な改正で、その要綱は、法務省ウェブサイトにも載っています。 説明を聞いていると、ストーカーで悩んでいる人も、無料で法律相談が受けられるようです。公布から2年後に施行となりますので、それまでの間、警察に相談するのをためらうかたは、共同通信の山脇絵里子記者(部次長)が、長谷川京子弁護士と書いた「ストーカー 被害に悩むあなたにできること リスクと法的対処」を購入すると良いでしょう。

【同日 衆議院国土交通委員会】

 石井国交相に変わってから、どういうわけか、法案が滞留しています。

 民進党理事に、津村啓介さん、水戸将史さんが就任しました。

 一般質疑のみ。

【同日 衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正特別委員会】

 超党派により、委員長が起草した、「公職選挙法改正案」(190衆法 号)が全会一致で可決しました。この後、「地方議員選挙のビラの配布の改善を求める決議」も全会一致で採択し、関係各方面に参考送付することになりました。

【同日 衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会】

 加藤拉致相、岸田外相、河野国家公安委員長と、各部局の政務三役のスピーチがありました。外相が出席する委員会が多すぎます。ぜひ廃止してほしい。

【同日 参議院災害対策特別委員会】

 労働者派遣法改悪を強行した公明党理事だった、長沢広明氏が委員長。最近東京中にポスターを見かけますが、このような「奴隷頭(どれいがしら)」を比例でおす、公明党東京都連はイカれています。

 「地震防災対策特別措置法の5年延長法案」(190衆法17号)が衆院側委員長から説明され、そのまま全会一致で可決しました。あす成立。

【同日 参議院本会議】

 「地域再生法改正案」(190閣法15号)の趣旨説明が行われました。おとといの予算委に続き、民進党の安井美沙子さんが質問しました。

【同日 衆議院情報監視審査会】

 年次報告書を、額賀福志郎会長から大島理森議長に提出しました。報告書全文→衆議院ウェブサイトから。 

 ちょうど1年前に、額賀会長が就任していたんですね(gooからの情報提供)。


衆議院情報監視審査会会長に額賀福志郎さん 参議院情報監視審査会も開催 特定秘密保護法チェック
【平成27年2015年3月30日(月)衆議院情報監視審査会】 特定秘密保護法、改正国会法、改正衆議院規則にもとづく、衆議院情報監視審査会が発足しました。 まず衆議院事務局...
 

 


【同日 参議院情報監視審査会】

 年次報告書を、金子原二郎会長から山崎正昭議長に提出しました。

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ヘイトスピーチ規制法案は自公含む超党派で成立の方向、刑事訴訟法も審議入りへ小川敏夫参議院幹事長

2016年03月29日 22時27分29秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

 民進党の小川敏夫参議院幹事長は、平成28年2016年3月29日(火)、定例記者会見を開き、このもようは、YouTubeの民進党チャンネルで公開されました。

 参議院法務委員会のリーダー格である、小川元法相。自らが筆頭発議者として、昨年5月22日に提出し、先週参考人質疑が行われた「ヘイトスピーチ規制法案」(189参法7号)について、与党が対案を用意していることに言及し、自民党・公明党が案を出せば、委員長提出法案として、全会一致で可決し、衆議院に送る方向性であることを明らかにしました。

 ヘイトスピーチ規制法案は、法律上初めてその定義を盛り込んでいますが、罰則規定はありません。

 昨年の通常国会では、内閣が提出した「刑事訴訟法改正案」(189閣法42号)が、衆議院法務委員会で、同党の山尾志桜里筆頭理事(当時)による、41時間という府省別常任委員会では歴史的な徹底審議のうえ、衆議院修正がかかって、8月21日に参議院に送られました。本会議では小川さん自ら質疑しましたが、委員会では趣旨説明のみで、会期が切れていました。

 刑訴法改正案は、初めて「可視化」を盛り込んでいるほか、司法取引の導入、通信傍受の拡大という3領域を束ねた法案。これについても審議することになりました。同法案は参議院で仮に可決しても、衆に送り返す必要があり、6月1日(水)までの会期内成立はギリギリの攻防になりそうです。

 小川敏夫さんは、第24回参議院議員通常選挙の東京都選挙区(改選定数6)の民進党公認候補(内定)者。

このエントリーの本文記事は以上です。 


  


軽減税率法、雇用保険料2割引法、予算が成立、第190回通常国会ヤマを越す【3月29日(火)】

2016年03月29日 21時12分04秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

 軽減税率法、雇用保険料2割引き法、平成28年度予算は平成28年2016年3月29日(火)の参議院本会議で成立。テレビ入り予算委終了で、維新の党があす、正式に民進党会派に合併。特例公債法案とNHK予算案も審議入りし、あさっての31日(木)までに成立・両院承認することが確実になり、第190回通常国会はヤマを越えました。残り会期は64日間です。

【平成28年2016年3月29日(火)参議院本会議】

 平成28年度予算が可決・成立しました。

 軽減税率を盛り込んだ、平成28年度税制改正法(改正所得税法)が可決・成立。関税定率法および通関業法を改正する法律も成立しました。

 平成28年度地方税法改正法、改正地方交付税法も成立しました。

 雇用保険法および育児・介護休業法を改正する法律も成立。4月1日からの雇用保険料は1・0%から0・8%に引き下げられます。

 なお、このもようを報じた同日のNHKニュース7。おとといの民進党最初の記者会見で、一人目に私、2人目にNHKさんを指名してくれた、藤本祐司参議院議員。2010年秋の岡田克也幹事長・藤本祐司副幹事長時代から民主党・民進党記者会見の司会をたびたび務めてこられました。きょうのニュース7では、点呼の場面で、242名中4名の議員の点呼のシーンが使われていますが、「藤本祐司君~~」。記者会見オープン化の2009年当時はいろいろといじめもあり、2009年末のベテランS解説委員が編集したNHKスペシャルで、岡田さんの過去の映像で不自然に音声が消されていたこともありました。藤本先生の公正中立な報道対応に、NHKさんも敬意を持っていたのだな。NHKさんの粋なはからいだろうとと私は理解。こんな話、当事者は誰も認めるわけがありませんから、私の妄想だとご理解ください。

 藤本祐司さんは今国会で国政を離れます。

【平成28年2016年3月29日(火)参議院予算委員会】

 平成28年度予算案の審査16日目。

 しめくくり質疑。正午、質疑終局。

 討論では、民進党の西村正美さんが「第2の矢は公共事業の温存につながっており、格差の是正につながっていない」と反対。公明党は「TPP対策など本予算の成立と速やかな執行が必要だ」と賛成。この後も、討論があり、その後、採決。民主党、共産党、おおさか維新の会、社民党の反対、自民党、公明党、日本のこころを大切にする党、新党改革の賛成多数で可決しました。

 岸宏一予算委員長は「みなさん、長い間、本当にありがとうございました」とあいさつすると、「名委員長だ」との掛け声がかかりました。岸さんは今国会で勇退する見通し。

【同日 参議院外交防衛委員会】

 「いわゆる思いやり予算の日米新条約の承認を求める件」(190条約1号)。榛葉賀津也元防衛副大臣(旧民主党前参議院国対委員長)は、「きょうは私から始めるが、あさっての審査は小野次郎さん。審査中に、民進党に会派名が変わりますのでよろしくお願いします」と質疑しました。

【同日 参議院財政金融委員会】

 消費税の軽減税率を導入する、平成28年度税制改正法案(所得税法などの一部を改正する法律案)(190閣法16号)。討論では、財務省出身の日本の心を大切にする党の中山恭子党首が「軽減税率法案は他から分離すべきだった」と束ね法案を批判しました。採決は、民共心反対、自公賛成多数で可決しました。この後、大久保勉さんが附帯決議を付けました。

 「関税定率法および通関業法を改正する法律案」(190閣法24号)を審査し、採決。全会一致で可決しました。

 この後、「平成28年度から32年度までの特例公債法案」(190閣法7号)と「民進党対案・平成28年度特例公債法案」(190参法2号)が同時に審議入り。麻生財務大臣と、大久保勉さんが趣旨説明しました。あさって審議し、同日中にどちらかの法案を本会議に緊急上程し、年度内成立、即日公布のはこび。

 大久保元財務副大臣はこの国会が終わると、国政を離れます。大久保さんのような富豪を嫉妬で追い出す、旧民主党いじめ体質は、民進党で一新すべし。

【同日 参議院総務委員会】

 「平成28年度地方税法改正案」(190閣法21号)と「地方交付税法改正案」(190閣法22号)の討論。 共産党の吉良よし子さんは「地方法人税の外形標準課税の強化に反対」。採決では、民共社反対、自公お賛成多数で可決しました。

 この後、例年通り「地方税財政制度の構築に関する決議」を採択。

 次に、「平成28年度NHK予算の承認を求める件」(190承認1号)が高市総務相、籾井勝人NHK会長から趣旨説明されました。あさって審査し、本会議緊急上程後に年度内承認のはこび。

【同日 参議院厚生労働委員会】 

 「雇用保険法および育児介護休業法の改正案」(190閣法9号)。うち、雇用保険法部分は日切れ指定。審査。採決の結果、全会一致で可決しました。この後、津田弥太郎さんが附帯決議(案)を提出し、16本の大量の念押しが入りました。強烈な印象を国政に残した、津田さんはこの国会で、勇退します。 

【同日 参議院内閣委員会】

 「子ども子育て支援法改正案」(190閣法20号=衆議院修正)の審議があり、次回に持ち越しました。2012年社会保障と税の一体改革法の中核をなす法律の初の改正で、企業内保育園を拡充する内容。

【同日 衆議院】

 審議はありませんでしたが、予算成立で、あすから一般法案をめぐる攻防が始まります。

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岡田克也民進党代表「憲政史上に深刻な禍根を残す暴挙だ」安保法施行で談話

2016年03月29日 13時21分25秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

[写真]民進党の岡田克也代表。

 民進党の岡田克也代表は、地球規模で常時米軍と戦争をともにする、2015年日米防衛協力のための指針いわゆるガイドライン国内実施のための安保法(平成27年9月30日法律76・77号) の施行日に、談話を発表。

 「憲法違反の内容を含む本法制を施行することは国家の根幹をなす立憲主義を揺るがし、憲政史上に深刻な禍根をのこす暴挙だ」と批判しました。

立憲主義を揺るがす安全保障関連法制の施行に強く抗議する(代表談話)2016年3月29日

 民進党代表 岡田 克也

  本日、安倍政権が昨年9月に強行に成立させた安全保障関連法制が施行された。本法制は、歴代の日本の政権が憲法違反としてきた集団的自衛権の行使を便宜的・意図的な解釈変更で容認するものである。憲法違反の内容を含む本法制を施行することは国家の根幹をなす立憲主義を揺るがし、憲政史上に深刻な禍根をのこす暴挙である。

  また、本法制で示された武力行使の「新三要件」は基準が曖昧で、自衛隊の海外での活動の歯止めにならず、日本の平和主義、専守防衛の理念を大きく変質させてしまうもので、国民に依然として十分な説明もないまま施行させることは、国民軽視でもあり、断じて容認できない。

  よって、我々民進党を含む野党は、これをいったん白紙に戻すための廃止法案を共同で提出していた。しかしながら安倍政権は、この議員立法をまともに受け止めようともせず、このたび安保法制の施行を強行した。このことは、我々野党のみならず、国民、立法府、ひいては立憲主義に対する重大な冒涜であり、最大の怒りをもって強く抗議する。

  我々民進党は今後も、引き続き他の野党と協力して、政府が施行した安保法制を白紙化するための取り組みを続けていく。また、既に提出済みの「領域警備法案」「周辺事態法改正案」「PKO法改正案」の審議・成立を図るなど、憲法の範囲内で、丁寧な議論を経て、国民の理解を得つつ、厳しさを増す安全保障環境に対応し、我が国の平和・安全、国民の生命・財産、領土領海を守るための努力を重ねる所存である。

 このエントリー記事の本文は以上です。 

 


プロフィール追記 民主党ラスト質問者、民進党トップ質問者、101人で唯一「山尾志桜里さん」

2016年03月28日 21時11分49秒 | その他

 「宮崎信行のプロフィール」を追記しました。

 たった、3日間の出来事ですが、いろいろなことがありました。

 先週、2016年3月25日(金)の民主党最後の記者会見で、第一質問者にならせていただきました。また、会見録の上では、最終質問者にもなっています。(動画を見ていただければわかりますが、実際の最終質問者は永田町一有名なフォトジャーナリストの堀田喬さんです。)

 2016年3月27日(日)の民進党結党大会で、山尾志桜里さんが政務調査会長に抜擢されました。

 週刊フラッシュの2015年8月4日号で、「政治記者101人が選んだ「5年後の総理」ズバリこの人」で、101人中私1人だけ、山尾さんの名前を挙げていました(2位、1位は岡田克也さん)。

 2016年3月27日(日)の民進党最初の記者会見でも第一質問者にならせていただきました。

 以下のプロフィールのエントリーに追記させていただきました。この間、これらのことについて、特段の対話はありませんが、お支えいただくすべてのみなさまに感謝します。

宮崎信行(みやざき・のぶゆき)(Nobuyuki Miyazaki)のプロフィール

 次は、岡田首相就任記者会見の第一質問者をめざします!

[追記部分は以下の通りです]

 週刊フラッシュの2015年8月4日号で、「政治記者101人が選んだ5年後の総理ズバリこの人」で、ただ1人、「山尾志桜里」さんを挙げさせていただきました(1位は「岡田克也」さん)。その8カ月後、山尾さんは民進党の初代政務調査会長に抜擢されました。




 
 2016年3月25日(金)の民主党最後の記者会見で第一質問者と最終質問者と、2016年3月27日(日)の民進党最初の記者会見で、第一質問者になりました!

民主党・岡田代表定例会見 2016年3月25日 <iframe src="http://www.youtube.com/embed/aYU8QGmMy08" frameborder="0" width="640" height="360"></iframe>

民進党・岡田新代表就任会見 2016年3月27日 <iframe src="http://www.youtube.com/embed/8-MWwR-5qsY" frameborder="0" width="640" height="360"></iframe>

 次は岡田首相就任記者会見の第1質問者をめざします!



[以上です]


 このエントリー記事の本文は以上です。


憲法違反の安保法施行前日、民進党小西洋之さんが最後の抵抗 【3月28日(月)】

2016年03月28日 19時33分58秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

[画像]民進党の小西洋之さん、2016年3月28日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 周辺から地球規模へ、有事から常時へ、2015年日米防衛協力のための指針いわゆるガイドライン国内実施のための安保法が、まもなく施行されます。ならびに、軽減税率法があす成立する見通し。将来へ禍根を残す年度末となります。

【平成28年2016年3月28日(月)参議院予算委員会】

 「平成28年度予算案」の審議は15日目で、そのうち、集中審議は5日目「内政・外交の諸問題」。

 憲法違反の「国の存立をまっとうし切れ目のない安保法制のための解釈改憲」(おととし7月1日の閣議決定)にもとづく安保法施行の直前、民進党の小西洋之さんの抵抗は続きました。

  小西さんは集団的自衛権に関する昭和47年政府統一見解をめぐり、吉国一郎、角田礼次郎両元内閣法制局長官が「他国の防衛での集団的自衛権などあり得ない」とした答弁をひもときました。きょうの小西さんの追及は不発でしたが、民進党が施行前日まで抵抗した議事録が残りました。

 これに先立ち、安井美沙子参議院議員=第48回衆院選愛知10区民進党公認内定候補=は、民進党のトップバッターとして登場。

 安倍首相(自民党総裁)は「民進党に負けないように気を引き締める。がんばっていただきたい」と語りました。

 自民党の大西英男衆議院議員=東京16区=が「巫女のくせになんだ」と清和会定例会で発言したことについて、安倍さんは「私は神道政治連盟の会長だから、神主さんや巫女さんとよく話すし、経緯を持っている」とし、発言を謝罪。山田俊男参議院議員=JA組織内=が自民党本部でJA職員を殴ったとする報道には「事実関係を把握していないから分からない」としました。

 安井さんは、社会保障と税の一体改革法にもとづく、消費税率10%引き上げを安倍首相が先送りした場合は、議論の前提が崩れるので、予算委員会を開きなおすよう釘をさしました。

【衆議院】

 審議はありませんでした。 

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衆議院TPP特別委員会第1回、西川公也委員長を互選 3月24日(木)追記

2016年03月28日 10時33分58秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

[画像]衆議院環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会第1号、平成28年2016年3月24日(木)からスクリーンショット。

 先週、平成28年2016年3月24日(木)の衆議院本会議散会後に、

 「衆議院環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会(TPP特別委員会)」が開かれ、自民党の西川公也さんが委員長に互選されていましたので、その旨、お伝えします。

 3月24日(木)分の「きょうの国会」には情報を追記しました。

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公明党が民進党に肯定的コメント

2016年03月28日 10時05分37秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

 公明党の山口那津男代表は、平成28年2016年3月27日の民進党(岡田克也代表)は、次のようなコメントを発表しました。これは、翌28日付の公明新聞2面に掲載されました。

 「本日、民主党と維新の党が合流し、民進党が誕生した。議会制民主主義と現在の選挙制度のもとでは、健全な野党の存在が大切だ。今後、党運営、政策、国会対応などがどうなるか見守りたい。かつて、政権を担った経験を持つ議員が多いことから、建設的な競い合いを期待している」。

 このような肯定的なコメントでした。ただ、公明党は、スローガンや言い回しが、民進党(政党法人格付与法にもとづく前身政党含む)の幹部のように統一されておらず、バラバラであり、山口コメントが何を意味するのかはよく分かりません。

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民進党結党大会開かる

2016年03月27日 17時34分15秒 | 岡田克也、旅の途中

[写真]民進党の岡田克也代表、2016年3月27日、東京・品川プリンスホテル、筆者・宮崎信行撮影。

 民進党結党大会が平成28年2016年3月27日(日)、東京・品川プリンスホテルで開かれました。なぜ「品プリ」かというと、急で他が空いていなかったからだそうです。私は品プリ、ステキな会場だと思いましたよ。

 私は少なくとも5度目の「結党大会」ということで、低いテンションで、直前に現地に到着しましたが、希望通り低いテンションの大会で良かったです。もう新党はこれで最後にしましょう。

 大串博志実行委員長が開会宣言。

 松野頼久さんがこの間の経緯を説明し、自らは無役になると宣言しました。

 岡田克也代表は大会後の記者会見で、「松野さんは最大の功労者だと思う。いつか近い将来、党を引っ張る役割を果たしてほしい」と語りました。

 岡田克也代表は、江田憲司代表代行、長妻昭代表代行、蓮舫代表代行、枝野幸男幹事長、安住淳国会対策委員長、玄葉光一郎選挙対策委員長、山尾志桜里政務調査会長、郡司彰参議院議員会長を指名し、了承を得ました。任期は全員平成28年2016年9月30日まで。

 [写真]左から、玄葉光一郎選対委員長、枝野幸男幹事長、蓮舫代表代行、岡田代表、山尾政調会長、江田代表代行、長妻代表代行、郡司参議院議員会長、安住国対委員長。

 民進党規約では、党大会、両院議員総会、常任幹事会、執行役員会、次の内閣を設けました。

 民進党規約10条は、「執行役員会は、代表、代表代行、幹事長、参議院議員会長および代表が必要と判断し指名した役員で構成する」とあります。代表が指名する役員がどうなるかはまだ分かりませんが、現段階では、岡田、江田、長妻、蓮舫、枝野、郡司の6名だけで構成されるインナー幹部会になります。迅速な決定と同時に、岡田側近色の強いメンバー。第24回参院選、第48回衆院選、9月30日の任期満了に向かって、選挙で勝って政権交代をめざし、ダメなら総退陣という決意を感じます。

 一方、政調会長は、自公と同じく「政務調査会長」の名称になりました。ただ、次の内閣(ネクスト・キャビネット)は代表直属となりました。執行役員会、次の内閣との比較では、政調会長の鼎はかなり低くなりそうです。

 初代政務調査会長には山尾志桜里さんを指名。岡田さんよりも21歳年下。岡田さんは会見で「かねてから注目していた。間違いなく将来のリーダー候補の一人です」と語りました。

 岡田さん自身、次の衆院選で一気に、民進党岡田内閣の樹立をめざす。それでダメなら、辞めるか、将来山尾内閣の長老をめざす。強い決意を感じました。


[写真]民進党結党を宣言する、岡田克也代表、2016年3月27日、品川プリンスホテル、筆者・宮崎信行撮影。

 岡田代表は「衆院選ではすでに190名の候補者の擁立のめどが立っている」としながらも、「民進党として新しく公募する」と語り、リクルート体制の「特命人事部」は白紙に戻す考えを示しました。

 党大会では、枝野幹事長が「地域における組織統一は、選挙を勝敗を決します」との強い表現で、地域組織の統一に、党本部も全力を挙げる考えを随所で強調しました。

●旧民主党最後の記者会見で、岡田代表「合格点」。

 民進党結党大会に先立つ、先週金曜日、旧民主党最後の記者会見が党本部で開かれました。

 岡田克也代表は冒頭自ら、「1998年に結党以来18年間、今日まで民主党を支えていただいた全国の党員・サポーターの皆さん、地方自治体議員の皆さん、関係者の皆さんに心からお礼を申し上げる。本当にありがとうございました」と語りました。

 旧民主党の20年について点数をつけるようたずねると、「合格点だと思う。戦後政治の中で、選挙を通じて自民党政権を倒し、政権交代を成し遂げた政党であるという意味では合格点だ。ただ、もちろん反省すべきことはたくさんある」と述べました。

 ◇

 きょうの民進党結党大会でも、来賓の脳科学者、茂木健一郎さんが「人工知能が強くなったのは、反省を覚えたからだ」とし、政権時代の判断に関して、他の選択肢が無かったかどうか、その時の情報や価値観は妥当だったかどうか反省してほしい」と促しました。 

 まあ、良い大会だったのではないでしょうか。

 このエントリーの本文記事は以上です。


【3月25日(金)】参議院で予算審議大詰め 保育園に加えて、奨学金、介護も

2016年03月25日 18時40分45秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

 年度末が迫る中、参議院予算委員会では大詰めの審議。衆議院では日切れ以外の法案も審議入りしました。

【平成28年2016年3月25日(金)】

【参議院予算委員会】

 14委員会から委嘱審査概要報告書が提出され、会議録の末尾につけることが全会一致で決まりました。

 平成28年度予算案の、審議14日目(委嘱審査除く)。そのうち、集中審議は4日目で「安倍内閣の基本姿勢等」。

 民進党の水岡俊一さん=兵庫選挙区公認内定候補=は、奨学金の改善に関する署名の賛同者の声を、安倍首相が直接聞くよう求めました。安倍首相(自民党総裁)ははぐらかし答弁に終始。3回繰り返して、馳浩文科相が「予算案と法案審査の合間を縫って会う」と引き取りました。

 民進党の尾立源幸さん=大阪選挙区公認内定候補=は、介護施設に実際に泊まり込んで仕事を手伝ったとし、「ほんとうに大変だ」と泊まり勤務の介護士の処遇改善を求めました。

【衆議院内閣委員会】

 一般質疑。この後、遠藤利明IT担当大臣が「サイバーセキュリティ基本法改正案」(190閣法11号)を趣旨説明して、散会しました。

 法案に関連するエントリーは当ブログ内で2本書いていますのでご参照ください。

(2016年2月2日付「情報処理安全確保支援士」を設けるサイバーセキュリティ・情促法の改正法案、提出

(2015年8月21日付)「NISC」の権限を、独法、自治体との連携、日米防衛に広げるサイバーセキュリティ基本法改正案提出へ

【衆議院環境委員会】

 除染現場への国政調査視察の報告。この後、一般質疑。最後に、

 「PCBポリ塩化ビフェニル特措法を改正して処理を加速する法案」(190閣法40号)の趣旨説明がありました。施行日は「公布から3か月以内」。

【衆議院外務委員会】

 一般質疑(国際情勢に関する外相への質問)。

 この後、「日本カンボジア航空協定の条約承認を求める件」(189条約13号)、「日本ラオス航空協定の条約の承認を求める件」(189条約14件)、「日本フィリピン社会保障協定の条約承認を求める件」(190条約7号)の3本が一括で趣旨説明されました。

 昨年の第189回通常国会の後半戦が安保法国会になったことから、条約審議の積み残しが増えました。

【参議院厚生労働委員会】

 「雇用保険法改正案」(190閣法9号)の参考人質疑があり、散会しました。週明けに採決して、可決し、本会議でも成立。4月1日施行へ。

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2015年ガイドライン国内実施安保法、2016年3月29日(火)施行 官報に掲載

2016年03月25日 11時56分42秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

 2015年日米防衛協力のための指針いわゆるガイドラインを国内実施する安保法の施行期日を「平成28年3月29日(火)」とする政令が、3月25日付官報号外第67号の24ページに載りました=画像はその下段のスクリーンショット、インターネット官報から=。

 正式名称は「我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律(平成二十七年法律第七十六号)」。

 この附則第1条に「(成立から数日後になる)公布の日から起算して6か月以内の政令で定める日に施行」とありました。

 もう一本の「国際平和共同対処事態法」には、上の法律と同じ日から施行、と盛り込まれていました。 

 2015年日米ガイドラインは、周辺ならぬ地球規模での、平時と有事の切れ目のない、米軍への弾薬の補給、米軍の武器の輸送・警護などに踏み込んでいます。この国内実施法が、安保法です。

 自民党政府は、9月の法律成立後、「有事の地球の裏側」もしくは「平時の我が国領海外の南シナ海」で、米軍に弾薬を補給し、武器を輸送する際の、為替などを定めた日米物品役務相互提供協定(ACSA)の改定議定書条約の調印を秋の臨時国会以降に先送り。派兵の際に国会での承認が必要な「対処基本方針(案)」は、具体的に作成する事案は起きていません。

 その一方、北朝鮮のテポドン・ノドンミサイルの発射では、防衛大臣が現行法にもとづき、「破壊措置命令」を出していますが、今回の改正法の施行で、なにか専守防衛のための選択肢が広がるわけではありません。

 シリア・イラク、南シナ海で、残り10か月のオバマ大統領や次期大統領が、日本に派兵を求めてくるであろう事案は十分に考えられ、日本の歴史は戦後71年で大きく転換しました。

 6月23日(木)公示、7月10日(日)投票が予想される、第24回参議院議員通常選挙の最大の争点となりそうです。

 このエントリーの本文記事は以上です。 


郡司彰・参議院議員会長「民主党が果たしてきた役割は大きいし、民進党でもしっかりがんばっていきたい」

2016年03月24日 21時33分20秒 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして

[画像]郡司彰・民主党参議院議員会長、2013年8月7日の参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 民主党・新緑風会の最後の参議院議員会長で、民進党初代参議院議員会長となる、郡司彰さん(元農相=第24回参院選茨城県選挙区(改選定数2)民進党公認候補内定者)は、平成28年2016年3月24日(木)、定例記者会見を開き、YouTubeで公開されました。

 郡司さんは「明治維新から10年後に西南戦争、終戦から10年後に55年体制、民主党ができてから14年後に政権をとれた」との近現代史感を披露し、「一つの政党が認知され、信頼されるまでには時間がかかる」。

 郡司会長は「1人1政策」がモットー。

 「法案を作り、政策を考えるということに力を費やしてきたことが、結果として国民の皆さんから信頼を得ることにもつながった」

 「再び信頼を得るためには、同じように時間がかかるかもしれないが、パフォーマンスではなく地力をつけること、それぞれの議員の政策立案能力を党全体として磨き上げ、政策に変えていくということが、もう1度求められている
」と語りました。

 そのうえで、「政権交代を成し得た民主党が日本の政治史の中で果たした役割は大変大きい。民主党が歴史に残した足跡は大きいと思うし、誇りに思っている」と述べました。

 そして、「これからもまた、しっかりと頑張っていきたい」と締めくくりました。

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【3月24日(木)】緒方林太郎さん修正「保育充実」法案、参委審議入り 日切れ法案綱渡り

2016年03月24日 17時59分22秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

[画像]参議院内閣委員会で、子ども子育て支援法案の衆議院修正部分を説明する、民進党の緒方林太郎衆議院議員、2016年3月24日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 3月24日(木)の国会は日切れ法案が参議院で綱渡りの様相を呈し、軽減税率法案の質疑を終局し採決せず、関税定率法案が審議入り。雇用保険法改正案もあす午前10時の参考人質疑が、夕方に設定されました。

【平成28年2016年3月24日(木)】

●遺骨収集推進法が成立、東京・硫黄島の1万柱の遺骨収集が国家事業に。

【衆議院本会議】

 環太平洋パートナーシップ協定に関する特別委員会(TPP特別委)が設置されました。45名。TPP条約とTPP国内実施法案双方の審査にあたります。

 続いて採決。

 「平成28年度NHK予算案の承認を求める件」(190承認1号)。討論になり、民進党の高井崇志さんが「NHK職員のみなさん、重大な危機に瀕していることを自覚してください」と討論。共産党も反対討論。採決の結果、民共の反対、自公の賛成多数で承認され、参議院に送られました。参でも、31日までに採決の見通し。 

 議員立法の、「成年後見制度の利用促進法案」(190衆法20号)「成年後見制度の事務円滑化のための民法および家事事件手続き法の一括整備法案」(190衆法21号)は、共反対、自公民賛成で可決し、参へ。提出者は公明党の大口善徳国対委員長や、自民党の田村憲久前厚労相ら。

 「地域再生法改正案」(190閣法15号)。討論では、民進党の佐々木隆博さんが「石破大臣が提案理由説明の原稿を誤った」とし、「地方創生の新型交付金の選択肢が増えることはいい」 としながら、日本版CCRC(生涯活躍のまち)について「日本語にならない法律では政府はうまく進められない」との正論を展開しました。共産党の宮本岳志さんも討論。採決は、民共反対、自公賛成多数で可決し、参へ。

 「国政選挙執行経費基準法および公職選挙法改正案」(190閣法30号)は、共反対、自公民賛成多数で可決し、参へ。

 「戦傷病者等の妻に対する特例給付金支給法および戦没者の妻に対する特例給付金支給法を改正して10年延長する法案」(190閣法10号)は全会一致で可決し、参へ。

 「戦没者の遺骨収集推進法」(189衆法40号)は全会一致で可決し、成立しました。来月1日施行。菅直人首相(東京18区比例)が直接訪問した、東京都・硫黄島に、いまだ1万柱残る遺骨収集を国家事業と初めて位置付けて、空港の下とみられる、遺骨の収集が進むことになりました。(関連エントリー

 この後、法案の審議入り。

 「原子力発電における使用済み燃料再処理の積立法改正案」(190閣法17号)が林大臣が説明しました。

 質疑では、民進党の升田世喜男さんが登壇。「青森のケネディ」の野次が飛びましたが、演説が始まると、説得力があり引きずり込まれました。升田さんは「国策として進められた原子力の利用は、民間企業に協力させるために、地域独占体制・総括原価方式という無競争状態になった。しかし、今、原発は高いリスクとなり、電力会社の経営の余裕がなくなってきている。再処理をやめるべし」と強く迫りました。

 共産党の藤野保史さん、おおさか維新の会の木下智彦さんも質問し、経産相・外相・文科相が、おのおの答弁しました。

【衆議院環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会】

 第1委員室で開かれ、西川公也さんを特別委員長に互選しました。次回の開催は未定。

【参議院内閣委員会】

 「保育園国会」の様相を呈していますが、2012年社会保障と税の一体改革関連法の「子ども子育て支援法の改正案」(190閣法30号・衆議院修正)が審議入りしました。加藤勝信少子化相が説明。上の写真の通り、2009年初当選の民進党・緒方林太郎さんが衆での修正部分を説明しました。期数の多い先生方も、緒方さんに見習ってほしいですね。質疑は後日。

【参議院総務委員会】

 税制改正法案の質疑は終局しており、一般質疑だけありました。議案はまだ来ていませんが、NHK会長らに対する質問が中心でした。

【参議院財政金融委員会】

 「軽減税率を導入する平成28年度税制改正法案」(190閣法16号)を質疑し、終局を宣言。採決はせず、同じく日切れ法案の「関税定率法改正案」(190閣法24号)の趣旨説明を聞き、散会しました。さらにもう1本の日切れ法案である特例公債法案の審議入りは来週になりそうです。

 税制改正法案では、安倍晋三首相に対する質疑を実施。


[画像]民進党の前川清成さんに対して軽減税率法案で答弁する安倍首相、参議院本館、2016年3月24日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 民進党の前川清成さん=第24回参院選奈良選挙区(改選定数1)公認内定の現職候補=が「私は(弁護士に付随して)税理士の資格を持ち、政権時代には(内閣府副大臣として)政府税調の会員でしたが、政策オールマイティーの安倍総理に教えていただきたい」。安倍総理は「民主党20年の歴史に終止符を打つのは名残惜しい。自民党と民進党はほとんどすべての選挙区で戦うことになる」と奈良選挙区も含めた激戦に期待しました。前川さんは「政権交代できる2つの塊が必要だ」と主張。安倍総理(自民党総裁)は「特例公債の残高については自民党の責任を感じている」と答弁しました。

【参議院厚生労働委員会】

 日切れ法案の「雇用保険法など改正案」(190閣法9号)を質疑。夕方になって、あす25日午前10時からの参考人質疑を議決しました。

【参議院外交防衛委員会】

 「いわゆる思いやり予算、日米安保条約第6条と地位協定24条にもとづく日米新条約の承認を求める件」(190条約1号)を岸田外相が趣旨説明しました。衆院での答弁によると、4月30日までの日切れ議案。

【参議院経済産業委員会】

 「NEDO法および特別会計法から、COP3京都議定書条約の国内実施条項を削除し廃止する法案」(190閣法8号)が趣旨説明されました。「3月31日施行」の日切れ法案。

【参議院国土交通委員会】

 「踏切道改良促進法改正案」(190閣法13号)が趣旨説明されました。

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(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
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