【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

サザンオールスターズがNHK紅白歌合戦で、自民党と公明党の集団的自衛権行使の閣議決定を批判か

2014年12月31日 23時59分59秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 2014年12月31日に放送された、NHK第65回紅白歌合戦で、日本を代表するロックバンドの「サザンオールスターズ」が31年ぶりに登場し、リーダーでボーカルの桑田佳祐さん(平成26年秋紫綬褒章)が、安倍晋三首相ら自民党と公明党が推し進める、日本自衛隊を米軍の景気対策のための地球の裏側の戦争に送り込み際限なく武器弾薬を提供するための道を開く、2014年7月1日の「集団的自衛権行使のための政府の憲法解釈の変更の閣議決定」などを揶揄し、批判したとみられることが確実になりました。

【追記 2018年8月29日】

 投稿日時は「2015-01-01 18:44:18」でしたが、「2014-12-31 23:59:59」に日付を変えました(バックデートしました)。【追記終わり】


 サザンオールスターズは、神奈川県・新横浜にある「横浜アリーナ」のコンサート会場から中継出演しました。ここには3日前に、安倍晋三首相夫妻が訪れて、この場で、桑田さんから「衆院解散なんですとむちゃを言う」 との替え歌で、11月21日の解散を揶揄したとみられる、「洗礼」を受けました。さらにその数日前に、「事前に出演者として発表されていない、サザンオールスターズが31年ぶりに紅白に出るのではないか」との報道がされており、NHKの制作担当者もある程度、桑田さんの意向を把握していたとみられます。

 NHKホールの有名人気タレントの「今回久しぶりの出演ということで、決断された要因というのは?」との呼びかけに対して、桑田さんは「メンバーでそろそろ還暦超えた奴もいますんでね、もう一回チームワーク高めてやってみようかみたいなね」と語り、2015年は、「元気に外出て行ってみようかな、みたいな」理由だとしました。この後、NHKホールで、「31年ぶり」とNHKアナウンサーが語るとどよめきが起こり、男性人気タレントが「歴史的瞬間」と語りました。

 この後の、横浜アリーナからの、サザンオールスターズの出演部分の一部を、著作権法38条にもとづき、引用します(テレビ画面から宮崎信行撮影) 



 上の画面写真のように、「ピースとハイライト」の、2番の歌詞は、

歴史を照らし合わせて

助け合えたらいいじゃない

硬い拳を振り上げても

心開かない

都合のいい大義名分(かいしゃく)で

争いを仕掛けて

裸の王様が牛耳る世は・・・狂気(Insane)

20世紀で懲りたはずでしょう?

燻(くすぶ)る火種が燃え上がるだけ

 以上が、NHKのテロップでこの部分の桑田さんの発音は一致していました。

 作詞者は、桑田佳祐さんと原由子さん。

 この曲、「ピースとハイライト」は2013年8月の発売のため、大義名分を「かいしゃく」と読む部分などは、2014年7月1日の閣議決定と偶然の一致かもしれませんが、言うまでもなく桑田さんらは天才ですので、どんな分野でも天才が偶然を呼び起こすことは、我々一般人には理解できない範囲内で起こりうることです。

 また、サザンオールスターズは1976年の結成以降に一人だけ脱退したメンバーがいますが、このメンバーは創価学会員である(だった?)ことで知られています。2014年7月1日の閣議決定に、公明党が取り返しのつかない失敗をした政治的局面となんらかの兼ね合いがあった発言かもしれません。桑田さんらが教育を受けた学校法人は、立地条件などもあり、世情にさとい保護者、学生が多いともされています。そもそも紫綬褒章を授章し、ハッキリ言って、もはや失うものなど何もない桑田さんが「確信犯的」に、戦争自公を挑発したととるのが、もっともスムーズな解釈と言えそうです。

 なお、桑田さんは冒頭、なぜかちょび髭をつけて登場しましたが、この解釈については、私の関心外です。


僕の「先生」 2014年、平成26年ありがとうございました。

2014年12月31日 13時51分48秒 | その他

 「私(わたくし)はその人を常に先生と呼んでいた。」

 ことし、2014年平成26年4月20日付の朝日新聞。漱石(夏目漱石)の「こころ」、そして、10月から「三四郎」が連載されており、毎朝必ず読んでいます。もちろん政局記事を先に読みたいことは多々あり、とくに9月3日の内閣改造の当日は、「こころ」を読み忘れている自分の慌てぶりを戒める材料となりました。

 何があっても、動じない自分に少し成れた気がします。

 私はことし3月、40歳になりました。自分なりに重大な意識付けで臨んだ一年でした。本当に良い一年でした。支えてくださったすべてのみなさまに感謝します。そして、来年も、まあ、ことしと同じことを同じようにやっていこうかなと考えています。

 「四十代は胸突き八丁であり、心臓破りの丘である」、「四十代においては、自分の体験してきた仕事の分野では完全なエキスパートになっていなくてはならないし、また、この点ならば、他の人より秀でている点を持っていなくてはならない」、「四十代に入ったら、家庭も妻子もかえりみられないほど忙しい時期が、四十代を通してか、四十五歳前後のかなり長い間か、あるいは二度か三度にわけて、激しくやって来ないようでは、サラリーマンとしても、企業経営者としても、個人商店の経営者としても、完全に落第なのである」。

 これは、鈴木健二さんの「男が40代にやっておくべきこと」という新潮文庫の一節。私が尊敬する、私の父(80歳)が、この本を持っていたのを記憶しており、古本を探して、赤線を引きながら読んで、40歳の誕生日を迎えました。40歳の最初の数え1年は、おかげさまで、政治記事の依頼も増えたし、会員制ブログの読者も解散直後に大幅増となりました。

 さて、「先生」ですが、国会議員を「先生」と呼ばずに「さん」と呼ぶようになったのは、平成5年(1993年)ごろから、羽田孜さんの教えです。残念ながら、第47回衆院選では、60年間守った、羽田後援会「千曲会」が議席を失うことになりました。突然の衆議院解散ということですが、私は「解散はいつも突然」という感じでいますので、すぐに選挙に頭を切り替えました。ただ、「なぜ解散」ということが、インターネット上で話題になったようです。

 このブログでは言及しなかったのですが、7条解散は苫米地訴訟で結論が出ていると思いきや、芦部信喜著「憲法」によると、「この問題は、そもそも憲法の不備に由来するもので、どの見解が正当であるかを決めることは難しい」とあります。つまり、芦部憲法も、7条解散を合憲とは判断していません。

 かつて番記者としておつかえした、中野寛成先生は衆議院本会議での最後の質問演説の中で次のように語っています。

 「私は、国際社会と日本の現状を見るとき、政争に明け暮れしている場合ではないと思います。まして、あえて私見を申し上げれば、内閣不信任決議を経ずして行われるいわゆる憲法七条解散は、私は今なお憲法違反だと考えております。衆議院議員は、国民によって与えられた四年間の任期を使命感を持って全うし、その責任を果たすべきだと信じます。そうでなければ、日本政治は、衆参のねじれの中で、世界に恥ずべき総理の一年交代がこれからも続くことになりかねません」(平成24年11月8日の衆議院本会議)。

 野党が長かった中野先生の言葉が政治に反映されることはなかなかなかったのですが、与野党は今こそ、この中野先生の引退演説の意味をかみしめるべきではないでしょうか。

 さて、私は中野先生の引退のエントリーで次のように書きました「私ももう、衆議院のことを手取り足取り教えてくださり、私の見立ての甘さを叱ってくださる先生がいなくなってしまいます。第46期衆議院で、独り立ちできるかな。それとも。様々な想いが去来する晩秋の漆黒の国会議事堂の闇でした。

 政治取材の要諦は、日程把握と想像力。それがすべてです。第46期衆議院で、私は日程を取材し、想像し、それを確かめることを、自分一人でしなければならないと思い込んでいました。ところが、私はことし、40歳1か月すなわち4月、後半国会スタート直後に、「集団的自衛権で法案は秋の臨時国会に出せず越年の観測 ガイドライン改定優先との見通し」という記事を書きました。そして、実際、5月の大型連休の外遊中に、安倍首相と石破自民党幹事長が安保法制の再整備法案を秋の臨時国会に出さずに、翌年の統一地方選後に先送りすると動向記者団に示唆しました。

 日程把握と想像力ーー1997年、私は日経新聞首相官邸クラブ記者として、100日間の国会夏休みを経験しました。このとき、首相秘書官の一人から「ガイドライン、ガイドラインって聞くけど、あんたはガイドラインを読んだことがあるの?」「ありません」「そういう人は私に質問してほしくないわけ」と官僚らしい物言いで言われたことがあります。そして、あくる1998年に小渕外相の総裁候補番記者をしているときに、外務省政務三役室から、高村外務政務次官が「僕は総裁選は関係ないけど、こういうときこそ、政務次官がしっかりしないとね」、柳井外務事務次官が「みなさん、そのままどうぞ座っていてください。大変でしょうから、立たなくていいですよ」と言いながらエレベーターホールに現れた言葉を思い出しました。そして、ガイドラインが日本国内法制化されたのは、1999年、高村外相、柳井次官の元です。そして、2014年現在の安保法制懇の座長は柳井さんで、与党協議会の座長が高村さん。ならば、安保法制の再整備法案よりも、ガイドライン再改定が先になるはずだ。

 この予想はピタリとあたりました。秋の臨時国会は、安保法制の再整備法案の先送りで、「まち・ひと・しごと創生法案」やら「女性の活躍推進法案」やら、抽象的な法案が相次ぎ、ついには解散されました。

 そして、日本自衛隊を地球の裏側まで送り込み、武器・弾薬を際限なく提供して、血を流してくれという、自民党・公明党による「集団的自衛権に関する憲法解釈の整理」という大暴挙がありましたが、その法制化と、日米同盟での文書(
ガイドライン)化を、なんとか来年に押し込むことができました。政治というのは相手があります。自民党には民主党があり、日本には米国があります。政治の世界ではプレイヤーも変わりますから、先送りさえすれば、未来はなんとかなるものです。

 過去と現在と未来に恥じない自分でありたい。

 この日程感を教えてくださった先生。それが誰かはここでは明かしませんが、この先生にこれからもついていこうと。

 私はその人をいまだに「先生」と呼んだことはないのですが、やはり「先生」なのだと。

 2014年、平成26年、当ブログをご愛読いただきましてありがとうございました。

 2015年、平成27年も、同じことを同じように続けていこうと思います。すべては政権交代ある二大政党政治のために。 


山井和則・中島克仁・井坂信彦さんらの「夏の思い」が与党突き動かし危険ドラッグ禁輸の関税法改正案提出へ

2014年12月31日 08時37分20秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

[写真]危険ドラッグ禁止法案を提出する、山井和則さん、中島克仁さん、井坂信彦さん、高橋千鶴子さんら野党各党議員、2014年10月10日(金)、民主党ウェブサイトから。

 野党共闘の議員立法が、政府・自民党を突き動かしました。

危険ドラッグをめぐって、衆議院厚生労働委員会は、「100日間の夏休み」だった2014年8月4日(月)、閉会中審査を開きました。(関連エントリー

 この審議で意気投合した、野党全会派の衆議院厚生労働委員は、2か月にわたって、衆議院法制局をまじえて、法律案をつくり、第187臨時国会に、衆法1号として、「危険ドラッグ禁止法案(薬事法改正法案)」を提出しました。(関連エントリー

 この法律案は、自民党からも共感を得て、委員長提出法案として、出し直され、全会一致で可決し、成立。改正医薬品・医療機器法(平成26年11月27日法律122号)として、公布され、すでに施行されています。

 私も改めてブログを読んで気づいたのですが、「1強多弱」と呼ばれた第46期衆議院で、野党全会派共同提出の法律案はこれだけだったようです。

 正直言って、100日間も閉会中となると、多くの議員は海外訪問をしており、それでいいのですが、理事懇談会、理事会を開いて、委員会を開くという労をいとわなかった夏の日の思い出が与野党共通の体験となったようで、「国益に資する議員」は高い確率で再選しました。

 第47回衆院選では、京都6区で山野和則さんが44・4%で6選、兵庫1区で井坂信彦さんが46・2%で2選、新設山梨1区で中島克仁さんが44・0%で2選するなどしました。

 あらためて、8月4日の議事録を読むと、この時点で閉会40日だからこそ、個別訪問をしていた中島さんや、体験取材をしていたとあかす井坂さんらの質問が迫力があるのが分かります。

 井坂信彦さん「確かに、現場に行って物を見れば、もう明らかに疑いがあるということがわかるケースも多いと思います。例えば、裏を見たら、絶対に吸わないでくださいとこれ見よがしに書いてあったり、あるいは日本語では書いてあるけれども、英語ではまた全然違う、何かこれは気持ちよくなりますよみたいなことが書いてあったりとか、ちょっと見れば怪しいということはわかるわけでありますが、そうはいっても、現場の裁量で、捜査官の主観でというわけにもいかないでしょうから、私の方から幾つか御提案をしたいんです。」

 中島克仁さん「私の地元も、私なりに、飲食店初め多くの方に、この危険ドラッグの現状がどうなっているのか、知っている範囲で教えてくれというようなことも聞いてみました。そうしますと、恐らく今の中高生、我々もそういう時代があったわけですが、こういうところであれしてはいけませんが、例えばたばこに興味を示す年代とか、それと同じような感覚で安易に手に入れてしまう。そして、これは、麻薬や覚醒剤、大麻とか覚醒剤のように、ある一定のルートにかかわらなければさわらないというものではなく、友人から誘われる、そういう安易な状況にある」

 さて、議員立法には、自民党と公明党も参加しましたが、非常に大きな前進がありました。自民党が2014年12月30日決定した「平成27年度税制改正大綱」に、危険ドラッグをはじめから輸入させない、禁輸にする内容が盛り込まれました。

 大綱の122ページに、「七 関税 1 指定薬物の「輸入してはならない貨物」への追加 医薬品医療機器等法上輸入が認められていない指定薬物について、水際における取締りを強化するため、関税法上の「輸入してはならない貨物」に追加する。

 と盛り込まれました。

 これを受けて、財務省は、関税法改正法案を執筆し、第189通常国会に提出する見通し。法案は、衆参の財金委で審議され、「日切れ法案」扱いで、2015年3月31日(火)までに成立するのは確実。 

 人の身柄を拘束する法律案は、閣法ではなく衆法・参法がのぞましい、という考え方があります。また厚労省では、麻薬取締官の仕事が忙しくなりすぎることへの警戒感があったようです。しかし、法律にしたことで、財務省が主管する関税法の改正という方向に、自民党税制調査会で話が行ったようです。

tag (宮崎信行)

[お知らせ]

この無料ブログ(goo)のほかに、有料版の今後の政治日程by下町の太陽(会員制ブログ版)レジまぐ)を発行しています。

購読料は、月864円(税込)となります。
自動継続のため、安定した収入源として、こちらの無料ブログを続けられる原動力となっております。 

購読方法はシステムを提供している「レジまぐ」(メディア・インデックス社)へお問い合わせください。

「国会傍聴取材支援基金」を設けています。日本唯一の国会傍聴ブログの継続にご協力ください。半年に1回、会計報告もしております。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

どうぞよろしくお願いします。

このブログは次の各ウェブサイトを活用して、エントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

民主党ニュース(民主党ウェブサイト)

goo 政治ニュース

インターネット版官報

[お知らせおわり] 


平成27年度自民党税制改正大綱決定、第189通常国会に年次税制改正法案 消費税先送り、法人税下げ

2014年12月30日 19時14分37秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 与党・自民党は平成27年度(2015年度)税制改正大綱を、2014年12月30日(火)決定しました。
自民党平成27年度(2015年度)税制改正大綱(PDF)

 財務省と総務省は平成27年度税制改正大綱を受けて、法律案を作成し、平成27年度国税改正法案と平成27年度地方税改正法案を作成。第189回通常国会に提出し、おのおの、衆議院財務金融委員会と、衆議院総務委員会で審査。衆議院通過は、基本的には平成27年度本予算案と同時ですが、震災以降、野党・自民党の抵抗で崩れてきています。ただ、年度内に成立することは間違いないと思われます。25年度の国税改正法案は、事前に民主党の松本剛明税制調査会長が協議して、民主党の検討事項を附則に入れて、閣法として提出されました。26年度は閣法に対して、松本税調会長が、衆・財金委の最終局面で、2本の修正案を提出し、否決されました。27年度の対応は、古川元久・税調会長に任されます。

 いまさら感はありますが、27大綱の最大のポイントは、消費税増税の先送りです。

 大綱には、「平成 27 年 10 月に予定していた消費税率 10%への引上げ時期は平成 29 年4月とする。社会保障制度を次世代に引き渡す責任を果たすとともに、市場や国際社会からの信認を高めるために財政健全化を着実に進める姿勢を示す観点から、平成 29 年4月の引上げについては、「景気判断条項」を付さずに確実に実施する」と書き込まれました。

 大綱は「
消費税の軽減税率制度については、関係事業者を含む国民の理解を得た上で、税率 10%時に導入する」としました。

 実は、この表現は依然とまったく違っていませんね。ただ「軽減税率」と表現しました。2012年6月の社会保障と税の一体改革3党合意では「複数税率」を書かれています。民主党は2014マニフェストでも引き続き、「複数税率」という表現を使い続けており、3党合意を破棄されながらも、その理念は民主党が守り続けています。


 民主党は野党時代の2007税制改正大綱で「公平・透明・納得の税制」をうたっています。自民党の2015大綱は逆です。

 例えば、次のくだり。

 「
6 狩猟税の見直し(地方税)(1)狩猟税について、次の措置を平成 31 年3月 31 日まで講ずる。① 鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律に規定する対象鳥獣捕獲員が受ける狩猟者の登録に係る狩猟税を非課税とする。

だったら、狩猟税を廃止すればいいのです。

 このように、租税特別措置あらため「マル政」政策減税をちりばめて、ますます複雑怪奇で、政治力のある業界が儲かる税制にしていくのが、自民党平成27年度大綱です。民主党への政権交代後に直し甲斐があるというものでしょう。

 遅きに失したとはいえ、国税と地方税の寄木細工である税制改正で次の下りは評価できます。

 「
たばこ税の見直し(国税・地方税)(1)旧3級品の製造たばこに係る国及び地方のたばこ税の特例税率を廃止する。

 旧3級品のたばこの特例税率、って理解できているのって、国税庁職員5万人のうち何人いるんでしょうか。総務省自治税務局にそらんじられる人が何人いるんでしょうか?そのような国税庁や、自治税務局も分からないような複雑な税制は、議会制民主政治の敵であります。速やかに廃すべし。

 一方、法人税率の引き下げについて。これは各国間の相対的な競争になっていますから、やむを得ない面もあります。賃上げ減税ができました。1年遅いと思いますが、今回は、地方税である法人事業税の均等割部分、すなわち外形標準課税で、減税されることになりました。これも透明性かの観点から納得できるものではありません。それ以前に、一連の税制改正の報道は一生懸命頑張っていると思いますが、「法人税の外形標準課税」という表現。これは、「法人関係税である地方税の法人事業税の外形標準課税」でしょう。法人税は国税ですよ。そして、外形的な資本金によって税率が変わりますが、それを外形標準課税とは言わないでしょう。このような税に対する知識を広く国民が身につけてほしいものです。

それから、繰越欠損金控除の圧縮について。繰越欠損金を全額永久控除にしているのは、どうやらイギリスだけのようです。会計学上は、繰越欠損金は全額永久に控除すべきだと考


岡田克也さんが「集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更等に関する質問主意書」を提出

2014年12月27日 21時23分37秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 民主党の岡田克也さん(三重3区、9期)は2014年(平成26年)12月24日(水)の第188特別国会召集日に、質問主意書を提出しました。

 タイトルは「集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更等に関する質問主意書」 で、「188衆質問1号」の番号が振られ、内閣に転送されました。年明けの閣議で答弁書が決定される見通し。(情報は→http://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/188001.htm)

 岡田さんは、2014年7月14日の衆議院予算委員会集中審議で、安倍首相は次のように答弁しており、この答弁は12月の選挙戦でも、野党や公明党によって、議論の対象になりました。

 安倍首相は

 「ホルムズ海峡を八割の原油が通って日本にやってくるわけでありますから、これを掃海することができないわけでありますが、しかし、実際に、この掃海をする船自体は、木でできていたり、あるいは強化プラスチックでできているものでありまして、戦闘そのものを目的としているわけではありませんから、当然、そうした船が、掃海艇が活動できることはかなり限られるわけではございますが、そういう中においても、しかし、この体制としてはシームレスなものにしていく必要があるだろう」 

 と語っており、国際法で「武力の行使」である機雷除去を、ホルムズ海峡でできるようにする、と受け取れる答弁をしています。

 岡田さんは、前の任期で、0増5減区割り反映法で、衆議院鳥取1区と2区があることで、一票の格差2倍に収まっていないとする質問主意書を提出。政府の答弁書に対して、再質問をしています。ただ、官僚出身の岡田さんは、「質問主意書嫌い」 を公言しており、ここぞ、というときしか出さない印象です。

 民主党の奥野総一郎さん(千葉9区、3期)も「集団的自衛権の発動に際しての「宣戦布告」に関する質問主意書」 (188衆質問7号)を提出しています。政府の答弁書が、来年の第189通常国会「安全保障法制の再整備国会」の材料になるかもしれません。

 

tag (宮崎信行)

[お知らせ]

この無料ブログ(goo)のほかに、有料版の今後の政治日程by下町の太陽(会員制ブログ版)レジまぐ)を発行しています。

購読料は、月864円(税込)となります。
自動継続のため、安定した収入源として、こちらの無料ブログを続けられる原動力となっております。 

購読方法はシステムを提供している「レジまぐ」(メディア・インデックス社)へお問い合わせください。

「国会傍聴取材支援基金」を設けています。日本唯一の国会傍聴ブログの継続にご協力ください。半年に1回、会計報告もしております。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

どうぞよろしくお願いします。

このブログは次の各ウェブサイトを活用して、エントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

民主党ニュース(民主党ウェブサイト)

goo 政治ニュース

インターネット版官報

[お知らせおわり] 


政府、経済対策3・5兆円を閣議決定 平成26年1次補正予算案を編成し、第189通常国会に提出へ

2014年12月27日 20時59分41秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 政府は、2014年12月27日(土)の午後6時半ごろの閣議で、経済対策のパッケージを決定しました。これに基づき、平成26年度第1次補正予算(案)を編成し、第189回通常国会(平成27年1月26日に召集か?)に提出します。この財政演説に対する代表質問演説が民主党新代表(新ネクスト総理、1月18日選出)のデビュー戦となります。

 パッケージの名称は「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策案」と名付けたようです。これは、安倍首相が繰り返してきた「アベノミクスの恩恵を全国津々浦々まで及ぼす」との第47回総選挙の言葉通りのようです。

 3・5兆円のうち、真水(税収と公債を歳入として、交付金など直接の現金で歳出する金額)がいくらかは不明。

 とにかく情報公開の姿勢がまるっきりなく、自民党のウェブサイトにも、財務省のウェブサイトにも何も載りません。閣議決定から2時間たっても何も載らないので、財務省主計局に直接電話したところ、残っていた職員が、「みんな帰っていて、たぶん何も載りません。すいません」と誠実に答えてくれました。

 報道によると、パッケージには、灯油購入補助費や商品券、コメ買い取り価格下落分の補填、住宅購入エコポイントなどが盛り込まれているようです。基本的には、自治体の事業への交付金という格好です。報道によると、交付金の申請書の書き方の手引きを、霞が関が書いて自治体に示すということもあるようです。

 予算のフレームとしては、平成26年度第1次補正予算は歳入を3・1兆円ほど増額するようです。これにより、平成26年度最終補正後の歳入歳出規模は99兆円になる見通し。

 財源としては、もともと、今年度予算の税収は「50兆0010億円」という丸い数字でしたが、予想通り、法人税収が「名目で」大幅に上振れしますので、これを財源に充てます。新規発行の赤字国債はないようですが、借換債で償還期限(残存期限)を長いものにかえるということも、ファイナンスとしてはあり得ると思います。懸念は、補正でそれをやると、分かりにくい、財政民主主義の観点からどうかと感じます。

 このパッケージによる、GDPの押し上げ効果は年率0・7%と内閣府が公表。これは、日本のGDPは年間500兆円で、政府支出が3・5兆円追加すれば、名目で年率0・7%GDPが上がるのは当たり前の話です。それよりも、消費が6割を占めるGDP計算(SNA)に引きずられ過ぎているような気もします。

 真水以外では、日本政策投資銀行などの円安対策融資枠の拡大が盛り込まれるようです。これも、政府系金融機関が1階で、そのうえでに、民間銀行が乗って融資できるようなかたちで、経済の好循環をつくってくれないと、莫大なツケのかわりに進んでいるアベノミクス第1の矢、異次元の金融緩和の意味がないように感じます。

 テレビでは帰省ラッシュはきょうがピークだ、と報じられています。いずれにせよ、この日程感は、総選挙が12月14日である以上、しかたがないのですが、あまりにも情報公開姿勢が自民党政府には無さすぎます。

政府、3.5兆円の経済対策決定=消費喚起へ新交付金―GDP0.7%押し上げ(時事通信) - goo ニュース


新進党解党から17年、悪魔一郎、平成6年政党助成法の要件獲得 「小沢一郎と山本太郎となかまたち」

2014年12月26日 19時52分39秒 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして

[写真]小沢一郎氏、2014年12月、都内、筆者(宮崎信行)撮影。

 新進党を解党した悪魔一郎氏率いる、生活の党が、無所属の山本太郎参議院議員の入党を得て、2014年12月26日(金)、総務省に、平成6年政党助成法にもとづき1月1日付で政党交付金を受けるための、平成6年改正公職選挙法にもとづく政党「生活の党と山本太郎となかまたち」を届け出て、小沢一郎氏が党首に就任したことが分かりました。

 本当に悪い奴だ。

 小沢一郎氏は、1997年12月28日(土)に新進党を解党(分割)し、自由党に財産を移しています。

 17年前と同じく、午後7時台に「NHKニュースハイライト」で1年間を振り返る日の午後に届をしたことになり、闇夜に行動する、民主の敵。

(関連エントリー◎今初めて明かす真実 小沢一郎の新進党解党をテレビ局が視聴者に伏せた本当の理由とは

 「生活の党と山本太郎となかまたち」は、2015年、おそらく1億~2億円程度の助成金を受け取れると思われます。

生活に山本太郎氏入党 再び「政党」に 交付金も支給へ(産経新聞) - goo ニュース
   

 三つ子の魂百まで。

 小沢一郎は閻魔大王により、無間地獄に落ちることが決まっています。

 小沢一郎の存在は、民主の敵、民敵であり、公金の敵、公敵。そして、見て見ぬふりをする日本人体質を利用しているので、自(おのず)の敵、自敵です。小沢一郎の存在は、自分の弱さの裏返し。

 民敵であり、公敵であり、自敵である、小沢一郎の息の根を止めなければなりません。

 国民への闇討ちです。

 日本国民全員の総力を結集して、小沢一郎を歴史法廷の断頭台に送りましょう。  


岡田克也さんが「網膜剥離」で入院し、手術、1週間以上安静 「命に別状まったくない」と岡田筋

2014年12月26日 19時13分12秒 | 岡田克也、旅の途中

 岡田克也さんは平成26年2014年12月26日(金)の衆議院本会議が終わり、第188回特別国会が閉会した後に、東京都内の病院に向かい、医師から「網膜剥離だ」と診断されました。速やかに手術を受けたうえで、「1週間以上安静」として、入院することになりました。

 岡田筋が明らかにしました。

 岡田筋によると、「命の別状はまったくない」「インターネットで網膜剥離を調べてもらえばわかると思うが、心配はまったくない」と語りました。それ以外の「静養」といった理由はないと述べました。

 病院での年越しになります。

 参天製薬のウェブサイトによると、「網膜剥離とは、眼球の内側にある網膜という膜が剥がれて、視力が低下する病気です。
網膜とは、目の中に入ってきた光を刺激として受け取り、脳への視神経に伝達する組織で、カメラでいうとフィルムのはたらきをしています。
網膜の剥がれは痛みを伴わないため気付きにくいのですが、前兆として飛蚊症があらわれることがあります。また、網膜の中心部である黄斑部分まで剥がれた場合、急激に視力が低下し、失明に至る恐れもあります。」 

 とあります。 

 復帰については、「手術後に目を動かしても、手術の結果に大きな影響はありませんが、眼内の状態が落ちつくまでに1~3カ月必要です。少なくとも術後1カ月間は、疲れない程度に目を使用して下さい。事務や管理職の方は、手術後1カ月目から、運転手や重労働の方は2カ月頃から仕事に復帰できます。日常生活でも、術後1カ月間は重いものを持ったり、走ったり、車の運転をすることなどは避けて下さい。」 

 とあります。

 なお筆者はことし、網膜裂孔の手術を受けていますが、目にレーザーが入ってくることには、恐怖心を感じました。家族のサポートが大事だと感じます。

 このため、2015年1月7日告示、18日開票の第18回民主党代表選については、「疲れない程度に目を使用する」 ことが大事になりそうです。


◎岡田克也さんが民主党代表選立候補を表明「政権交代可能なシステムが必要である」

2014年12月25日 18時55分11秒 | 岡田克也、旅の途中

 民主党衆議院議員(三重2区、9期)の岡田克也さん(61歳)は、2014年(平成26年)12月25日(木)、民主党ホールを借りて記者会見し、第18回民主党代表選(2015年1月7日(水)告示、18日(日)開票)に立候補すると表明しました。

 これに先立ち、細野豪志さん(静岡5区)も立候補を表明しています。

 特別国会があすまでで、党の仕事納めにもなります。野党なので税制改正大綱(30日)は関係ないので、大半の議員が年明け7日までに上京しないと思われることから、きょう午後のタイミングを選んだと考えられます。仮に当選すれば任期は2017(平成29年)年9月末日まで。この間に第18回統一地方選と第24回参院選が必ずあることになります。



 岡田さんは大要、次のように述べました。

 「平成2年(1990年)の初当選以来、政治改革を訴え、今考えるとやり過ぎたかもしれませんが、自民党を飛び出しました。その後、いちいち政党名は申し上げませんが、新進党とかもありましたが、自民党以外のかたまりをつくる。日本に政権交代可能なシステムが必要である」と筋を通してきたとして、政権交代の3年3か月を振り返りながらも、「もう一度新しいシステムをつくってチャレンジしようとして、民主党を抜本的に立て直すためにこのたびの代表選に立候補することにしました」と、だいたい話しました。

 岡田さんらが、公の場で「新進党」に言及するのはまれ。

 質問に答え、「今回の代表選の争点が、野党再編か、自主再建かといわれているが、維新の党との関係が争点になるのは間違いないが、私は否定的ではない。国会での協力や、(衆院小選挙区の)候補者調整ということはやっていく」としました。他の質問で、「維新の党は、民主党の一部と一緒になると言っているだけで、民主党と一緒になるとは言っていない」として、民主党と他党との合併には否定的な考えを明示しました。

 少し意外だったのが、連合と民主党の関係についての質問。岡田さんは「民主党は生活者の党、消費者の党ということを言っているので、連合にとどまらず幅広く、連携していきたい」と語り、連合以外の消費者団体や、あるいは組織化されていない庶民も念頭においた姿勢を示したうえで、「連合が大事な存在であることはまちがいない」と話しました。私の知る限り、岡田さんは自民党出身者では、選挙区でも、党幹部としても、連合との関係が太いイメージがあったので、少し意外な気がしました。

 10年前(2004年4月~2005年9月)に代表をやったときと何か変わったのか?と問われ、「人間そう簡単に変われるものではない」としました。

 私が、2017年9月までの任期の中、「統一地方選でしっかりと組織をまとめられる代表」「参院選で顔になる代表」を求める声があるなかで、(2018年12月までにある衆院選に勝利することで、「総理大臣になるのか」と尋ねたところ、「2年8か月あるうちに、解散があるかどうかは安倍総理がお決めになること。民主党にとってはラストチャンスになるかもしれない」としたうえで、「チャンスがあれば、総理大臣をやるという覚悟がなければ立候補を決断していない」と語りました。できれば、バシッと言ってほしかったのですが、岡田さんはのんびりした方だし、長期的に物を見る。そして、やはり今回は待望論が強いです。

 岡田さんは質問に答える中で、「否定されたというのは言い過ぎではないか。一生懸命やってくれた人や900万人の投票者に敬意と感謝を持たねばならない」と語り、細野さんが出馬会見で「民主党は完全に否定された」と述べたことを、名指しを避けながらも批判ししました。

 民主党代表選といえば、前は談論風発で、明るい印象でしたが、政権交代に前後して、すっかり重苦しい雰囲気になりました。岡田さんは派閥を持っていないので、「岡田さんが立候補してくれないと困る」「岡田さんが代表になってもらわないと困る」という人はいない、いるとしても、比例単独の数人だと思われます。

 私もあんまり敵は作りたくないので、第18回代表選に関する記事はほどほどにとどめておきたいと考えます。

 ちなみに、岡田さんは昨日代表代行としての記者会見をし、きょうは一議員として党から借りて記者会見をしました。





 上がきのうで、下がきょう。なんですが、見たところ同じに見えます。さすが、政治家。まさに動かざること山の如し、民主党の礎石、「安定の岡田」。

 上の記事中、カギカッコの部分は、あとで、動画をみたら、手直しするかもしれません。

  


小沢一郎氏が首班指名で岡田克也さんに投票

2014年12月24日 23時59分37秒 | 第188特別国会(2014年12月)

(このエントリーの初投稿日時は、2015年1月13日午後8時30分でそこからバックデート)


[写真]小沢一郎氏、筆者(宮崎信行)撮影。

【平成26年2014年12月24日(水)衆議院本会議】

 首班指名で小沢一郎氏が岡田克也さんに投票していたことが分かりました。

 国立国会図書館や衆議院に収められた議事録によると、衆議院解散と第47回総選挙を受けた、第188特別国会召集日の衆議院本会議の首班指名で、
 「岡田克也君」に投票した73名のうちの1名が、小沢一郎氏だったことが分かりました。

 小沢一郎氏が首班指名で、岡田克也さんに投票したのは連続16期、在職45年にして、これが初めて。

 以下は、岡田克也君に投票した73名の議員です。

[国立国会図書館の国会会議録から抜粋引用はじめ] 

岡田克也君に投票した者の氏名
安住   淳君   阿部  知子君   赤松  広隆君   荒井   聰君
泉   健太君   枝野  幸男君   小川  淳也君   緒方 林太郎君
大串  博志君   大島   敦君   大西  健介君   大畠  章宏君
逢坂  誠二君   岡田  克也君   岡本  充功君   奥野 総一郎君
金子  恵美君   神山  洋介君   川端  達夫君   菅   直人君
吉良  州司君   黄川田  徹君   菊田 真紀子君   岸本  周平君
黒岩  宇洋君   玄葉 光一郎君   小宮山 泰子君   小山  展弘君
後藤  祐一君   郡   和子君   近藤  昭一君   近藤  洋介君
佐々木 隆博君   階    猛君   篠原   孝君   鈴木  貴子君
田島  一成君   田嶋   要君   高木  義明君   武正  公一君
玉木 雄一郎君   津村  啓介君   辻元  清美君   寺田   学君
中川  正春君   中島  克仁君   中根  康浩君   長島  昭久君
長妻   昭君   西村 智奈美君   野田  佳彦君   伴野   豊君
平野  博文君   福島  伸享君   福田  昭夫君   古川  元久君
古本 伸一郎君   細野  豪志君   馬淵  澄夫君   前原  誠司君
松原   仁君   松本  剛明君   宮崎  岳志君   本村 賢太郎君
山尾 志桜里君   山井  和則君   柚木  道義君   横路  孝弘君
笠   浩史君   鷲尾 英一郎君   渡辺   周君   小沢  一郎君
玉城 デニー君

[おわり] 


◎第47期衆議院始まる、初の「岡田克也首班(次点)」第3次安倍内閣、 会期2014年12月26日まで

2014年12月24日 19時41分51秒 | 第188特別国会(2014年12月)

【衆議院本会議 平成26年2014年12月24日(水)】
【参議院本会議 同】

 第47回衆院選をうけて、第188回特別国会がきょう召集されました。いよいよ第47期衆議院のスタートです。

 衆議院の議決により、第188特別国会の会期は、2014年(平成26年)12月24日から26日までの3日間と決まりました。

 首班指名選挙を受けて、2014年(平成26年)12月24日(水)、第3次安倍内閣が発足。当初予算の政府原案は越年します。

 きょうはちょっと事情があり遅れてしまい、開会の直前、午後12時50分に、衆議院の傍聴受付に行ったところ、ちょうど一般傍聴券がきょうの枚数分終わってしまいました。そこで、議員面会所のテレビで見ました。首班は続投なので、議長・副議長選挙に興味があったのですが、次は、3年後か、4年後。そのときは、首班の方が興味あるかもしれませんが。

 午後1時3分、向大野新治・事務総長が議長席に座り、開会を宣言。

 議長選挙を行いました。

 投票総数は469、「町村信孝君」466票で、町村信孝さんが当選。
 
続いて、副議長選挙を行い、投票総数470、「川端達夫君」469票で、川端達夫さんが当選しました。

 副議長選挙の途中で、議長席後ろの扉から出ていて町村議長、川端副議長がモーニング姿で後ろから登場。参議院の場合は、事務次長が自席から案内しますが、衆議院は違うということを改めて感じました。そして、事務総長が演壇に降りて、町村議長を紹介。町村議長が議長席に座ると、事務総長が川端副議長を紹介。川端副議長はあいさつすると、そのまま、議長席に向かって右側の扉から退場して、自席に戻ったと思われます。この後、年長議員として伊吹文明前議長がお祝いの言葉を述べました。ちなみに、衆議院では、議長会派の年長者が述べるそうです。参議院では全体の年長者になります。

 この後、町村議長はかなり上がっているように思えました。

 きょうは、通常は月曜日午後5時定例の民主党代表記者会見が、民主党本部、岡田克也代表代行によって行われました。岡田さんの民主党ホールでの記者会見は、幹事長時代の2011年8月以来、3年3か月ぶり。岡田さんは、議長選挙のときに、町村さんに話しかけながら投票したように思えましたが、岡田さんは「おめでとうございます、と伝えた」ことをあかし、町村議長について、「2年前は車いすということで心配していましたが、お元気になられてよかったです」 と語りました。

 この後、首班指名選挙がありました。

 実は、14日(日)の開票後、15日(月)の役員会で、海江田万里代表が残りの実務を岡田代行に委任。16日(火)の常任幹事会でも認められましたが、17日(水)の両院議員懇談会で、一部議員から「岡田首班では代表選の方向が既成事実化されてしまう」と難色を示し、枝野幸男幹事長と郡司彰参議院議員会長に一任されていました。

 けさ、読売新聞が「岡田首班」と報じました。私は個人的には、9月16日の岩手の両院議員総会で、海江田代表は、「高木義明、岡田克也両代表代行」と紹介しており、党の人事票でも「高木、岡田」という順になっていたので、「高木首班」でもいいように思いましたが、幹事長・参議院議員会長がお決めになりました。

 衆議院の首班指名選挙は、

 安倍晋三君328票、岡田克也君73票、江田憲司君41票、志位和夫君18票、平沼赳夫君3票、吉田忠智君2票、浅尾慶一郎君1票、仲里利信君1票、無効3票。

 参議院の首班指名選挙は、

 安倍晋三君135票、岡田克也君61票、江田憲司君11票、志位和夫君11票、平沼赳夫君6票、吉田忠智君3票、荒井広幸君2法、松田公太君2票、山田太郎君1票、山本太郎君1票、無効ゼロ票、白票6票。

 このようになりました。

 岡田克也さんが首班指名で得票したのは、在職24年10か月にして、初めて。

 歴史的日になりました。

 民主党は、先の臨時国会から入院しながら素晴らしい佐賀1区で小選挙区当選した原口一博さんが登院できませんでしたが、造反はありませんでした。生活の党が衆参とも「岡田克也」に投票したようです。「志位和夫」が衆議院で議席数より3人少なくなっており、何かミスがあったのかもしれません。

 歴史的な「岡田首班(ただし次点)」となった2014年12月24日(水)ということで、国会議事堂前や、経済産業省前の写真を撮ってみました。

 

[写真]岡田克也さんが初めて首班指名選挙で得票(おしくも次点)してから、35分後の国会議事堂正門、宮崎信行撮影。
  


 
[写真]岡田克也さんが初めて首班指名選挙で得票(おしくも次点)してから、ちょうど1時間後の経済産業省(旧通産省)=手前と右側、宮崎信行撮影。

 まあ、英国では首班指名は無く、首相(与党党首)が選挙後に少数与党になった場合は連立交渉をし、万策尽きて組閣ができなったときに、バッキンガム宮殿にエリザベス女王に辞任を要求。その後、エリザベス女王が野党党首(影の首相、The opposition leader)を呼び出して首相にする、という慣例になっています。

 次点とはえ、初めて首班指名に名前が出て、さぞかし万感の思だろう、と思いながら、民主党本部ホールでは3年3か月ぶりとなった岡田さんの記者会見で聞いてみました。
 
[写真]民主党代表代行として、3年3か月ぶりに、民主党ホールで記者会見する岡田克也さん、宮崎信行撮影。

 岡田さんによると、「首班指名選挙って、受けた記憶がないなということに改めて思い当たりました。特にそれ以上の考えはございません」とのことでした。

 なんじゃそりゃ、という感じです。まあそうでないと、岡田系やってられませんが(笑)

【参議院消費者問題に関する特別委員会など各特別委 同日】

 前委員長が衆議院議員に転出しましたが、自民党の石井みどりさんが委員長に当選しました。その他は先の臨時国会から続投しました。来年の通常国会でも続投するでしょうから、念のため、全部書いておきます。

 災害対策特別委員長は公明党の秋野公造さん、沖縄および北方問題に関する特別委員長は民主党の風間直樹さん、政治倫理の確立および選挙制度に関する特別委員長は民主党の牧山弘恵(牧山ひろえ)さん、北朝鮮による拉致問題に関する特別委員長は自民党の中曽根弘文さん、ODA特別委員長は自民党の山本順三さん、消費者問題特別委員長は上述の自民党の石井みどりさん、東日本大震災の復興に関する特別委員長は民主党の桜井充さん、原子力問題調査特別委員長は自民党の西田昌司さんです。参議院ですから常任委員長は当然にして続投です。


江渡聡徳・防衛大臣が民主党の猛攻に耐えかね更迭

2014年12月24日 09時57分58秒 | 第187臨時国会2014年地方創生国会

[画像]自民党の江渡聡徳防衛大臣を鋭く追及する、民主党の小川敏夫さん、2014年10月16日(木)の参議院外交防衛委員会からスクリーンショット。

 第47回衆院選の青森2区で、得票率67・5%で6選した、自民党の江渡聡徳さんが、防衛大臣(兼)安保法制再整備相を辞任したいと、安倍晋三首相に伝えた、と報じられました。これをうけて、安倍首相はきょう、平成26年2014年12月24日(水)発足の第3次安倍内閣で、別の自民党議員を大臣を起用する見通し。

 江渡さんは資金管理団体「聡友会」の人件費が、法律上認められた総選挙時以外に、江渡さん本人や、私設秘書の「T氏」に支出されていたことが就任以来、第187回臨時国会で一貫して追求され続けました。衆議院安全保障委員会では、初めて同委になった民主党の大串博志さん(佐賀2区で40%以上の得票を得るなどして4選)、参議院外交防衛委員会では、民主党財務委員長の小川敏夫さんが徹底的にせめました。

 この間に、松島みどり法相が「うちわ問題」、小渕優子経産相が「観劇会問題」で辞任。しかし、江渡さんは、「輝く女性」に隠れた「日陰の男性」のため、男女差別か、逆差別かで話題にあまりなりませんでした。ただ、これは私の意見ですが、江渡大臣は、まちがいなく、答弁で嘘をついており、答弁の辻褄が合わない状態になっていました。ですから、自ら第3次内閣に加わらないかたちで身を引くのが賢明でしょう。なので、武士の情けで、カテゴリーも「第187回臨時国会」のカテゴリーにいれて、来るべき、2015年1月召集の通常国会の安保法制の再整備法案の審議では蒸し返さないことにいたしましょう。

 江渡大臣のもとでは、人事院勧告を完全実施する給与法案のほかに、新型国産(防衛省開発、川崎重工製造)哨戒機「P1」の中期防(まずは23機)にもとづく整備を念頭に置いて、国庫債務負担行為の設定を、防衛大臣が財務大臣に「特定防衛調達だ」とのお墨付きをもらうと、財政法の5年から特例として10年間の保証をもらえる法案が付託されていましたが、政治とカネに問題をかかえる大臣のもとでは審議ができないのは当然。廃案となりました。

江渡防衛相、首相に辞意 後任候補に中谷・元防衛庁長官(朝日新聞) - goo ニュース


 関連エントリー

10月17日付(これは感動した 大串博志さん、情報公開法を使った確定申告書提出を要求 元税務署長 衆・安保委


10月14日付 (民主党、維新の党、みんなの党、生活の党、社民党が一致団結 防衛相の政治とカネ 衆・安全保障委

[お知らせ]

この無料ブログ(goo)のほかに、有料版の今後の政治日程by下町の太陽(会員制ブログ版)レジまぐ)を発行しています。

購読料は、月864円(税込)となります。
自動継続のため、安定した収入源として、こちらの無料ブログを続けられる原動力となっております。 

購読方法はシステムを提供している「レジまぐ」(メディア・インデックス社)へお問い合わせください。

「国会傍聴取材支援基金」を設けています。日本唯一の国会傍聴ブログの継続にご協力ください。半年に1回、会計報告もしております。

「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

どうぞよろしくお願いします。

このブログは次の各ウェブサイトを活用して、エントリー(記事)を作成しています。

衆議院インターネット審議中継(衆議院TV)

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ウェブサイト)

衆議院議案(衆議院ウェブサイト

今国会情報(参議院ウェブサイト)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

予算書・決算書データベース(財務省ウェブサイト)

民主党ニュース(民主党ウェブサイト)

goo 政治ニュース

インターネット版官報

[お知らせおわり] 

 



 


我々党員・サポーター票がカギに 第18回民主党代表選 NHK安達解説委員

2014年12月22日 23時29分16秒 | 第48回衆院選(2017年10月10日公示)

[画像]NHKニュースおはよう日本のサイトから。

 代表落選にともなう第18回民主党代表選(1月7日水告示、2015年1月18日日曜日開票)について、NHKニュースおはよう日本6時台の「おはようコラム」とNHKラジオ総合の「ラジオ朝一番」で、NHKの安達宜正・解説委員が解説しました。

 この中で、安達解説委員は次のように解説しました。

 「構図も決まっていませんから、少し気が早いですが、党員・サポーターの票がカギです。代表選挙は国会議員や候補者、地方議員、党員・サポーターに一定の割合で票を割り当てられますが、党員・サポーターにはおよそ4割です。サポーターは民主党の応援団。年間2000円の会費を払ってなります、党員とあわせて23万人。かつて菅総理に小沢元代表が挑んだ代表選挙でも、この票が勝敗を左右しました。こうした人たちが民主党の現状と行方をどう考えるのか、それがカギになるように思います。」 

 このように、筆者(宮崎信行)を含む全国3万人の党員と、20万人のサポーターの投票がカギになるとしました。

 民主党の、民主党員・サポーターによる、日本国民のための選挙。

 改正憲法改正手続き法にもとづく、公職選挙法改正法案は先の臨時国会で審議未了廃案になりましたが、8党共同提出なので、次の第189通常国会に再提出される見通し。成立後1年後に施行なので、第24回参院選から、18歳、19歳も有権者になるでしょう。

 常在戦場の第48回衆院選ですが、反対党総裁の任期を考えれば、3年後を想定すべきだと私は考えます。そうなると、2000年(平成12年)生まれも有権者になると想定すべきです。

 私たち日本国民の4000人に1人の民主党員、500人に1人の党員・サポーターは、第98代内閣総理大臣の候補を、国民に示すという大役を果たさねばなりません。

 私は第12回民主党代表選挙で、たびたびのエントリーで「民主党の社長を選ぶのではなく、日本国内閣総理大臣を選ぶ選挙だ」と主張しました。 しかし、このときは、党員・サポーターが参加できませんでした。そもそも、一般人の感覚では、社長が落選することはありません。

 澄んだ心で駆け引きなく代表を選ぶべき。私も平成6年政党助成法による、小沢一郎恐怖症で、年末は予定を入れないように十数年来しており、今年は暇なんで、ていねいに、自分の心を磨いて、新年に臨みたいところです。「日本国内閣総理大臣にふさわしい」と胸を張って、おススメできる代表を選べる自分でありたい。私の現時点の考え方はまったくの白紙です。ただ一つ言えることは、明鏡止水の心境だということです。


政府、第188回特別国会を召集 異例の土曜特別号外

2014年12月22日 05時13分56秒 | 第188特別国会(2014年12月)

 政府は、平成26年12月20日の土曜日に、官報の特別号外第28号を発行しました。官報の土曜発行は異例。

 第188特別会(第188回特別国会)を平成26年(2014年)12月24日(水)に召集する、と公布しました。

 

  


海江田さんの最高の置き土産だ! 日米防衛協力のための指針、来年先送りに成功 2プラス2発表

2014年12月19日 18時45分44秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 現行の1997年日米防衛協力のための指針(ガイドライン)を改定し、「周辺事態」というキーワードを削除して、地球のいかなる地域でも、日本自衛隊が米軍を後方地域支援活動ができるようにもくろんだ、新しい日米防衛協力のための指針の最終報告について、2プラス2は、「明年前半における指針の見直しの完了に向けて取り組むため、議論を更に深めることを決定した」と2014年12月19日発表しました。

 地球の裏側の、日本となんの関係ない地域に、自衛隊が行って、アメリカ軍の戦争に巻き込まれて、後方地域支援の美名のもとに命を落とす事態はとりあえずは回避されました。

 ただし、発表文には「米国政府は、切れ目のない安全保障法制の整備についての2014年7月1日の閣議決定を含む、安全保障分野における日本政府の取組を歓迎し、支持する」「グローバルな安全保障環境において更に同盟を強化し抑止力を強化するとの揺るぎない相互の決意を確認する」との文言が入っています。

 ただ、前回の1997年ガイドライン(橋本首相、小渕外相、高村、柳井外務次官)が1999年周辺事態法など有事関連立法(小渕首相、高村外相、柳井次官)へと落とし込まれるプロセスはいったん断ち切れたと考えられます。来年5月ごろに、政府が「安保法制の再整備の全体像」を示した後で、ガイドラインが決まるのが主権国家および民主政治のプロセスとして当然のことです。

 年内のガイドライン改定を先送りしたのは海江田万里さんの功績です。

 海江田さんは2014年11月17日(月) の民主党代表としての定例記者会見で筆者(宮崎信行)の質問に答えて、次のように語っています。

[民主党代表記者会見録から引用はじめ]

○日米ガイドラインの改定作業について

【フリーランス・宮崎記者】
 日米首脳会談が一昨日あったようだが、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)について引き続き協力していくことで合意はした。ただし、いつまでにやるのかという話はなかったようだ。一部では安保法制の骨子の提示を含めて来年4月くらいまで先送りするのではないかという話もある。海江田さんは、今回のガイドラインの改定をお願いした政権の民主党の代表として、このガイドラインのスケジュール感をどのようにお考えか。

【代表】
 せんだってガイドラインの中間的な取りまとめが行われたところで、実はその後の日程が決まっていなかったわけです。最初は年末とか言われていたわけですが、そういうスケジュール感ではないなということがわかったわけであります。それだけガイドラインの取りまとめが遅れるのであれば、当然この4月の予算が終わった後の国会で法整備を行うということでありますから、その法整備を待ってからということで問題はないだろうと思っています。

[引用おわり] 

 集団的自衛権の行使については、民主党内で意見が分かれており、海江田さんは、北澤調査会と呼ばれた、安全保障総合調査会(北澤俊美会長)を代表直属機関として設けて、 党内実力者を取り込んだうえで、意見対立をなだめることに成功しました。「現時点では、容認できない」とする海江田さんに対して、総選挙では「(7月1日の)閣議決定は撤回すべきだ」という方向性に党内が収斂しました。

 1997年以来の、「通常国会後、秋の臨時国会まで、国政選挙なしの100日間夏休み」になった、2014年夏ですが、民主党北海道連などが、街頭でビラをまいて、底堅い国民世論ができました。

 
[写真]集団的自衛権の行使阻止の「全道キャラバン」を展開した、民主党北海道連、2014年7月、民主党北海道連ウェブサイトから。

 なにか連立与党公明党の抵抗で、先送りしたと解説するような人がいるかもしれませんが、だったら7月1日の閣議決定をさせなければよかったわけだし、その抵抗は、インターネットなどで公開されていないので、今の時代、分かりません。引き続き、公明党は、人殺しの手先になった罪から逃れられていない、と断言します。

 マンガ「沈黙の艦隊」は、政治や軍事がタブーにされがちだった1988年、講談社の成人向けマンガ雑誌で連載が始まりました。海江田四郎・海上自衛隊二佐が艦長をつとめる原子力潜水艦をめぐる物語。連載中に、敵として描かれた「悪の帝国・ソビエト」が、リアル世界でも崩壊する事態に。このころ、作者が人気政治家の菅直人さんに呼ばれて食事をした際に、「どうして日本政治にはドラマが無いんでしょうね?」と言われて、菅さんが大いに刺激を受けた、と新聞で報じられました。


[画像]「沈黙の艦隊」の海江田艦長、かわぐちかいじ、Amazonウェブサイトから。

 ドラマはなかったかもしれませんが、海江田艦長のように、仲間をまとめ上げた海江田代表の功績で、先送りに成功したのです。海江田さんが今後どうするのか分かりませんが、いずれにせよ、最高の置き土産です。

[防衛省ウェブサイトから引用はじめ]

日米安全保障協議委員会共同発表(2014.12.19)

2014年12月19日

岸田外務大臣
江渡防衛大臣
ケリー国務長官
ヘーゲル国防長官

2013年10月3日に東京で開催された「2+2」日米安全保障協議委員会(SCC)会合において、閣僚は、日米同盟の能力を大きく向上させるためのいくつかの措置を決定した。閣僚は、これらの措置の中核的要素としての日米防衛協力のための指針の見直しの継続的な進展を高く評価する。2014年10月8日の中間報告に基づき、この作業は、日本の平和と安全を確保するのみならず、アジア太平洋地域及びこれを越えた地域に前向きに貢献する。

米国のアジア太平洋地域へのリバランス及び日本の国際協調主義に基づく「積極的平和主義」という政策は、共に、平和で繁栄したアジア太平洋地域を確かなものとしていく同盟の取組に寄与する。これらの観点から、米国政府は、切れ目のない安全保障法制の整備についての2014年7月1日の閣議決定を含む、安全保障分野における日本政府の取組を歓迎し、支持する。

指針の見直しと日本の法制作業との整合性を確保する重要性を認識し、また、見直し後の指針がしっかりとした内容となることの重要性を再確認し、閣僚は、日本の法制作業の進展を考慮しつつ、明年前半における指針の見直しの完了に向けて取り組むため、議論を更に深めることを決定した。

閣僚は、複雑な地域の及びグローバルな安全保障環境において更に同盟を強化し抑止力を強化するとの揺るぎない相互の決意を確認する。日米同盟は、地域の平和と安全の礎であり、グローバルな協力の基盤であり続ける。(了)

[引用おわり]