【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

立憲民主党(系)1人区でも3分の1前後で当選の公算、複数区でも当選ラインに、自民党調査

2019年06月30日 22時10分39秒 | 第25回参院選(2019年7月)
 立憲民主党の公認・推薦候補者が、第25回参院選で躍進することが確実な公算となりました。

 筆者・宮崎信行が入手した、自民党の6月22日(土)23日(日)の世論調査。

●東北6県は、すべて2%以内の大接戦、野党全勝も。
 
 東北6県は前回からすべて1人区となりましたが、うち5選挙区で自民党が調査をうちました。その結果、複数の野党系男性候補予定者が、自民党現職に対して1~2%先行。女性候補予定者3人も自民党現職3人(男性1人女性2人)に2%未満に迫っています。

●甲信越では新人8ポイントリードも。
 甲信越では、直前に擁立が決まった女性新人候補予定者が自民党の副大臣経験のある現職を、8・1ポイントリードで独走。自民党が調査していない選挙区でも、立憲民主党と国民民主党が優勢との下馬評。

●三重・滋賀・大分は1勝2敗の前哨戦

 「三重・滋賀・大分」という野党系の勝手なブロックを、筆者・宮崎信行がつくってみました、地元の方のご機嫌をそこねたらあやまります。「三重・滋賀・大分」では女性新人候補予定者が、自民党の現職(通称・プリンス)に前哨戦で僅差で勝利。それ以外では、4・5ポイント劣勢も。「いわゆる行ってこいで3%」ですが、野党の組織が老若男女なので、逆転の兆しがあります。

●2・3・5・6人区は立憲1議席以上の公算

 複数区のうち、2・3・5・6人区の半数以上で立憲は1議席を確保する前哨戦。千葉3人区ではトップ当選の気配も。自民・立憲両党とも複数候補擁立区での共倒れは無さそう。

●「枝野・福山ドクトリン」で試される、北海道・東京の国民民主党。

 国民民主党は選挙区での議席獲得のめどがつきましたが、東京選挙区や、立憲と国民が1人ずつ立てた北海道選挙区3人区。もちろん、筆者・宮崎としては両者全勝してほしいですが、5倍以上の差ががついているところもあります。議席だけでなく、国民候補予定者の複数区での得票数も注目。参院選後は、参議院内での会派問題や、第49回衆院選での公認問題が、他党との合併をしない「枝野・福山ドクトリン」の勢いが増す予兆がある前哨戦となりました。

●東京選挙区では共産現職が公明党代表をリード。

 このほか、東京選挙区では、共産党の現職吉良よし子さんが、公明党の現職で連立党首の山口那津男さんを0・9ポイントリード。共公とも公認1人です。6年前は山口代表さんが新人・吉良さんを1・7ポイント差でかわしています。創価学会がこちらのメンツを優先するのか、兵庫選挙区5000人動員を優先するのか。注目はされますが、公明党の全勝は極めて有力。

●組織の疲弊が明らかになるか。

 「6月中に、宮崎さんが野党優勢のようなことを書いたからゆるんじゃったよ」と7月21日の翌日に言われそうな書きぶりでした。私もちょっと、年だし、疲れてきたんでね(苦笑)。ただ、第19回統一地方選では、自民・公明の組織員が疲れ果てながら選挙運動をしていたので、立憲パートナーズらの力を積み増せば、議席は確実に増える成功体験をつかめそうです。

 あと、1人区は直前に候補予定者が決まってもすぐに浸透するものですね。

●比例代表も激戦か。

 比例代表でも激戦が予想されます。

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第198回通常国会は150日間の会期を終えて閉幕 令和初

2019年06月26日 22時11分12秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

[写真]国会内の自民党幹事長室前の赤じゅうたん、国会本館2階の衆議院側の皇居側、2017年、衆議院の向大野新治事務総長(当時)のおとりはからいで、宮崎信行が撮影・所持・掲載。

 第198回「令和元年」通常国会がまったく盛り上がらずに150日間の会期を終えて閉会しました。6年前とまったく同じ6・26閉会となりました。

 個人的にも大変お世話になった、向大野新治・衆議院事務総長が辞職。後任には岡田憲治(おかだ・のりはる)事務総長が就任。学者の人とは違う人物です。

 野党会派「未来日本」の長島昭久さんが自民党に入党し、大野元裕さんが国民民主党を離党しました。これにより、現在国会議員の出身高校で最多であり、資産家の子息が通う傾向がある、「慶應高校」の卒業生のうち、野党にいるのは、佐藤公治さん、「維新・希望」の松沢成文さんの2人だけになりました。私としては、公治さん(元新生党秘書会青年部長)と、次の選挙で国政復帰する松野頼久さん(元日本新党広報部長)という学生時代からお世話になっている2人だけになってしまいました。私は日大系から早稲田に進みましたが、慶應高校系の人に、四半世紀かわいがってきていただいたのだと感じますが、野党系にはだんだん居場所がなくなってきました。

 これから90日間で、国会が開かれるのは5営業日ほどだと考えます。正直、12年間ともしてきた、心のたいまつ、心のほのおは、消えかけています。やはり2014年解釈改憲、2015年安保法制、また、2013年からの異次元の金融緩和で、グローバルマネー資本主義が民主主義を根こそぎなぎ倒してしまった、と考えます。野党が候補者を擁立できないんだから、民主主義どころではありません。日本の人口は1・2億人なのに、2009年から2012年にかけて、民主党が0・2億票を失ってしまったことについて、日本国民を信用できなくなった気持ちが私の中にあります。狂気です。ふだん、声も荒げずに通勤している日本人がこんなに陰湿だとは。

 違ったかたちでのジャーナリスト活動も模索していこうとは考えていますが、とにもかくにも、令和の改元のムードもほとんどなく。トランプ大統領が日米安保破棄に言及。日本国憲法も日米安全保障条約も、国会では多くの時間を割かずに効力を持っているものです。川下に位置する国会については、ツイッターでの国会クラスタもありますし、レガシーメディアもネットメディアも経営が難航しているように見受けられる中、自分のスキルは持ったまま、後ろに引こうと思います。

【衆議院予算委員会 令和元年2019年6月26日(水)】

 野党側の逢坂誠二・筆頭理事が「117日間予算委員会が開かれなかったことについて発言を求める動議」を提出。野田聖子委員長が採決した結果、賛成少数で否決され、発言できませんでした。今国会では、地方公聴会の取材にでかけました。私にとって初めての経験でした。この150日間、あまり目的が絞られていない、散漫な取材を続けましたが、経験値を積み重ねることはできました。

【衆議院地方創生に関する特別委員会 同日】

 「地域再生法改正案」(198閣法48号)の継続審議を決定。一方、「スーパーシティー法案」(198閣法57号)について、委員長が継続を発議せず、本会議に報告後、審議未了で廃案となりました。安倍晋三内閣の金看板である「毎国会ごとに提出する」、構造改革特区法及び国家戦略特区法改正案は、2会期連続で、審議未了廃案となりました。

【衆議院本会議 同日】

 「ILOへの貢献決議」が全会一致で採択されました。この後、請願529件を採択。そして、向大野新治事務総長が辞任。ここで、岡田憲治事務次長が総長席に。選挙の結果、岡田さんが事務総長になりました。

【参議院憲法審査会 同日】

 中曽根康弘首相の秘書だった、自民党の柳本卓治会長が「5年間大過なく会長をつとめることができた」とし「議員を引退する」と宣言。新しい体制で臨むことになりますが、むこう3年間、おそらく憲法改正発議はないのではないでしょうか。

【参議院本会議 同日】

 「ILO100年を祝い一層貢献する決議」が投票総数233、賛成233、反対0で採択されました。但し我が国は、ILO100号条約など、国内実施法が未整備の条約が大量にあります。それで、何を貢献するというのでしょうか。より一層の省力化機械投資を進めて、一人当たりの労働時間の短縮と賃金上昇を図るべきです。それしかありません。

 この後、磯崎陽輔さんが登壇。なんでも「分かりやすい公文書の書き方」という「ぎょうせい」から出ている本が増刷されたそうですが、「傍目に分かりやすい文章で自衛隊をホルムズ海峡に送り込む2014年解釈改憲で国民をだます方法」というようなタイトルにした方がいいのではないでしょうか。参議院規則の改定案で、ペーパレス化を推進。これは、投票総数229、賛成215、反対14の賛成多数で採択され、成立しました。

 その後伊達忠一議長が起立。「私もこの機に引退します」。中山恭子さんが登壇し伊達さんらをねぎらいました。決まり文句の「選挙にのぞまれるかたはぜひご当選いただきたい」との言葉。仮に1人区で、自分の党の新人と、反対党の現職がいた場合に、反対党の現職の当選をのぞむのでしょうか。それは政治ではありません。

 第19回統一地方選直後から、激しい議員不信を私はいだいております。二元代表制において、1人区で自分の党の新人と、反対党の現職がいた場合、多くは反対党の現職の当選を願っているのは議員の実態です。一方、報道によると、名古屋市議会議員選挙では、減税日本公認の新人が、自転車で、河村たかし代表(兼)名古屋市長の演説テープを流すだけの選挙運動で当選したそうです。すなわち、二元代表制において、河村党首兼市長とまったく同じ行動を向こう4年間議会でとりつづけます、という発信が支持されたわけです。このような時代の変化が起きている中で、議会が一致結束して首長とたたかうなどという寝ぼけたことを言っている馬鹿な地方議員6万人は消えて無くなれ、と本気で考えています。
 
 地方議員6万人など、形を変えた生活保護受給者や、地方公務員が飼育する社会不適合者動物園だと、切り捨てておいて、トランプさんの日米同盟破棄宣言や、アメリカとイランをめぐるホルムズ海峡情勢、米中の貿易摩擦。そういった情勢の中で、立憲民主党が打ち出した、「#令和デモクラシー(はっしゅたぐれいわでもくらしー)」によるボトムアップが、とくに、全国比例でどのように作用するのか。土俵際の日本議会制民主政治の最後の実験になりそうです。

 社長就任後初めての通常国会となりました。これだけ口の悪い私を支えてくださる、というよりも、口が悪ければ悪いほど、ますます、支えてくださる方がいらっしゃることを、目の当たりにしながら、このブログを書いているわけですが、本当に感謝します。ありがとうございました。

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(C)2019年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki 2019

【6月25日】マンネリ

2019年06月25日 23時27分40秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

 「第23・24期参議院第48衆議院」の体制はあす幕を閉じます。非常にマンネリ。参院選後は、年金制度改革の法案が出てくると考えられます。

 私も12年間やってきましたけど、あすを終えれば、向こう90日間で国会は5日間程度しかありません。その間に、ことしからの社長業を進めたいと思いますが、秋からは違った格好での政治ジャーナリスト活動になるかもしれません。12年間ありがとうございました。過去の記録だと、12通常国会のうち、6通常国会ほどで150日間の間に一度風邪をひいていたようです。おかげさまで、まったく風邪をひかない丈夫な体の45歳で国会傍聴記の有終の美を飾ることができそうです。医療的に減量して、あと30キログラム(米袋6個分)めかたが減って疲れにくい体になったら、政治ジャーナリストを廃業して衆院選に立候補します。

【衆議院本会議 令和元年2019年6月25日(火)】

 午前10時8分という常識的な時間に「安倍内閣不信任決議案」が提出されました。2時間以上時間を空けることになっています。午後1時定刻に開会。

 決議案は投票総数457、賛成134、反対324の賛成少数で否決されました。

 枝野幸男代表の趣旨弁明は1時間弱。きょねんは出版されました。基本的に立憲民主党の #令和デモクラシー は、こういうマンネリズムが毎年続くと考えられます。その毎年同じ日程感の中で、ツイッターによりボトムアップの政治が実現できるかもしれません。政治に「飽きた」という人は、平成30年間にも何度も見てきましたが、インフルエンサーにはなれないですよね。さすがに私も飽きてきましたが。

 反対討論演説の萩生田公一さんは通算3度目の本会議登壇。若手として年次税制改正のための所得税法改正案の与党質問、教職員の給与税源の法案で与党質問。そして、自民党本部4階の幹事長室ナンバー2がやることが多い「内閣不信任案」の反対討論演説。メーンストリーム中のメーンストリームの萩生田さんですが、常任委員長として報告する期数で、総裁特別補佐、内閣官房副長官、党幹事長代行というかなりいいポストを歴任してきたことになります。本当に立派な政治家だと考えます。メーンストリームという言葉の意味を国会議員の9割は理解できてないですね。

 翻って、もう思い起こしたくもない、政権交代チルドレンが本会議登壇を競っていたのは、馬鹿じゃないかの一言です。私のような富裕層が十年、百年単位で日本を見ているのに、政権交代チルドレンのような人が見る「日本未来の党」は数か月の近未来で、国民の生活より自分の生活だけ考えてろ、馬鹿、消えろこの社会から、という印象です。あすで、「6・26」の造反劇から7年になります。2012年3党合意は2009年衆院選の結果を裏切ったなどと、2010年参院選の存在を否定するような人はろくでもない。閻魔大王に申し送りしてやる。

【衆議院消費者問題に関する特別委員会 同日】

 会期末処理がありました。「公益通報者保護法の改正を求める請願」などがでましたが、「保留」との判断が与野党から示され、採決されませんでした。

【参議院本会議 同日】

 不測の事態にそなえて設定されていましたが、開かれませんでした。

 なお、まったく関係ないですが、きょうは「様々な角度から見た参議院副議長公邸」を載せます。

 「鬼が勝つ」。現在の参議院副議長は、郡司彰さん。議員としてはまだ3年間任期があります。郡司さんは、2009年5月の民主党代表選で、岡田克也候補の応援演説をして、鳩山由紀夫候補をおした輿石東参議院議員会長からほされました。しかし、正しい行いをしたので、2016年、参議院副議長になりました。

[写真]参議院副議長公邸=東京・港区=、六本木ヒルズから、宮崎信行撮影。


[写真]参議院副議長公邸、東京・港区、宮崎信行撮影。


[写真]国会内にある参議院副議長室、2年前の2017年、宮崎信行が参議院事務局の許可を得て、撮影・所持・掲載。

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(C)2019年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki 2019

【6月24日】最も盛り上がらない会期末

2019年06月24日 21時09分21秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

 会期末の週を迎えました。12回通常国会の記事を書いてきましたが、最も盛り上がりません。

【参議院本会議 令和元年2019年6月24日(月)】

 「安倍首相問責決議案」。

 趣旨説明は、福山哲郎さん。「立憲民主党・民友会」の会長です。別に喧嘩売るわけではありませんが、「新緑風会」の支配から脱却したのは、2019年、第198回通常国会の「成果」かな。もちろん、新緑風会にも仲が良い人はいますし、蓄積が多い。でも、「自民党と立憲・民友会」として、秋からは新しい景色が見えるかもしれません。



 最大野党参議院議員会長として、問責決議案の趣旨説明に立った福山哲郎さん。きょう、立憲党本部幹事長の立場としての記者会見から、東京・千代田、宮崎信行撮影。

 福山さんの演説は網羅的。たしかに、森友・加計の解明から始めないといけないんですよ、まだまだ。

 討論では、三原じゅん子さんが、「恥を知りなさい」のお決まりのフレーズ。白真勲さんもがんばっています。でも、会期末恒例の顔触れですよね。1960年代、池田勇人首相(衆議院自民党)の時代から始まった「会期末の日教組」が終焉を迎えるのか。あさっての本会議はどうでしょうか。白さんもいいんですが、第23回参院選第24回参院選で構成されたこの3年間(伊達忠一議長・橋本聖子会長・郷原悟事務総長)の体制も、だいぶ煮詰まったな、という印象のところで、半数改選です。



[写真]参議院麹町議員宿舎、中央奥の茶色の建物のみ、東京・千代田、きょう2019年6月24日、宮崎信行撮影。

 まあ、なかなか、個人的には盛り上がらない、半数改選。但し、立憲の比例の多様性な候補者ですね。そこに期待。

 以下は、きょう、様々な角度から撮影した、参議院麹町議員宿舎。私は風水を気にするんですが、高層ビルに囲まれて、運気が悪いように感じます。


[写真]様々な角度から見た、参議院麹町議員宿舎、東京・千代田、きょう2019年6月24日、宮崎信行撮影。

【衆議院 同日】

 ありません。

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(C)2019年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki 2019

【6月21日】松原仁さん「人間は自分に都合の良い真実だけ見ようとする。老後年金2000万円不足の報告書受け取り拒否は、内容よりもその存在自体を葬り去ろうとすることが問題で、令和が忖度時代になる」

2019年06月21日 20時24分07秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

く[画像]松原仁さん、2019年6月21日、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 

「第167回国会」から始めた「宮崎信行の国会傍聴記」も第198回国会残り5日間となりいよいよ有終の美を飾りつつあります。統一地方選を終えて、参議院選挙に向かっていく中、各党、各級の議員(候補者含む)の質の低さにうんざりしてしまいました。議員から「先生」と呼ばれる、局次長級キャリア官僚も、現職幹部議員が選ぶからイエスマンしかいないし、地域での政治活動の中で候補者を擁立する機能が完全に喪失してしまったのではないかと指摘しています。私自身も今年から、社長に昇格して、全財産の処分権限を持つ「自由」を得て、もう少し他の仕事に取り組んでいきたいとの思いを強くしてします。我が国には、小選挙区辺り1万人の不労所得で生活できる富裕層がいるそうです。なぜその1万人が選挙に出ないのか。各党、各級関係なく、もう「落選したら食べていけない議員」に尊敬の念は抱きようもないです。

 

そんな中、私が早稲田大学鵬志会1年生、私が18歳のときから27年間、お世話になっている、松原仁さんが衆議院本会議に登壇しました。

 

【衆議院本会議 令和元年2019年6月21日(金)】

 

衆参同時に、「財務大臣・金融担当大臣麻生太郎君不信任決議案」が提出されました。趣旨弁明は、立憲民主党の川内博史さんが7年ぶりに登壇。

 

松原仁さんが賛成討論をしました。松原さんの本会議登壇は12年ぶり。

 

松原さんは

 

政務による官僚人事への介入と、金融庁報告書の受け取り拒否で、忖度のインフルエンザが燎原の火のごとく蔓延している。日本における民主主義の危機であり、令和が忖度時代になりつつある。古代ギリシャの政治家、カエサルは、人間は自分の都合の良い真実だけを見ようとする。不都合な真実を直視することこそ政治だ。国民は現在の年金だけで不十分なことはうすうす分かっていた。老後の生活の在り方を、資産年齢、健康年齢、勤労年齢などの新しい切り口から議論することが求められる。麻生金融担当大臣の受け取り拒否は、老後の年金が2000万円不足するという報告書の内容よりも、その存在自体を闇に葬ろうとする姿勢が有権者の不安を煽った

 

と批判しました。

 

松原仁さんは連続当選7回勤続19年。松下政経塾の1期先輩にあたる野田佳彦前総理の会派にことしから属しています。松原さんは4期で野田内閣の国務大臣国家公安委員長として入閣。ライフワークの拉致担当相もつとめました。5期で、最大野党国会対策委員長。しかし、松原さんの経歴には、民主党の「副幹事長」「党務委員代表理」という肩書がほとんどありません。あるとき、中堅が調べたところ、女性議員が複数の「党務委員長代理」をつとめており、けっきょく、代表・幹事長から任命され両院議員総会の承認を得た党務委員長が仲の良い人を代理に指名しているだけの人事だとされました。希望シートが配られる自民党と違い、民主党の人事のでたらめさも政権崩壊の予兆となりました。一匹狼の松原さんは、そういった役職をやらなかったのに、4期で大臣、5期で最大野党国対委員長のスピード出世を果たしました。

 

決議案は、投票総数449、賛成132、反対317の反対多数で否決されました。

 

「視覚障害者の読書環境バリアフリー法」(198参法32号)は全会一致で可決し、成立しました。

 

【参議院本会議 同日】

 

「予算委員長金子原二郎君解任決議案」は投票総数230、賛成86、反対144で否決されました。

 

「財務大臣・金融担当大臣麻生太郎君問責決議案」は投票総数231、賛成71、反対160で否決されました。

 

「日本国憲法第8条の規定による決議」は、投票総数231、賛成230、反対1で議決されました。反対はボタンを押す際のミスのようです。お代代わりによる天皇陛下の贈答品受け取りについて内閣が基準をつくることになります。

 

「学校教育の情報化の推進に関する法律」(198衆法13号)は投票総数231、賛成231、反対0の全会一致で可決し、成立しました。

 

「日本語教育推進法」(198衆法10号)は上述の法案と一括して採決され、可決・成立しました。四日市選出の岡田克也さんが、昨秋の改正入管法審議の際に、必要性を強調。雇用主に対して日本語教育をほどこすことを責務とする規定。今国会で、民間人に対して「責務」を新設する法制は初めてかもしれません。ドイツでは600時間の母国語教育を公費負担。日本でも予算は足りるでしょうが、雇用主がどこまで本気になるか。一方、日本で従業員同士で会話するならば英語で十分だ、という現実もあります。大企業の動向も気になります。

 

「愛玩動物看護師法」(198衆法18号)は、投票総数232、賛成232、反対0の全会一致で可決し、成立しました。

 

●伊達議長、磯崎陽輔さんを「いそざけようすけくん」。

 

「参議院規則の改正案」。2014年の解釈改憲後初めての改選を迎える礒崎陽輔さんですが、再選の確率は半分より多いとされています。今国会で勇退する伊達忠一議長は、「いそざけようすけくん」と発声。議場内や事務総長から突っ込みが入りましたが、同派閥の伊達議長はちゃんと言ったと強調しました。議長いわく「いそざけようすけくん」は、議員定数の改選3増により、内閣委員、法務委員、農林水産委員の定員を20から21に増やすと提案しました。この場合、文教科学委員と環境委員が20のままとなります。いそざけようすけくんの提案は、投票総数229、賛成187、反対42の賛成多数で議決しました。改選後は、内閣委員長が野党、法務委員長が公明党の体制が続くのでしょうか。

 

[写真]議長から「いそざけようすけくん」と呼ばれた、2014年解釈改憲の首謀者、磯崎陽輔さん、参議院議院運営委員長室、きょねん2018年10月、宮崎信行撮影。

 

日本時刻のけさのCNNは、開戦前夜の様相で、CNNも業況が思わしくないようですが、ホルムズ海峡での米軍無人偵察機の、イランによる、おそらく地対空ミサイルによる撃墜について、トランプ大統領が、イラン攻撃の許可を一時出したのではないか、との報道が出ました。ボルトン補佐官が前のめりとの観測もあります。

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(C)2019年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki 2019

【6月20日】芝居なら退館するほどひどい国会で前原誠司さんを荒川河川敷に呼び出して49時間説教し続けたい

2019年06月20日 21時33分53秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘

[写真]前原誠司さん、2年前の2017年9月、宮崎信行撮影。

 芝居なら途中退館するほどひどい国会です。辻元委員長というよりも、2016年夏に岡田克也代表にひどい言葉を投げかけた、増子輝彦さんと、2017年秋に解党した前原誠司さんを、私のホーム・安全圏、警視庁管内「荒川河川敷」に呼び出して、49時間説教し続けたい。それと、自民党支持者の連中ですね。野党は殲滅すべき対象ではなく、民主主義政治の不可欠な要素。歯車に組み込まれて、自公の集票活動をせざるを得ない、会長、社長らですな。自由とはなんぞや。

【衆議院 令和元年2019年6月20日(木)】

 ございません。

【参議院文教科学委員会 同日】

 岡田さんが、昨年秋の入管難民法審議の際に重要性を指摘した、日本語教育の雇用主に努力義務規定を課す法案が通過しました。

 まず、先の国会で、遠藤利明元五輪相が提出した「学校教育デジタル化推進法案」(197衆法11号)が可決すべきだと決まりました。

 「日本語教育推進法案」(198衆法10号)が可決べきだと決まりました。

【参議院環境委員会 同日】

 「愛玩動物看護師法案」(198衆法18号)が可決すべきだと決まりました。

【参議院内閣委員会 同日】

 「日本国憲法8条に定める議決案」を議決すべきだと決めました。


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【6月19日】枝野幸男代表3党合意「総合合算制度」に言及、党首討論は不発、改正児童虐待防止法成立

2019年06月19日 21時33分12秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘
[写真]国会、2年前のきょう6月19日(2017年6月19日)、宮崎信行撮影。
 
 「改正児童虐待防止法」が成立し、第198回通常国会は、与野党対立の無いまま、事実上閉会しました。通常国会2度目の指揮となった、辻元清美・最大野党国対委員長の更迭論が浮上するのは確実となりました。その前に参院選です。

【参議院本会議 令和元年2019年6月19日(水)】

 会議の最後に、「改正児童虐待防止法」(198閣法55号衆議院修正)が採決され、投票総数218、賛成218、反対0となり、衆議院から送られてきた議案通りに可決し、成立しました。重要広範議案には珍しく全会一致での成立となりました。民法の「監護権」は2年以上かけて検討することになり、法務省法制審議会がしばらくは検討の舞台となりそうです。これで、今国会で処理する必要がある課題はすべて終わり、事実上閉会しました。

 本会議ではまず、「改正独占禁止法」(198閣法44号)が採決され、投票総数221、賛成221、反対0の全会一致で可決し、成立しました。

 「改正ロースクール法」(198閣法45号)は投票総数221、賛成134、反対87の賛成多数で可決し、成立しました。

 「視覚障害者などの読書環境の整備に関するバリアフリー法案」(198参法32号)は投票総数219、賛成219、反対0の全会一致で可決し、衆議院へ送られました。

 上述の児童虐待防止法及び児童福祉法の改正については、小沢一郎さんの一番弟子で小沢学校の優等生、国民民主党・新緑風会の木戸口英司さん=1期、今夏非改選=が「賛成」の討論演説を行いました。

[画像]木戸口英司さん、きょう2019年6月19日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

【両院国家基本政策委員会合同審査会(党首討論)同日】

 衆議院側の担当。

 立憲民主党の枝野幸男代表は「民主党政権のいたらないところはおわびする」と語りました。但し、日本人は謝罪や敗北した政治家は叩きやすいと判断して、集団で袋叩きにする陰湿な国民性ですから、参院選で切り取って、叩きまくる、公明党運動員や自民党系組織幹部が出てきそうです。

 枝野さんは年金2000万円問題について取り上げて、「総合合算制度」を呼びかけました。メーンストリームの経済産業大臣として「社会保障と税の一体改革3党合意」を経験した枝野さん。しかし、いまだに「2009年衆院選で民主党に投票した有権者への裏切りだ」と非難する現職議員がいます。2010年参院選の民意は無視でしょうか、衆議院の先生方は。

 玉木雄一郎・国民民主党代表は「金融庁の年金2000万円不足の報告書に付箋をつけてきたから読んでほしい」と「政権交代チルドレンらしさ」を見せましたが、安倍晋三首相(自民党総裁)は「もう読んだ」と受け取りを拒否しました。7年前には、玉木さんの同期が「真の一体改革を実現する」との屁理屈で、「自称・真実の会」を立ち上げましたが、連中は「総合合算制度」なんて知らないんだろうなあと思いながら、見ました。

 志位和夫・共産党委員長は、同党の公約であるマクロ経済スライドの廃止を強調。しかし、安倍さんが「とても残念なのは、さきほど年金の積立金が枯渇するといったときに、野党議員から拍手が上がったことだ」と指摘。党首討論らしい反撃で、安倍さんに軍配があがりました。

 維新の片山虎之助代表は、きょう唯一の参議院議員らしく「この国会で衆議院は解散するか」と問い、衆議院議員に緊張が走りました。安倍さんは「解散という言葉は私のかたすみにもない」とし、「再来年(令和3年2021年)の10月が衆議院の任期となるが、私の自民党総裁としての任期は2021年9月までだ。2021年9月までなら私が解散し、10月なら次の自民党総裁である首相が解散する」との日程感を描きました。 

【衆議院文部科学委員会 同日】

 上述の午前中の定例参議院本会議で可決した「視覚障害者などの読書環境の整備に関するバリアフリー法案」(198参法32号)が趣旨説明されました。質疑の後、採決され、可決すべきだと決まりました。あさって成立の公算。

【衆議院経済産業委員会 同日】

 一般質疑。キャリア官僚の覚せい剤使用について、世耕弘成大臣は「懲戒免職にした」とだけ語り、根本的な再発防止策は語らずじまい。

【参議院議院運営委員会 同日】

ありました。

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【6月18日】あれから26年、歳費法成立、児童虐待防止法改正案参・委員会通過

2019年06月18日 23時07分35秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘
 あれから26年。宮沢解散のときの改革の志をずっと持ち続けております。

 26年後の国会は、改正歳費法が成立し、児童虐待防止法改正案が委員会通過。予算委員会の不開催について、異例の東大卒の国対委員長、国民民主党・新緑風会の舟山康江さんが、法案付託を認めないと記者会見で語ったようです。これから何の法案を付託するのでしょう。そもそも、多数決でも付託できます。ちぐはぐな国会運営だったことが分かります。

【衆議院本会議 令和元年2019年6月18日(火)】

 「歳費法と公職選挙法を改正する法律」(198参法26号)が賛成多数で可決し、成立しました。討論では広田一さんも登壇。今回の第48期衆議院では、広田さんが政党助成金も立法事務費も受け取らないかたちで政治行動しました。26年前には考えらなかったことでした。野党再編を向けて一石を投じた広田さんの行動でした。

 これに先立ち、相沢英之さんへの弔詞朗読がありました。大蔵事務次官退任後に衆議院議員になった極めて珍しい人ですが、閣僚を複数回やりました。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 「児童虐待防止法及び児童福祉法などの改正案」(198閣法55号)が討論無く採決され、全会一致で可決すべきだと決まりました。今国会重要広範議案4本のうち最後の1本。首相入り質疑では、野党から予算委員会開催を要望されました。首相は社会の変化もDVの一因だとの認識を示しました。

【参議院財政金融委員会 同日】

 まず一般質疑。

 その後、金融庁「老後年金2000万円不足報告書」について、先週金曜日の衆議院に続き、質疑がありました。さしかえが少ない委員会ですが、立憲の蓮舫参議院幹事長と共産党の小池晃書記局長が登場。しかし、小池さんは金融庁職員から「午前中も答弁しましたが」とさしかえをけん制されました。

【参議院経済産業委員会 同日】

 「独占禁止法改正案」(198閣法44号)が可決すべきだと議決しました。

【参議院文教科学委員会 同日】

「ロースクール法改正案」(198閣法45号)を可決すべきだと決めました。

【参議院外交防衛委員会 同日】

 2018年の防衛大綱と中期防について、前回の参考人質疑を踏まえて、岩屋毅・防衛大臣ら政府に対して質問しました。

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(C)2019年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki 2019

あさって(6/19)午後3時の党首討論よりも前に、午前中に「児童虐待防止法など改正案」成立の公算

2019年06月17日 19時49分42秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘
 今国会の最後の重要法案である「児童虐待防止法など改正案」(198閣法55号)が、あさって19日(水)昼前に成立する公算が高まりました。
 
 参議院野党第一会派の「立憲民主党・民友会」が、あす18日(火)の定例厚生労働委員会で、午後4時から1時間の安倍晋三首相入り質疑をすることを条件に、採決することに、きょうまでに合意しました。

 あす大きな混乱がなければ、あさって19日(水)の定例本会議で成立。もう一つ「歳費法改正案」(198参法26号)はあすの衆議院定例本会議で成立することが確実。今国会は26日(水)の会期末よりも、1週間前に、事実上閉会します。

 このため、19日(水)午後3時からの党首討論に、安倍首相(自民党総裁)は衆議院解散のフリーハンドを握って登場することになりました。衆参同日選観測は大きく後退しましたが、まさかの「死んだふり解散」があるかもしれません。いずれにせよ、短い時間ですが、党首討論はなるべくみましょう。

 なお政府提出法案のうち「地域再生法改正案」(198閣法48号)「薬機法改正案」(198閣法54号)「スーパーシティ国家戦略特区法改正案」(198閣法57号)の3法案は審議未了で秋の臨時国会に継続する見通し。法案成立率は「94・7%」になることが有力視されます。

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【6月17日】参議院歳費の自主返納の歳費法・公選法改正案は、明るい雰囲気で審議され、あす成立のはこび

2019年06月17日 19時34分55秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘
 これが成立しなければ解散はありえなかった、参議院歳費月7・7万円自主返納法案が衆議院委員会通過。

【衆議院議院運営委員会 令和元年2019年6月17日(月)】

 インターネット中継があり、いつもの「議長応接室通称サロン」ではなく「第三委員室」で開催されました。

 憲政史上初の、女性の議院運営委員長、高市早苗さんが開会。

 「歳費法及び公職選挙法改正案」(198参法26号)が、岡田直樹さんから趣旨説明され、薬師寺道代さんらが答弁しました。

 高知2区の、広田一さんは「参議院時代に仲良かった人がいる」としました。維新の遠藤敬・国会対策委員長は「維新議員の実質的な歳費自主返納である、被災地への寄付は、ちりもつもって、総額1億円だ」と胸を張りました。

 採決の結果、立憲・共産・維新の反対、自民・公明・国民の圧倒的な賛成多数で可決しました。あす成立へ。

【参議院 同日】

 ありませんでした。

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【6月14日】安倍晋三首相がイラン・ホルムズ海峡から帰国し、参議院本会議で平成29年度決算是認、「年金2000万円不足」の審議会報告書で官僚がなぜか頭下げさせられる

2019年06月14日 19時42分07秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘
[写真]参議院本会議場の演壇から降りる側の階段、宮崎信行撮影。

 ホルムズ海峡での日本会社の船舶襲撃から一夜明けて、安倍晋三首相はきょう午前帰国。イラン外相はツイッターで、日米を非難。アメリカの国務長官はイランの犯行と会見。アメリカ国防総省はイラン軍が不発機雷を回収したこうけいだとする動画を公開。第二のトンキン湾事件ではないかと、右も左もSNSが盛り上がっています。NHKニュース7も、アメリカ、イラン双方の主張を対等に紹介。

 ドイツのノーベル賞作家・詩人のヘルマン・ヘッセさんは、第一次世界大戦のときに、「いよいよ始まったぞ」という趣旨の手紙を友人に送ったそうです。しかしやがてそのハイテンションは彼自身が亡命に追い込まれる悲劇へ(ヘルマン・ヘッセはユダヤ人)。でもね、もう時代も違いますから、私も言いたいことはどんどん書いていきます。



【参議院本会議 令和元年2019年6月14日(金)】
 
 島田三郎さんへの弔詞が議長から朗読されました。私も6年前に初登院の姿を垣間見たのが初めて。自民党の島根県選出、竹下登元首相が事実上の創設者である「平成研究会」所属の県議出身の国会議員。創価学会を母体とする、公明党の秋野公造・総務委員長が登壇して演説。「慢性閉そく性肺疾患で62歳でなくなった」とし、「島根県議の3男として生まれた」「竹下先生の手柄は人にあげましょう、を体現した。派手なパフォーマンスは無かったが、体調がそうとう悪い中でも理事会に出席した」と故人をしのびました。

 「平成29年度決算」が議題に。引退の自民党の石井みどり決算委員長が報告。立憲民主党からは同じく引退の相原久美子さんが討論演説しました。共産党は「平和安全法制で地球規模で日米一体化した」となじりました。

 採決では、投票総数221、賛成139、反対82で「決算を是認すべきだ」となり、さらに投票総数221、賛成221、反対の全会一致で「政府に対して警告すべきだ」と決まりました。

【衆議院消費者問題に関する特別委員会 同日】

一般質疑。その中で、きょう施行のチケット転売禁止法の話題も出ました。

【衆議院財務金融委員会 同日】

 嫌なものを見た、という感想しか残りません。

 まず、金融庁企画市場局長が「老後年金2000万円附則の金融審議会ワーキンググループの報告書は配慮にかけた」とし、「大臣も記者会見で謝罪したが、事務方として、サポート役としておわびする」としました。

 この後、麻生太郎副総理も交えて、与野党の質疑。他省庁からの参加者は、「iDeco、アイデコ、最近とはイデコとも言いますが、その担当として事務方に入った」とぬけぬけと語りました。2000万円不足するから、毎月積み立ての投資をしろ、という報告書。私もけさようやく、報告書を読みました=けさ時点でホームページに残っている=が、そういうこと。これまでの、住宅ローンによる持ち家政策を、金融庁も積み立て金融商品で推進しようという思惑です。

 そもそも、大臣でも、審議会委員でもなく、なんで官僚が謝らないといけないのでしょう。とても後味が悪い。

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【6月13日】首相外遊中のホルムズ海峡で火の手

2019年06月13日 23時55分14秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘
 安倍晋三首相(自民党総裁)が41年ぶり、本人にとっては三十数年ぶりにイランを訪問。ホルムズ海峡で日本の船が被弾する、という歴史的な日になりました。

【衆議院本会議 令和元年2019年6月13日(木)】

 会期末まで2週間。「愛玩動物看護師法案」(198衆法18号)が全会一致で可決し、参議院に送られました。

 「航空法と運輸安全委員会設置法を改正する法律」(198閣法43号)は共産反対、その他の政党の賛成多数で可決し、成立しました。

 「日本国憲法第8条による国会の議決案」は全会一致で衆議院を通過しました。

【参議院厚生労働委員会 同日】

理事会が遅れ、参考人を待たせました。「児童虐待防止法や児童福祉法など改正案」(198閣法55号衆修正)。

【参議院経済産業委員会 同日】

 「独禁法改正案」(198閣法44号)。

【参議院外交防衛委員会 同日】

 一般質疑で、昨年末の大綱、中期防。

【衆議院国土交通委員会 同日】

 党首討論の段取り。
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【6月12日】マイクロチップ埋め付けの改正動物愛護法が成立、「オレンジ塗料」疑惑の日航123便の部品のサルベージはわずか数千万円で可能

2019年06月12日 22時12分37秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘
[写真]環境省、4年前の2015年、宮崎信行が撮影。

 マイクロチップ埋め付け義務化の改正動物愛護法が成立。津村啓介さんが、自衛隊に誤射の疑惑の解明に必要な日航123便の相模湾に沈む部品のサルベージ(引き上げ)はわずか数千万円でできることを明るみに。日本国憲法第8条にもとづく、ご即位にともなう陛下への贈与に関する国会の議決という案件が委員会を全会一致で通過しました。

【参議院本会議 令和元年2019年6月12日(水)】

 「北朝鮮経済制裁のための特定船舶入港禁止措置の承諾」は投票総数225、賛成225、反対0の全会一致で承諾され、両院からお墨付きを得ました。

 「棚田地域振興法」(198衆法17号)は、投票総数228、賛成228、反対0の全会一致で可決し、成立しました。来年度予算案で反映か。

 「改正動物愛護法」(198衆法14号)は投票総数227、賛成227、反対0の全会一致で可決し、成立しました。改正法の成立により、現行法に次の条文が挿入されます。

(マイクロチップの装着)

 第三十九条の二 犬猫等販売業者は、犬又は猫を取得したときは、環境省令で定めるところにより、当該犬又は猫を取得した日(生後九十日以内の犬又は猫を取得した場合にあつては、生後九十日を経過した日)から三十日を経過する日(その日までに当該犬又は猫の譲渡しをする場合にあつては、その譲渡しの日)までに、当該犬又は猫にマイクロチップ(犬又は猫の所有者に関する情報及び犬又は猫の個体の識別のための情報の適正な管理及び伝達に必要な機器であつて識別番号(個々の機器を識別するために割り当てられる番号をいう。以下同じ。)が電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつて認識することができない方法をいう。)により記録されたもののうち、環境省令で定める基準に適合するものをいう。以下同じ。)を装着しなければならない。

 ということで、義務化されます。

 本会議に戻って、「改正浄化槽法」(198衆法16号)は投票総数225、賛成221、反対14の賛成多数で可決し、成立しました。

 「改正子どもの貧困対策法」(198衆法13号)は投票総数227、賛成227、反対0の全会一致で可決し、成立しました。

 なお「衆法」とは、衆議院議員が提出した議員立法のことです。

【衆議院内閣委員会 同日】

 菅義偉・内閣官房長官が「日本国憲法第8条の規定による議決案」を趣旨説明。質疑、討論はなし。採決の結果が全会一致で議決すべきだと決まりました。菅さんの趣旨説明を聞いても「即位の礼を迎える」とし、「1年間600万円に達するまでは、皇室経済法により国会の議決は必要としない」と説明しました。そして、即位の礼までの間に、内閣の定める範囲内で贈与を受けられる、ということのようです。でも、この具体的な贈与について説明がなく。私がこのブログを書いていて、午後10時過ぎても、ハテナマークのまま書いていることは、おこまがしいですが、数年以上ぶりだと考えます。本会議上程までもう少し調べてみます。

【衆議院国土交通委員会 同日】

 前回、野党議員である津村啓介さんの質問に、外務副大臣や国土交通大臣が答弁できず、流会になりました。今の議会構成では極めて異例。

 立て直して、質疑がありました。津村さんは、数年前にテレビ朝日が情報開示請求にもとづき、相模湾海中で、撮影に成功した、日航123便の尾翼部分の部品「APU」のサルベージ(引き上げ)を要求。大臣は「数千万円」と予算を見積もりました。津村さんは言及しませんでしたが、自衛隊のミサイルによる誤射を意味するオレンジの塗料が付着しているのではないかとの「疑惑」があります。大臣は「運輸安全委員会が決めることだ」としましたが、ぜひ引き上げて、「オレンジの塗料は付着していない」と証明すべきだと考えます。

 外務副大臣は前回の混乱の謝罪と、日米合同委員会の航空交通管制合意の全文は、いまだにホームページなどで国民に公表されたことがないことを明かしました。つまり、戦後日本の国会は、憲法も、日米安保条約・地位協定も、日米合同委員会の決定も、ほとんど審議していなかったことになります。昨今では、予算書、閣議決定、特区をほとんど国会は関与できていませんが、国会の空洞化は戦後すぐに始まっていたともいえるかもしれません。

 議題は、「航空法及び運輸安全委員会設置法を改正する法律案」(198閣法43号参先議)でした。共産反対、自民・公明などの賛成多数で可決すべきだと決まりました。

【衆議院経済産業委員会 同日】

 一般質疑。

 
今国会情報(参議院事務局) style="font-size: small;">各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)>インターネット版官報[お知らせおわり]
(C)2019年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki 2019

 

【6月11日】衆議院本会議無し、児童虐待防止法改正案、独占禁止法改正案の審議進む

2019年06月11日 17時02分18秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘
(初投稿は午後2時で午後5時更新)

[写真]国会議事堂、ことし2019年1月、宮崎信行撮影。

 第198回通常国会は、残り12営業日となりました。日程闘争は無く、閉会する見通し。

【衆議院本会議 令和元年2019年6月11日(火)】

 ありません。閣法のうち特区関連の2本が審議入りしていません。特区をめぐっては、民間人委員が、自分がかかわるコンサルタント会社が九州の学校法人から200万円を「特区コンサル」としてうけとっていました。真相究明を求めたいですし、もうそれをひっくるめて、特区を廃止してしまいましょう。

【衆議院憲法審査会 同日】

 幹事懇談会が開かれました。あさって、木曜日の審査会はセットされない見通し。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 「児童虐待防止法及び児童福祉法など改正案」(198閣法55号衆修正)の審議が続いています。質疑の終わりに、参考人質疑の段取りを議決。

【参議院経済産業委員会 同日】

 「独占禁止法改正案」(198閣法44号)が趣旨説明され、与党のみ質疑。衆議院は全会一致で通過してきました。

 なお、地方銀行の合併とバス会社の合併で、独占禁止法をゆるめる、独禁法特例法案が2020年通常国会に提出されるはこびとなりました。これは、このブログでも私がかねてから強く主張してきた項目で賛同します。あらためて、一本のエントリーをおこして、書きたいと考えています。

【参議院内閣委員会 同日】

 「子どもの貧困対策法改正案」(198衆法13号)が可決すべきだと決まりました。

【参議院農林水産委員会 同日】

 「棚田地域振興法案」(198衆法17号)が可決すべきだと決まりました。

【参議院環境委員会 同日】

 「動物愛護法改正案」(198衆法14号)が可決しました。

 「浄化槽法改正案」(198衆法16号)が可決しました。

【衆議院東日本大震災復興特別委員会 同日】

 開催回数だけで評価すれば「風化した」といえます。

 先日の委員派遣について、古川偵久委員長(自民党、宮崎3区)が説明。これをふまえて、4時間半コースで対政府質疑がありました。

このエントリーの本文記事は以上です。