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ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。

田村まみ国民・参議ら主導の「カスハラ」法案はフリーランスを追加する修正案に自公も乗り成立の見通し

2025年05月16日 19時42分54秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]新・国民民主党の第1回定期党大会に参加した、玉木雄一郎代表と田村まみ参議院議員、4年前の2021年4月、港区の会議施設で、宮崎信行撮影。

 小池ゆり子知事らが執務するいくつかの地方自治体に1年先を越されましたが、国会でも「カスタマーハラスメント規制法」が今国会で成立することが確実となりました。衆議院通過では、政府原案に対して、国民民主党が主導した「フリーランスも含める」との修正案は自公も乗り、この内容が国の法律となるはこびとなりました。6年前の参院選の比例代表で、連合系候補で最多の個人得票を得た、田村真美(田村まみ)参議院議員がサービス業従事者が組織するUAゼンセンが吸い上げた内容で、長年政策要望をしてきました。国民民主党の支持率が好調なことから、田村さんの再選も明るくなったでしょう。

 野党の参議院議員による法律の成立では、9年前に、有田芳生さんが「ヘイトスピーチ規制法」の超党派の議員立法の再提出と成立にこぎつけ、直後の再選がスムーズになった事例があります。

【衆議院厚生労働委員会 きょう令和7年2025年5月16日(金)】
 政府が提出した「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の改正案」(217閣法50号)の対政府質疑が終局。ここで、自公立維国の修正案が提出されました。国民民主党の浅野哲さんは、カスハラ、就活セクハラの禁止の政府原案に対して「事業者がより実効性を持って抑止するよう」修正すべきだとして、「業務委託いわゆるフリーランス」を対象にすべきだとするなどの内容を提案。採決では、自公立維国などの賛成多数で、政府原案を修正すべきだとする委員会の結論が決まりました。来週の本会議で衆議院を通過し、参議院に送られ、衆議院修正内容通りに成立するはこび。

【衆議院内閣委員会 同日】
 「風俗営業法改正案」(217閣法47号参議院先議は、全会一致で、参議院から送付された政府原案通りに可決すべきだと決めました。来週の衆議院本会議に上程、採決され、可決し、成立します。

 悪質ホストクラブやスカウトに対して罰金を3億円に引き上げるなどの内容。質疑では、政府、自民、立憲の各々の立場から、立憲の塩村あやか、吉田はるみ、山井和則各議員が取り組んできたことから、政府が法案を出したとの認識が示されました。このため吉田、山井両議員が、委員を一日だけ差し替わるかたちで内閣委で出張質問しました。両氏はともに、ホストクラブの主要客である路上売春や管理売春の可能性もある風俗店で働く女性への配慮から、買春を刑事罰にすべきだと主張。

 吉田さんは法務省にチームを立ち上げるよう迫りましたが、政府参考人が拒みました。山井さんは、現地で聞いた声だとして、買春を禁止する法律ができれば、捜査員が「家族がディズニーに行っている間に父だけ歌舞伎町に来る」という外国人客に職務質問などが可能になるとしていると主張しました。

 檜垣重臣・生活安全局長(平成3年、岡山県警本部長など歴任)は答弁でスカウトグループ「アクセス」などを「女性を徹底的に搾取する卑劣なビジネスモデル」と警察官僚特有の極端にきつい表現をしておきながら、「アクセス」以外の全体の総額に関して、国家公安委員長の答弁が全く用意されていませんでした。内閣人事局や官邸ポリスを通じて官房副長官や国家安全保障事務局長のポストをとる政治力がある警察官僚ですが、国会対策では取材も含めて、1府15省庁で箸にも棒にもかからない三流官庁ぶりを発揮しています。警視庁は4月1日付で捜査一課長を新宿署長に異動させました。事件が起きてから動き出す捜査一課長出身の新宿署長はコロナ禍では想像力が働かずホストクラスターをおさえられず、部長に昇格せずに定年退職しました。それ以来の前捜査一課長の新宿署長ですが、想像力は得意ではないでしょうから、大きな動きはないかもしれません。

 一方、立法府。塩村さんがおととしの参議院内閣委員会の大臣たちの所信に対する質疑で質問した際は、各大臣がこぞって現行法枠内で踏み込んだ対応を確約。立憲は、12月上旬の質疑を下旬には既に法案化していました。衆参どちらかの法制局だけでなく、立憲政調もかなりレベルが高くなってきたことを証明していると、私は考えます。

【参・本会議】
 まず、「AI推進理念法案」(217閣法24号)が城内大臣から趣旨説明され、各党が質問。厚労相、総務相らも答弁しました。
 続いて、採決。「能動的サイバー防御の2法律」(217閣法4号衆議院修正及び5号政府原案) について、野党も討論に立ったうえで、今後も行政運営を注視するとしつつ、採決に賛成するなどと語りました。一括して採決され、投票総数228,賛成209、反対19の賛成多数で、衆議院から送付された内容通りに可決し、成立しました。
 「マイナンバー法を改正する法律」(217閣法41号)は230、209,21の賛成多数で政府原案通りに可決し、成立しました。司法書士免許など小幅な改正。
 「特別会計法を改正する法律」(217閣法25号)は231、149、82の賛成多数で政府原案通りに可決し、成立しました。投資特会の経理の柔軟性を高まる内容で、衆議院段階では、立憲で財政規律派の階猛・ネクスト財務大臣が、単年度内の区分経理を厳格化する修正案を出しましたが、否決され、政府原案が参議院に送られてきていました。
 「下請法を改正して中小受託事業者への価格転嫁を促進する法律」(217閣法48号衆議院修正は、牧山ひろえ経産委員長が報告。230、227、3の賛成多数で修正議決し、成立しました。修正は、政府原案が公布の日から起算して1年を超えない範囲の政令で定める日に施行するとしていたものを、来春闘に間に合わせるという理由で、「令和8年1月1日に施行する」と修正したものです。まさに与野党の国会の叡智を感じさせる、少数与党国会の味わい深い歴史が刻まれました。
 「刑事訴訟デジタル法」(217閣法30号衆議院修正は、229、211、18で可決・成立しました。
 「電気通信事業法及びNTT法を改正する法律」(217閣法54号)は、229、211、18の賛成多数で政府原案通りに可決し、成立しました。民営化時の東日本電信電話・西日本電信電話の東西分割をやわらげて社名変更も認める改正。

【衆・環境委】
 包括的な改正となる「環境影響評価法改正案」(217閣法51号)。質疑終局後に立憲の修正案が提出され、「施行後10年見直し規定を5年にする」などと提案した。これは、否決されました。この後、全会一致で政府原案通りに可決すべきだと決まりました。立憲の阿部ともこさんの起立が一瞬遅れたように見えましたが、近藤昭一委員長が一拍おいて議事を進めました。

【衆・財務金融委】
 「資金決済法改正案」(217閣法39号)が審議入りしました。財務省大臣官房文書課が、高額療養費をめぐる予算の衆議院修正の見通しを、自公ザイム真理教幹部に見誤って伝えたことによる審議遅れで、金融庁提出法案の審議入りが遅れるとばっちりを受けているようです。

【衆・国土交通委員会】
 一般質疑で、森山浩行さんが水政策を質問し、八潮市の陥没事故は下水道管の老朽化があったと指摘。中野洋昌国土交通大臣が被害者にお見舞いを述べました。この後、「航空法改正案」(217閣法55号)の趣旨説明がありました。これもきょねん1月1日から2日にかけての能登半島地震を立法事実とした法改正で、内閣府・国交省は「半島防災」で多くの法改正にのぞんでいます。だとしたら、岸田文雄内閣は、法律の枠内や予算でもっとできることがあったように感じます。立憲はあす野田代表が石川県に入ります。

【衆・法務委】
 一般質疑で、選択的夫婦別姓と再審法改正に関して与野党から意見が出ました。

【衆参・議院運営委員会理事会】
 衆議院の本会議は開催されませんでしたが、理事会は開かれました。参は理事会、委員会を開きました。

【参・消費者問題特別委員会】
 「公益通報者保護法改正案」(217閣法32号衆議院修正の対政府質疑が続きました。参考人質疑を開くことも決定して、散会しました。

【参・北朝鮮拉致問題に関する特別委員会】
 各大臣の所信的あいさつに対する質疑。

【定例閣議】
 「年金法改正案」(217閣法おそらく59号)が決定され、衆議院に提出されました。

●榛葉・国民民主党幹事長定例記者会見
 第27回参院選の全国比例の、山尾しおりさん、須藤元気さん、薬師寺道代さん、川崎稔さんらの公認決定に関する質問が相次ぎました。

●水野もとこさん出馬辞退報道 共同通信などは、音声や元夫証言などもあわせて週刊文春が報じた秘書パワハラを受けて、立憲幹部からの説得を受けて、立候補しない考えを固めたと報じました。

●「大倉山三丁目」筆者・宮崎信行が世論を知ることも含めて、4年に1回の能動的に選挙運動に携わる無所属横浜市議の後援会・選挙事務所がある大倉山三丁目で、女性の開業院長が見知らぬ男に殴る蹴るの暴行を受け負傷、自転車で逃げた男を神奈川県警が追跡。身柄を拘束。大倉山駅ガード下に東急ストアがあり、通りには「全国チェーンの3つに1つはあるという感じ」の隠れた住みやすい街ですが、地域外との人流はさほどなく治安が良い印象ですので、驚きました。2年前、私が転倒したのも大倉山三丁目。

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少数与党国会は緊張感を欠き消化試合モードに、立憲選挙番女性議員ら「参議院法制局につくってもらった私独自の修正案」披露や「外交防衛委で氷河期と地方創生対策で消防団員にディズニーランド優待券を」提案

2025年05月15日 19時05分23秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]東京都港区西新橋一丁目付近から見た、文部科学省の「旧文部省庁舎」(千代田区霞が関3丁目)、5年前、宮崎信行撮影。

 立憲民主党内で、統制がとれていない状況が散見されました。同会派の2番手の質問者が、前の質問者への答弁の更問いをすることがあります。ではなく、前の質疑答弁を終えて、私の質問項目の順を入れ替えると宣言する議員がいました。さらに、参議院法制局につくってもらった修正案の私案を発表する議員がいました。

 また、外交防衛委員会の法案審査で、就職氷河期について答弁してほしいから内閣府の政府参考人を呼んだのにちゃんと対応していないと主張する議員がいました。さらに、その議員は「私は広島に住んでいた頃、消防団員だった」とし、氷河期世代が地方創生もかねて帰郷したら消防団員に対してディズニーランドの優待券をつけるべきだと主張し、委員長が吹き出しそうになりつつ、総務副大臣に答弁してもらっていました。

 但し、私見としては、6月に衆参与野党とも「我ら文教族」「我ら農水族」として大臣に財務省から予算を取ってこいと全会一致になる体質が好きではないので、もうバラバラなまま、閉会したらいいような気がします。

 予算ヒアリングの「高額療養費」の頭出しを当事者議員にしてもらったり、1・2期生70名の「本気の歳出改革チーム」で基金削減の「ワンショットの財源」を作り出す一糸乱れぬ動きだった野田立憲。どの法案も必ず「自公+維」又は「自公+国」になる水面下の天秤の動きのなか、大政党の幹部として栄華を極めるザイム真理教・旧自治省系緊縮財政派のともしびが消えかかっているように見えます。

【衆議院本会議 きょう令和7年2025年5月15日(木)】
 「REVIC法改正案」(217閣法18号)がれいわ新選組(令和) と日本保守党の反対、それ以外の政党の賛成多数で可決し、参議院に送られました。
 「食品流通取引法案」(217閣法45号)は令和・参政・保守の反対で、政府原案通りに可決し参に送付されました。
 「国会議員選挙執行経費基準法改正案」(217閣法20号)は令保のみ反対で可決し、参に送られました。2月14日閣議決定でしたが、政治改革法案の審議が優先されたため、衆通過がずれ込みました。
 重要広範議案「給特法改正案」(217閣法9号)は附則が修正されたものを、令共反対、自公や日教組の指示をうける立憲らの賛成多数で修正議決し、参議院に送られました。会期内の成立は確実。
 「保険業法改正案」(217閣法37号)は令反対、自公立らの賛成多数で政府原案通りに可決し、参に送られました。
 「GX経済移行推進法などの改正案」(217閣法28号)は令共参保反対、自公立などの賛成多数で原案通りに可決し、参送付。
 「マンション建替推進法及び区分所有法の改正案」(217閣法34号)修正すべきだとの委員長報告を採決し、令共有が反対し、自公立維国などが賛成して可決し、参議院に送られました。

【参議院第1種常任委員会】
 ●内閣委員会では、重要広範議案「能動的サイバー防御法案」(217閣法4号衆議院修正及び5号)の対総理入り質疑がありました。この後、採決され、衆議院修正通りに可決すべきだと決まりました。
 ●法務委員会では「刑事訴訟デジタル法案」(217閣法30号衆議院修正を、衆から送られたとおりに議決すべきだと賛成多数で決まりました。あす成立のはこび。
 ●財政金融委員会では「特別会計法改正案」(217閣法25号)は、政府原案通りに可決すべきだと決まりました。
 ●経済産業委員会は「中小受託事業者の価格転嫁のための下請法改正案」(217閣法48号衆議院修正は全会一致で、衆修正通りに可決すべきだと決まりました。あすの本会議採決では参政党が反対する見通し。
 ●外交防衛委員会は「防衛省設置法改正案」(217閣法16号)の対政府質疑1巡目。前日の航空自衛隊小牧基地近くでの中等練習機「Tー4」(防衛省開発・川崎重工業製造)の墜落で、防衛大臣から機材が古かったとの答弁がありました。
 ●文教科学委員会は一般質疑をして、衆からの重要広範議案の送付を待ち構えました。前日の週刊文春電子版や地元紙で秘書パワハラを報じられた改選組議員も予定通りに質問に立ちました.
 ●総務委員会は「電気事業法及びNTT法の改正案」(217閣法54号)の趣旨説明を聞きました。
 ●農林水産は審議中の法案がありますが、きょうは開かれませんでした。厚生労働、環境委員会も開催されませんでした。

 ●衆議院憲法審査会は幹事懇談会のみの開催でした。

【衆議院政治改革特別委員会】
 一般質疑のみ行いました。

【衆・原子力問題調査特別委員会】
 アドバイザリーボードに新規に加わった近藤駿介・東海大学所長ら有識者から「原子力のいわゆるバックエンドに係る諸課題」との過去にないタイトルでの集中審議がありました。アドバイザリーボード会員から、国会が無意識な無作為できたとの苦言がありました。

【両院・国家基本政策合同幹事会】
 来週5月21日(水)午後3時からの開催を決定しました。6月は、泉健太さんがおよそ10年ほど前に衆参超党派の勉強会で発表した「水曜8時のナイター国会」を実現するかどうか、調整が続くことになります。

●衆議院の経済産業、安全保障、予算各委員会は理事懇談会を開き、終盤の日程を打ち合わせました。

●衆、参両院の議院運営委員会が開かれました。なお、あす金曜日の衆議院本会議は開催されません。ところで、国会同意人事第3弾は、立憲の今夕のNCが全員同意することを決定したことから、すべて承認されることが確実になりました。

●あすの閣議で「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律案」(217閣法おそらく59号)が決定され、衆議院に提出されるはこび。

●国民民主党はあす午後2時から、榛葉賀津也幹事長定例記者会見を、3週ぶりに開きます。

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岡田克也さん経済産業委員として3度目の質疑で法案審査に登場、「オーバードーズ」と「ジェネリック」改正薬機法成立

2025年05月14日 17時35分00秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]立川駅北口でビラを配る岡田克也さんの背中、きょねん撮影。立川駅北口は、有事に政府が移動するほか、裁判所、警視庁の施設もある公務員たちの町ですが、関係者には申し訳ないが、正直暗くて湿った感じだという私見を持ちました。

 水野素子さんの秘書パワハラが週刊文春で報道されました。私は3年前に、30年以上前からの友人(他大学2年先輩)の寺崎雄介さん(神奈川県議に復活)と複数擁立となったので話すわけにもいかなくなりました。水野さんは、東京での系列区議(年長の女性)、会社の法務職の後継者男性と私が同じ早稲田大学ゼミの出身だと知り、積極的に食事会を企画されたので、行きました。区議は当日キャンセルでした。水野さんは、事務所の隣の部屋も借りて24時間働く姿勢。ところが、こどもは私立中学校の関係で、吉祥寺に住んでいるとのことでした。私立なら校区は関係なく1時間足らずなのに、別居の理由がよくわかりません。私は上位中間層が核家族で活躍する社会になったことで、家族内の扶養の関係がよく分からない人とは、私の家業の全てを決める売掛金回収能力の性根と相容れず偏差値が高ければ高いほど、全く信用できません。国会内でお話ししたことはないまま、ここまで来てしまいました。公認取り消しもあるでしょう。

【衆議院経済産業委員会 きょう令和7年2025年5月14日(水)】
 「GX経済移行法改正案」(217閣法28号)を可決すべきだと決まりました。
 元資源エネルギー庁石油部計画係長の岡田克也さんは、3回目の質問をしましたが、一般質疑でなく法案審査では初登場。岡田さんは以前は外務委員で条約案ですから、法案審査は、常任に限れば内閣委員としてマイナンバー法改正案を審議していたころまで遡るかもしれません。
 きょうは、炭素税に関して質問しました。岡田さんは2005年に「若き元代表」となってしまった後、2008年に地球温暖化をライフワークとする福山哲郎参議院議員に誘われて「民主党地球温暖化本部長」になりました。シンポジウムの開催や「逆転国会」での福山法案の院での可決など、国会内外で復活の足がかりとなり、福山さんへの恩は副大臣人事で報いたとはいえ、いまでも感謝しているでしょう。但し、きょうの岡田さんは、租税法律主義の有るべき姿を大臣や官僚に説くなど、あくまでも増税前提で困ったものだという感想です。そして、きょねん総裁選で林芳正さんが「GX移行債という自分の初当選の頃には考えられなかった資金調達ができるようになった。私は外務大臣もつとめたが日本のゲーム・アニメ文化はすごい。デジタル移行債も新設してこの秋葉原を元気にする」と演説していたのですが、岡田さんは「(10年間で)20兆円は返せるのか」と語りました。MMT論者の私としては、本当に困ったもんです。
 会議の冒頭、国民の理事が岡野純子さんに交代しました。これに先立ち丹野みどりさんは自身のSNSで足首を骨折して、しばらく東京に行けそうにないと発信しました。

【衆・内閣委】
 「風俗営業法改正案」(217閣法47号参議院先議が審議入りしました。警察庁は「盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律案」(217閣法49号)も出していますが、成立はギリギリ。「刑事2課・生活安全総務課・防犯課」の法案を2つ出した国会対策は正しかったのでしょうか。これを機に、官房審議官ではなく多様のように刑事局長らが答弁するように改革すべきでしょう。

【衆・財務金融委】
 ビッグモーターと損害保険会社の関係をめぐる「保険業法改正案」(217閣法37号)が採決され、起立多数で可決すべきだとなりました。修理と代理店の関係ということで対処療法に過ぎないでしょう。また、「スルガ銀行かぼちゃの馬車事件」はどうしたとの意見も出ました。

【衆・文部科学委】
 「給特法改正案」(217閣法9号)は総理入り質疑は先週までに終えました。附則に関する修正案が提出され可決すべきだと決まりました。

【衆・厚生労働委】
 「カスハラ、就活セクハラ、女性活躍推進法10年延長法案」(217閣法50号)が審議され、次回も続きます。

【衆・国土交通委】
 法務委と連合審査会を開き「マンション建て替え円滑化法及び区分所有法改正案」(217閣法34号)を審議しました。その後、国土交通委でも法案審査が続きました。修正案が出されて、森山浩行さんらが答弁。採決の結果、修正すべきだと議決しました。附帯決議案の朗読も森山さんがしました。立憲は、法務委一般質疑での先取りで、区分所有権売却後の損害賠償義務について頭出し。税制こそ玉木さんですが、高額療養費などそれ以外は立憲が頭出しした内容が争点になる傾向が続いています。

【参・本会議】
 「公益通報者保護法改正案」(217閣法32号衆議院修正が趣旨説明され、審議入りしました。また、同じことを書きますが、現行法に使用者の罰則がなかったとは驚きです。

 「北朝鮮経済制裁のための入港禁止措置の閣議決定の2年延長の承認」(217承認2号)は投票総数236、賛成230、反対6の賛成多数で両院で承認されました。以前は半年だったものが2年になったので審議の回数は減りました。経済制裁そのものの承認は、経済産業委員会でこれから審議入りします。

 「改正薬機法」(217閣法15号)は236、216、20の賛成多数で政府原案通りに可決し、成立しました。オーバードーズ対策と小林化工・日医工問題をうけたジェネリックなど薬品増産に関する対策を束ねた法律。ところで、幹部薬剤師で、いまだに「薬事法」と言う人がいますが「薬機法」ですから、大人数の前で話す機会がある幹部薬剤師は気をつけてください。またこれもまたどうしても書いておきたい余談ですが、診療報酬と薬価には大きな違いがあり、薬価というものは薬局が販売(消費税ゼロ)するときの価格に過ぎません。メーカー、問屋、薬局間、他の要因で生産が少なくなっている咳止め薬を、東京の大手薬局チェーンがわざと薬価より高く買い占めて門前の医師の処方箋で「咳止めは、念のため一週間分備蓄しておいた方がいいですよ」とOTC類似薬を販売している社があるとされています。おそらく本当でしょう。

【参・決算委員会】
 「令和5年度決算承認案」は6回目、省庁別審査5回目、外務省、防衛省。会期内にテレビ入り総括質疑まで行きそうです。

【参・地方創生及びデジタル特別委】
 「マイナンバー法改正案」(217閣法41号)は賛成多数で可決すべきだと決まりました。行政書士免許など小幅な改正。

【参・消費者問題特別委】
 「公益通報者保護法改正案」(217閣法32号衆議院修正が本会議の後に趣旨説明されました。

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年金法改正案は金曜日にも提出へ、衆参とも審議は見せ場ないのに、やや遅れペース続く

2025年05月13日 21時43分27秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]国会議事堂、きょねん4月撮影。

 連休に前後した1ヶ月間のグーグル分析は、前年同月と比べて、読者数が1・25倍と久しぶりに好調になってきました。要因は単純で、立憲の1期の衆院議員が37名もいるからだと思います。前々回の衆院選直後には「立憲の15名の新人のセンセイで政策担当秘書を探している事務所有りませんか」との切実な問い合わせを2名から受け「僕そういうのやらないんですよ」「あなたの夫は永田町が向いていないからやめて、市民団体の事務局長を探した方がいい」と冷たく対応。前回の衆院選後に「37名」の政策担当秘書に関して問い合わせは来ませんでした。このような静謐な環境をつくるまで、人生半世紀かかりました。

【衆議院本会議 きょう令和7年2025年5月13日(火)】
 採決のみでした。提出済みの閣法のうち7領域9法案は衆参とも全く審議されていません。

 「電気通信事業法及びNTT法改正案」(217閣法54号)は維新・令和・共産・参政が反対し、自民・公明・立憲・国民の賛成多数で可決し、参議院に送られました。

 「日比円滑化協定の承認案」(217条約7号)は令和・共産のみの反対で承認され、参議院へ。
 「日伊ACSA」(217条約8号)は立憲・令和・共産が反対し、それ以外の賛成多数で承認されました。

 「日本学術会議法案」(217閣法36号)は、自公維の賛成多数で政府原案通りに可決し、参へ送られました。

【衆・復興・災害特別委員会】
 「REVIC法改正案」(217閣法18号)は賛成多数で可決すべきだと決まりました。閣議決定が2月14日でしたから、政府は米印法案としての早期の成立を求めていたと思われますが、きょうまでずれ込みました。各党共同の附帯決議は、野党三席理事の立憲・森山浩行さんが案を朗読して決議しました。

【衆・農林水産委】
 「食品流通システム法案」(217閣法45号)は賛成多数で可決すべきと決まりました。

【衆・政治改革特別委】
 「選挙執行経費基準法改正案」(217閣法20号)を賛成多数で可決すべきだと決まりました。あさって一般質疑。

【衆・厚生労働委】
 審議中の「217閣法50号」は、カスハラ、就活セクハラの相談窓口を必置させる内容に加えて、女性活躍推進法の10年延長も含まれています。きょうは参考人質疑でした。女性活躍推進法案の最初の審議は、内閣委員会に付託されましたが、抜擢直前の山尾しおりさんが質問に立ちましたが、質問の最初が修正協議の呼びかけで、頭が良過ぎる人には議員は向かないかもしれません。

【衆・環境委】
 「環境影響評価法の包括的改正案」(217閣法51号)の参考人質疑。
【衆・法務委】
 連合審査会の手続だけでした。

【参・第一種常任委員会】
 ●文教科学、環境以外の委員会が開かれました。
 ●厚生労働では「薬機法改正案」(217閣法15号)を、国土交通では「北朝鮮経済制裁のための入港禁止措置を2年延長する閣議決定の承認案」(217承認2号)を議決し、あすの本会議に上程しました。
 ●法務では「防衛省設置法改正案」(217閣法16号)、財政金融では「特別会計法改正案」(217閣法25号)、農林水産では「森林経営法改正案」(217閣法31号)、経済産業では「中小受託事業者価格転嫁のための改正法案」(217閣法48号衆議院修正が各々審議入りしました。
 ●法務は「刑事訴訟デジタル法案」(217閣法30号衆議院修正の対政府質疑。
 ●内閣、総務、外交防衛は連合審査会で、「能動的サイバー防御法案」(217閣法4号衆議院修正及び5号)を審議。その後、内閣委は単独で対政府質疑をしました。

●衆議院の議院運営委員会、情報監視審査会、国土交通委員会理事懇談会も開かれました。

【自民党政調審議会、総務会】
 「年金法改正案」(217閣法 号=未提出)を党議決定。

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年金法改正案はあす自民党総務会を通過し週内に閣議決定・国会提出か、自民5期の医師・新谷正義さん「私も就職氷河期」

2025年05月12日 18時23分15秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]1995年8月は、日本円の実質実効為替レートがニクソンショック後最も強く、100円換算の米ドル・越ドンで、自分より年長の男性に1時間半、自転車タクシーを押してもらえました、ベトナム中部の港湾都市ダナンで。

 首相は「年金法改正案」を、あすの自民党総務会で決定し、金曜日の定例閣議で決定する方向性の日程を明示しました。

 国会は4月1日にNHK予算が議了して以降、芯のない展開となっており、財務省官房文書課が、森山裕、斉藤鉄夫、野田佳彦、安住淳各氏らにストーリーを書けないことになっているのなら、良いのですが。

【衆議院予算委員会 きょう令和7年2025年5月12日(月)】
 連休前は「関税問題」とされていましたが、集中審議のタイトルは「内外の初課題」3時間コースでした。
 参院選の争点は、消費減税と就職氷河期対策だとの読みが前哨戦で浮上しています。

 自民党の新谷正義さんは当選5回。1975年3月8日生まれの就職氷河期。東広島市の小学校を出て、帝京大学医学部と東大経済学部をともに卒業。お父さんは全国的な医療法人の理事長。地元向けのホームページに書いてありませんが、中高は、愛媛の男子校「愛光学園」。

 新谷さんは「私も1975年生まれでありまして、ちょうどいわゆる第二次ベビーブームの最後の世代ぐらいでありました。ちょうどこの頃本当に受験も就職も大変厳しい時代であったところであります。まさにおよそ1973年からだいたい1982年ぐらいに生まれた世代の皆様これが就職氷河期世代と言われることが多くございます」「現在就職氷河期世代とされている世代へのこの年金問題への対応について、福岡厚生労働大臣からお伺いをしたいと思います」と問いました。父が医師のもと愛光学園に入学・在学・受験勉強したのは、きつかったろうと思いますが、「いわゆる」「とされている世代」と当事者意識はさほどない気がします。厚労相は「ご承知の通り年金の実際の給付水準につきましては今後の経済状況の変化によって変わりうるものでございます。政府として移行を目指しております成長型経済では将来の基礎年金の給付水準がおおむね維持される見通し」と答弁しました。

 長妻昭さんの質問に答えて、石破さんは、「下根宏様父子」の政治資金パーティー券は斡旋してもらったもので、不記載はないとしました。石破さんは「
販売を手伝っていただいたということでございます。そうしますと、そのご紹介によってパーティーにお越しいただいた方の確認というものを容易にすると
いうことが必要だということで、その受付を用意したというふうに承知をいたしております」と「国会議員、下根様」の立て札の意味を解説しました。

 今回この情報が出るきっかけとなった親子げんかについても石破さんは知っていたとのことです。

【衆議院決算行政監視委員会】
 鈴木義浩さんは当選4回で、新生・埼玉14区に元三郷市議として草加、八潮市にも浸透。落下傘の石井啓一公明党代表をやぶり、国民民主党躍進のシンボルになりました。玉木雄一郎代表も基礎・給与取得控除で手取りを増やす公約をあらわした「178おじさん」との愛称をSNSで拡散。鈴木さんも物量に勝る石井さんの遊説日程を逆手にとった行動を「X」で発信しました。三郷を離れた新・埼玉13区でも国民民主党の橋本幹彦さんが当選しました。

 ところで、これまで誰も気づいていなかったでしょうが、自民党は比例北関東単独30位で、「浅井昌志元草加市長64歳」を公認していました。公明党代表が草加市に落下傘するから、元市長を自民党公認で二輪車で運動させる方針だったのでしょうが、すべてが瓦解しました。西田実仁・公明党埼玉県本部代表の罪も大きいといえそうです。

 鈴木委員長のもと、「令和5年度決算承認案」と「令和5年度予備費使用総調書」が趣旨説明され、審議入りしました。

【参議院決算委員会】
 「令和5年度決算承認案」は5日目で、省庁別審査4回目、法務省、厚生労働省。

【参・行政監視委員会】
 一般質疑。

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