【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

「宗教法人への課税に関する集中審議」が参院予算委で実現へ

2009年05月20日 16時36分13秒 | 第171通常会(2009年1月~)自民党追い込まれ
 峰崎直樹・参院予算委筆頭理事は20日の自らの質問の中で、「宗教法人への課税」に関する集中審議を開き、参考人の一人として矢野絢也・元衆院議員を呼びよう溝手委員長(自民党)に要求しました。

 宗教法人の課税に関する集中審議の申し入れは、衆参あわせて初めてだと思います。峰崎さんは「創価学会だけでなく、西本願寺も東本願寺もりっしょうこうせいも・・・」と民主党を支持する宗教団体の名もあげ、党利党略ではなく、国民のための財源の安定化策に必要だとの認識を示しました。

 宗教法人に寄せられる寄付金は「お布施」であれば非課税、固定資産税も商業施設に比べれば大幅に安くなっています。公明党が都議選を重視するのは、以前は宗教法人格を東京都から認可されていたからですが、自公連立の結果、文化庁に許認可権を移しています。ですから、公明党が都議選をあそこまで重視するのは、「○○平和会館」「戸田記念○○」などの不動産への課税に関する権限を都議会与党として掌握するのが狙いだと思います。

 公明党に引きずられて、都議選を過剰に意識するのは、私は慎重にしていただきたい、とあえて申し上げます。民主党内で都議選を衆院選の前哨戦と位置づけるのは当然ですが、あくまでも「自治体のことは住民が決める」という原則を超えて踏み込んでほしくない。民主党支持者の前に私は東京生まれの東京都民ですからお願いしたいと思います。

 とはいえ、宗教法人への課税見直しは財政やりくりのためには良い目の付け所です。

参院予算委 峰崎直樹さん、「プライマリーバランス10年とか遅れる」との経財相の答弁引き出す

2009年05月20日 16時08分31秒 | 第171通常会(2009年1月~)自民党追い込まれ

 参院予算委で20日午後2時54分、麻生首相(自民党総裁)が暴言を吐きました。これは国際問題になりかねない失言であり、委員会中に訂正すべきです。報道にのる前に何とか自浄作用をしなければなりません。

 これは①ドイツ国家社会主義、②ロシアのスターリニズム、そして、③アメリカのニューディールを戦中の3つの並び立つ思想だ、という趣旨の発言をしました。このうち①を相対化した発言は欧米社会では許されない発言です。

 すばやく自浄作用をしなければ、日本はますます孤立します。

 関係ないかもありませんが、新しい駐日米大使は、大統領選の論功行賞の弁護士が内定し、上院にかかります。駐中国大使は先週、内定しています。

【追記 同日午後4時】
 まったく別の話ですが、峰崎直樹・予算委筆頭理事は「2011年度を目標としてきたプライマリーバランス(国予算の収支トントン)の達成は、7年とか8年とか10年遅れる」として、与謝野経財相の答弁を引き出しました。プライマリーバランスは10年程度遅れるとの認識が議事録に残ります。午後3時55分頃です。民主党らの連立政権の世直しが茨(イバラ)の道であることを覚悟しなければならない答弁ともいえます。


【うれし恥ずかし】とくらたかこ(戸倉多香子)さんがフラッシュに女子高生時代の写真を載せられちゃう

2009年05月20日 13時11分01秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代
 「とくらBlog」でおなじみの とくらたかこさん(戸倉多香子さん=山口4区が女子高生時代の秘蔵写真を「フラッシュ」に載せられちゃいました!とくらさん、これはうれしい?恥ずかしい?どっちだか分かりませんが、お宝写真です。

 「高校時代は背が高く、足も速かったためにハンドボール部にスカウトされた」とのことです。

 これはフラッシュの5月5日号です。最新号ではありませんから、保存版として、当ブログにも転載させていただきます。

 

 とくらさんのやさしい瞳で「安倍さんが相手でも、放っておけなくて・・・」と言われればメロメロです。うらやましいぞ!、山口4区のみなさん。私もとくらさんに耳元でささやかれたい「放っておけなくて・・・」

 新人・元職12人の民主党の女性候補(予定者)が5ページにわたって特集されています。フラッシュさんはすばらしいね。

 確認していませんが、バックナンバーは出版元の「光文社」にあるかもしれません。

鳩山代表、官邸主導の「国家戦略局」で予算編成を示唆

2009年05月20日 11時08分02秒 | 第171通常会(2009年1月~)自民党追い込まれ
 鳩山代表は16日午後4時からの代表選出後にホテルで開かれた記者会見で

 「これは政権を取ってからの話ですが、1つは国家戦略局というところを官邸、総理直属で置き、ここで国家ビジョンというものを作り、政治主導で予算編成なども行っていくということをしっかりと行っていくと

 と述べました。

 国家戦略局というのは初めて聞きましたので、おそらくあまり具体的な構想ではないでしょう。ただ、小選挙区中心の衆院選は党首力(首相候補対決)が構図として重要で、鳩山カラーのマニフェスト(政権公約)でたたかうことになりますので、今後政調会の作業に入るかもしれません。

 昨夏の小沢代表3選の臨時党大会では「2つのニューディール」を掲げましたが、あまり定着しませんでした。当時米民主党大統領候補に決まっていたオバマさんを意識しすぎでしたし、農業者戸別所得補償、住宅への太陽電池パネル設置促進など2つのニューディールに取り込まれた個別の政策は健在です。

 予算編成作業に関しては現在、各府省がまとめた概算要求書(見積もり)を財務省主計局の「主計官」という課長級が刈り込んでいって政府原案をつくっています。主計官は春夏に「予算の執行調査」という出張をして、実際に予算書通りに使われているか現場を見学しています。

 これを秋の各府省との折衝のときの交渉カードにします。霞が関の各府省は地方の現場を見ずに仕事をしているところが大半ですから、主計官に議論で劣ることがほとんどのようです。防衛庁(当時)は戦闘機などの装備品に関する知識面で主計官に後れをとり、自衛官に交渉に行ってもらうようになり、財務省の他の部署の職員が軍服姿に驚いたこともあります。

 日銀総裁人事をめぐっては、小沢代表(当時)と鳩山幹事長(当時)が「政権交代後のことを考えたら、霞が関改革には濃淡をつけて、最初は財務省を味方につけておいた方がいい」との考え方で一時合意したと報じられたこともあります。

 長妻政調会長代理が主著『闘う政治 手綱に乗って馬に乗れ』の中で、閣僚は各府省の大臣室ではなく、官邸内の大部屋で仕事をすべきだとの考えを示しています。この考えと組織としての「国家戦略局」は発想が近いと思います。演説などにも引用しやすい「鳩山マニフェスト」の目玉の一つになると予想します。

 国家戦略局構想に関しては、財務省との“戦争”になりかねませんから、代表が「やる」なら「やる」、「やらない」のなら「やらない」。中途半端な文言でマニフェストに盛り込むのはやめた方がいい。鳩山代表の政治決断の上で、政調会のマニフェストチームがていねいに検討すべきだと思います。

 フルネーム=鳩山由紀夫、小沢一郎、長妻昭