【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

民主党代表に鳩山由紀夫さん 岡田さんは29票の大差で惨敗

2009年05月16日 20時43分03秒 | 岡田克也、旅の途中

[写真]両院議員総会で当選のあいさつに立つ鳩山由紀夫新代表を見つめる岡田克也さん=2009年5月16日東京・ホテルオークラ、民主党ホームページ内動画からキャプチャー

 民主党代表に鳩山由紀夫さん(北海道9区)が当選しました。任期は2010年9圧30日まで。

 鳩山由紀夫さんは124票(56・4%)、岡田克也さんは95票(43・2%)、無効1票(0・5%)。

 鳩山新代表の所属議員総数(221人)に占める絶対得票率は56・1%でしたから、かなり安定した党運営は可能でしょう。

 私が応援していた岡田候補は29票差(13・2%差)という惨敗でした。悔しくて悔しくてしかたがありません。あまりに悔しいので、かなり歩いて頭を冷やしながら帰ってきました。

 ただ、ホテル内の結婚式場控室(親戚紹介に使う部屋)で開かれた岡田陣営の総決起集会(マスコミオープン)に参加した議員がおよそ45人いたのですが、落選後の残念会にもおよそ42人参加してむしろ盛り上げっていたことが救いでした。こういうとき、他の陣営に行ってしまう議員もたまにはいます。

 岡田陣営は、小選挙区で勝っていたり、半年前の情勢分析でも上にいる人が中心でした。党の重要役職者も参加しました。参院も安定した図式で勝ち上がっている人が中心でした。

 桶狭間の戦いに例えると、大将(岡田さん)がほとんど単騎出馬して、玄葉さんから順に、一人一人、猛ダッシュで追いかけていきながら、桶狭間に突入したかたちになります。信長は熱田神宮でいったん馬を休ませ、整列してから桶狭間に行きました。今回は熱田神宮で整列する時間がなかったので、強い武将しか桶狭間に乗り込めなかったのでしょう。

 惜しむらくは、「5月5日に代表辞任の役員会が開かれる予定だったが中止になった」という情報をもっと早くつかんでいれば、陣営の立ち上がりが早く、熱田神宮で整列して、もう15人ひっくり返して1票差で勝てていたかもしれません。

 例えば、「総支部の党員・サポーター獲得ノルマをなくします」と公約すれば、15人はひっくり返せたでしょう。その上で、代表として「執行部のディスクロージャー」の公約を果たす一環として、全総支部の党員・サポーターの増減を公表すれば、公約違反でないし、強い民主党をつくれます。要するに民主党の現時点でのレベルは岡田克也のレベルに到達していないんです。特に参院の1回生。岡田さん雌伏の時です。出番は政権交代後にやってくるでしょう。

 「我ら同期当選」として社会党出身の細川さん、菅G事務総長の土肥さんらが参加。細川さんの音頭取りで同期が肩を組みながら「ガンバロー」コールをしました。全戸ローラーは2区の中川さん、4区の森本さん、参院全県区の芝さんの三重県連3人組が担当。そろって気さくで、陽気なおしゃべりさんで、各議員事務所で話題になったようでした。三重のテレビ局の人も「次は三重から初の総理を」という感じでインタビューしていました。もちろん「鳩山由紀夫総理大臣」も北海道から初の総理になります。

 こういった同期当選組、三重県連、元部下(川端さん、枝野さん、郡司さん、田嶋要さんら)、委員会仲間(長妻さんら)、東大法学部同級生(平岡さん)による積み上げ方式は、鳩山陣営のグループの積み上げ方式に届きませんでした。しかし、戦法として大きな前例をつくれたのではないでしょう。個人的には、菊田さん、高井さん、小川(淳)さん、大串さん、逢坂さんの参加がうれしかったです。

 順不同で、玄葉さん、仙谷さん、中川さん、森本さん、高橋さん、芝さん、川端さん、細川さん、鉢呂さん、土肥さん、池田さん、平岡さん、安住さん、藤村さん、渡辺(周)さん、長妻さん、郡司さん、長浜さん、野田さん、武正さん、福山さん、菊田さん、田嶋(要)さん、田島(一)さん、近藤さん、三日月さん、松野(信)さん、藤本さん、大串さん、松本(大)さん、田村さん、足立さん、岡崎さん、小宮山(洋)さん、郡さん、高井さん、中谷さん、逢坂さん、柚木さん、小川(淳)さん、蓮舫さん、大河原さん、梅村さん、徳永さん、風間さん、金子さん、水戸さん、姫井さんらが出陣式に参加し、「岡田克也ガンバロー」しました。

 岡田さんは同じ部屋での残念会(マスコミオープン)で支援議員に「このことを一つの励みとして民主党は強くなる。ご支援していただいた(議員の)みなさんのご厚情にはこれから恩返ししていく。そのためにはまず政権交代だ」と話しました。恩返しとは、閣僚ポストなどの意味合いだと思います。残念会は意気盛ん、「岡田グループ」ならぬ「岡田克也君を総理にする会」発足といった風情で、はじめから選挙に強い議員で作られた岡田陣営の結束はさらに固まった印象でした。

 国民の間では「次は岡田」という認識ができたと思います。次の代表選は来年9月になります。第45回衆院選、第22回参院選を終えた来年9月の代表選は党員・サポーターも加えて、岡田圧勝→すみやかに首相就任といきたいところです。

 月曜日から突然の100メートルダッシュを終えた陣営の議員・秘書のみなさま、お疲れ様でした。

 ◇

 岡田克也さんは16日の両院議員総会終了直後に鳩山由紀夫代表に会い、選挙のしこりを抱えたまま発足した「鳩山代表-中野幹事長」体制が倒れたことをふまえて、人事に十分時間をかけるよう要請しました。鳩山民主党の支持率が一時的に下がることがないよう、十分に時間をかけてほしいと切望します。

 ◇

 私自身もあまりの急展開に助走なしの猛スパートをしいられ、このブログで岡田さんを応援する説明が十分でなく、お読みいただいている方に違和感と一部不信感を招きました。もちろん今後も、すべては政権交代のために、民主党単独過半数に向けて邁進していきます。

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新代表は「小沢一郎公認カード」で院政牽制か? 民主党代表選きょう投票

2009年05月16日 08時45分38秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代
 民主党はきょう(16日)、小沢一郎さんの辞任に伴う新代表選挙を行います。新代表の任期は前代表の任期の残りである来年9月30日まで。ですから、第45回衆院選、第22回参院選を「党の顔」「日本の顔」としてたたかうことになります。

 岩手県第4区選出の衆議院議員である小沢一郎さんは「自分は最後でいい」と言いながら、自身の第45回衆院選の民主党公認を出さないまま、執行部をあとにしました。新代表は「小沢一郎公認カード」を持つことになり、カードの使いようでは、「小沢院政」をけん制することができます。

 補正予算の衆院通過に伴い、おととい、きのうと2日間は衆参とも国会審議がありませんでした。地元に帰って県連臨時常任幹事会などで党員・サポーターの意見を集約する動きがありました。この辺はきょう付の大手マスコミ報道でも「情報のすきま」ができていると思われます。ここがカギだと思います。

【概要】
 12:30メド~ 応援演説
 13:00メド~ 政見スピーチ及びディベート
 14:00メド~ 投票・開票・新代表決定
 16:00メド~ 新代表就任記者会見

<ライブ>12:30メド~
 300k
 http://asx.pod.tv/dpj/free/2009soukai300k.asx
 56k
 http://asx.pod.tv/dpj/free/2009soukai56k.asx

NHKでも午後1時~3時まで総合テレビジョン、ラジオ第一で放送があります。

【詳細な手順】

 9時 古川元久中央代表選挙管理委員長が代表選を告示、届出受付。
 11時 不在者投票。
 午後12時半、両院議員総会スタート。2候補の応援弁士の推薦演説。2人×3分間。
 1時~ 政見スピーチを10分ずつ。
      ディベート。モデレーターの質問に両候補がそれぞれ答える。
 2時前後~、投票。すみやかに開票し、2時半過ぎに新代表が決まる見通し。この後、記者会見。

 新代表は速やかに役員人事、次の内閣組閣作業に入る。

岡田卓也さん「だいたい負けるんとちゃいますか」としながら息子に期待

2009年05月16日 08時42分19秒 | 岡田克也、旅の途中

[写真]朝日新聞三重県版

 イオン環境財団理事長として、植林活動の一環として北京を訪れているイオン(旧ジャスコ)創業者で名誉会長の岡田卓也さんが次男・克也さんの民主党代表選について、「だいたい負けるんとちゃうんですか。そういうふうに仕組まれているのでは」としながらも、「政権交代したらどうか、という機運が出てきた時だ」として息子への期待を示しました。

 北京支局の特派員が、日本国内で民主党代表選が盛り上がっていることから、北京市政府が「名誉市民」を授与するタイミングで取材できたようです。

 岡田克也さんのお父さんがイオン創業者・名誉会長の岡田卓也さんであることはあまりにも有名ですが、あまりその関係が報じられることはありません。

 克也さんが昨年6月に出版した『政権交代 この国を変える』では、イオン創業に明け暮れ、夕食もあまり共にしたことがない父親に複雑な感情を持っていることを吐露しました。

 三重県四日市市立中部西小学校、中部中学校卒業後、大阪に出て、当時2つのスーパーを買収してジャスコの基盤を作り始めた単身赴任中の父と2人ぐらし。大阪教育大学附属池田高校入学と直後に校舎がバリケード封鎖され、数ヶ月間授業に参加できず。自主的な生徒集会で数回「授業再開」を発言しながらも「封鎖継続派」の演説にも興味を示した16歳の克也少年。機動隊の突入でバリケードが破られ授業が再開する様を眼のあたりにするという16歳には強烈すぎる体験のなかで、「将来は何か社会のために役に立つ仕事をしたい」と漠然と思い始めました。

 大学進学にあたっては、克也さんのおじいさん、お父さん(卓也さん)、お兄さん(元也さん)がみんな早稲田大学(旧東京専門学校含む)を卒業しており、「父は、自身の母校である早稲田大学の商学部を勧めた」「父には早稲田でなければ大学でないとの思いがあったのかもしれない」という干渉に反し、「公の仕事」につくために東京大学法学部に進み、自分の道を歩き始めました。

 
[写真]国内で植樹する岡田卓也さん=日経ネット

 母校を愛する卓也さんは早稲田大学の「評議員会議長」といって、学校法人の理事長と同窓会長を兼ねたような役職に就きました。2007年の「創立125周年記念事業」の前には、毎月、「総長・白井克彦教授」と「岡田卓也・評議員会議長」の2人が並んだ「寄付のお願い」のパンフレットが送られてきて、私としては卓也さんの顔を見ると、「また寄付か!」と思ってしまいます(^^;)。

 ひとつ、気付きました。「生まれた時から現在まで父親が商業の会社経営者である次男坊」という共通点が克也さんと私にはあります。初めて気付きました。だから、岡田さんへの共感が私の中に強かった側面はあると思います。でもそれを修正しても、岡田克也が日本丸1億人全員の船長にふさわしい人間であるとの信念にいささかの揺るぎもありません。

時事ドットコム:「息子は負けるんとちゃう」と父・岡田卓也氏=民主党代表選

【北京15日時事】「負けるんとちゃう。そういうふうに仕組まれているのでは」-。訪中した岡田卓也イオン名誉会長相談役は15日、北京市内で記者団と懇談、16日の民主党代表選に立候補する息子・岡田克也副代表について、「勝ってほしいか」との問いにこう答え、笑いを取った。
 「日本にいるとマスコミがうるさいから中国に逃げてきた」と卓也氏。代表選に関し、「(援護射撃は)一切していないし、(克也氏も)何も言ってこない」としつつ、「『政権交代したらどうか』という機運が出てきた時だ」と語り、政権交代に意欲を燃やす克也氏に期待感も示した。 (2009/05/15-21:15)

「「政権交代の機運出てきた」 岡田氏父のイオン名誉会長」:イザ!

 イオンの岡田卓也名誉会長相談役は15日、北京で記者団に対し、息子の岡田克也民主党副代表が同党代表選に出馬したことに関し「小沢一郎さんと一緒に自民党を出て苦節十数年。やっと政権交代の機運が出てきた時だ」と語った。克也氏の勝機については「だいたい負けるのと違うんですか」と冗談めかした。

 岡田名誉会長は、北京近郊の万里の長城周辺での植樹活動などに参加するため訪中した。(共同)