最初は「長絹(ちょうけん)」を着て、二人で品良く踊ります。背の高いお二人にはこの姿が映えます。袖を持って頭の上まで載せるのは中々難しく、何しろ鬘の上までいかななくてはいけないし、下浚いと当日しか、鬘は被れません。何度も舞台経験のある二人ではありますが、この演目は初めてです。たった一日しか本番がないのは厳しいですねえ。とはいえ、二人とも成功してました。
花道まで走ったり、転んだりと激しく踊った後、お夏の寂しい心を表すように穏やかな振りと気持ちが戻ります。が、踊り手としてはかなり心拍数が上がってきているので、肩で息をしたいほどなのをぐっと堪え、動きをセーブしなくてはいけません。最後の見せ場です。