ずっと会いたかったリスナーさん

初めてお会いしたけれど、とっても懐かしい笑顔。
なぜか、すぐに分かりました。

彼女の参加する文芸サークルの冊子を頂いて以来、活発で素敵な彼女とは
昔の恋バナに、花を咲かせるほどの仲良し。

突然の関節リウマチ発症から、薬の副作用での糖尿病併発、退院後まもなく家で転倒し圧迫骨折・・・
次々と彼女を襲う出来事は、報告を受けるたび、私自身が信じられないくらいでした。
腫れてすっかり変形した彼女の両手を、そっとさすりながら、私は色々な話を聞きました。

うんと泣いて、そこから立ち上がった人は、こんなにも晴れやかな笑顔を見せるのだと
彼女から教えられました。
働き者だった彼女にとって、杖が無くては動けない今の生活が、どれほど辛いかなど
一言も触れずに、明日から始まる新しい治療にかける意気込みだけを話す彼女は、
痩せていましたが、とても綺麗でした。

一緒に遊びに来て下さったご主人からは、手作りの『花言葉カレンダー』を頂きました。
私の誕生日７月３日は『たつなみそう』。
私（笑）と紫色の花の写真が、並んで印刷してあり
花言葉は「私の命を捧げます」と。
　「なぜか、この日だけ重～い花言葉で・・・」と、笑顔の優しいご主人。
彼のおかげで、彼女と直接会うことが出来ました。

医学が進んだ現在でも、まだ治療法どころか原因すら分からない病気ために
不安と痛みの中で、毎日生きている人と、その人を支える人がこんなに沢山、いらっしゃる・・・
ラジオの仕事をしていなければ、多分、知らずに通り過ぎていたでしょう。

壮絶な闘病生活を話された後は、いつも満面の笑みを浮かべて、
　「また来るからね」と帰っていくリスナーさん達。

後姿を見送りながら思うことは、いつも同じです。
私は、私にしか出来ないことを、心をこめてやっていこう・・・と。
元気をもらい励まされているのは、いつだって私の方でした。