目玉焼きの匂い

今朝も、我が家の開け放したリビングの窓から
近所のお宅の、朝ご飯の匂いが入ってきました。

いつも同じ時間に、同じ匂い。

目玉焼きの焼ける匂いだけが
毎朝規則正しく、静かに漂ってくるの。

それを嗅ぐと、いつも平和な気持ちになります。
　「ああ、一日が始まるな」って。

でも、私自身は、朝から目玉焼きが食べたいとは思いません。
朝だけは忙しいし、私の場合、朝食は食べないほうが体調もいいからです。

でも、蒲焼鰻の匂いをおともにご飯を食べる。。。じゃないけれど
他人の家の目玉焼き（の匂い）をおともに、毎朝、カフェオレを飲んでいます（笑）

多分、この匂いに幸せを感じるのは、
子供の頃から結婚するまで、母が朝食に
目玉焼きとトーストを用意してくれたからでしょう。

出勤前のあわただしい時間、ワイシャツの腕まくりをした父と並んで
もくもくと食べていた朝食の記憶。

私は、学校も会社もずっと好きだったので、
出勤前のこの時間は、幸せでした。

時間を気にしながらも、父と朝刊を取り合って、
毎朝毎朝、判で押したように、同じメニューの朝食を食べていました。

そんな懐かしくて幸せな記憶がよみがえるので、
朝の清々しい空気に混ざる、目玉焼きの匂いを、
好ましくかんじるのです。

だから、もしこれが『目玉焼き』ではなく、『アジの開き』の匂いだったら
多分、そ～っと窓を閉めていると思います（笑）


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