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ミステリ感想-『あぶない叔父さん』麻耶雄嵩

2015年04月29日 | ミステリ感想
~あらすじ~
四方を山と海に囲まれ、因習が残る霧ヶ町で次々と発生する奇妙な殺人事件。その謎に挑む高校生の俺は、寺の離れで何でも屋を営む人畜無害な叔父さんに相談する。毎度名推理を働かせ、穏やかに真相を解き明かす叔父さんが最後に口にする「ありえない」犯人とは! 本格ミステリ界の奇才が放つ抱腹と脱力の連作集。
※コピペ


~感想~
端的に言って駄作。
近年の麻耶の短編集に共通する、ある趣向は今回も健在だが、ただ健在なだけでそこに面白みはない。
一つ一つの短編の質が低く、しかも途中の一編で趣向まで放棄し、そのうえトリックが仕掛けられたと同時にわかるくらいの酷い出来で目も当てられない。せっかくの、唯一の取り柄とも言える趣向を捨ててまでいったい何がしたかったのか。
無駄に金田一耕助に似たシルエットの叔父さんのキャラもさほど立っておらず、帯の紹介文にあるような「抱腹」はどこにも見当たらずただただ「脱力」なだけ。作者が麻耶雄嵩でなければ商業ベースに乗っていたか、そもそも出版できたかどうかも怪しい。
これまで10割バッターに等しかった(闇雲A…子…? くっ頭が痛い…)麻耶が初めて書いた駄作で、麻耶も人の子だったとわかったのは収穫かもしれないが、できることならそんな収穫は死ぬまで得たくなかったものだ。
いやあ、それにしても糞つまらなかった。


15.4.28
評価:なし 0

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