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小金沢ライブラリー

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DVD感想―『スーパーマン・リターンズ』

2009年02月16日 | 映画感想

~あらすじ~
前シリーズの2作目「スーパーマン II/冒険篇」を引き継ぎ、5年ぶりに地球に戻ってきたスーパーマンの活躍を描く。
クリプトン星の3悪人との戦いに勝利したクラーク・ケントことスーパーマンだったが、その後彼は謎の失踪を遂げる。
スーパーマンが不在となった地球では犯罪が急増、加えてレックス・ルーサーも仮釈放が認められ出所してしまい……。


~感想~
力は技をも制す。
ことパワーにかけてはスーパーマンは古今東西のヒーローの中でもトップクラスではないかと感じさせる、とにかくパワーと圧倒的なスペックを前面に押し出した描写がいい。
ただ要所を締めるアクションはいいが、全体としてストーリー重視に傾いたのはすこし残念。もっと単純明快なものを期待したのだが。
ともあれ新生スーパーマンとなるブランドン・ラウスもなかなかはまっていて、ファンは必見の内容と言えるだろう。

……シリーズ的にはなかったことにされてるらしいが。


評価:★★★ 6
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DVD感想―『60セカンズ』

2009年02月15日 | 映画感想

~あらすじ~
60秒でどんな車でも盗み出す伝説の男、メンフィス。すでに足を洗っていた彼だったが、弟に危機が迫り、無謀な賭けに出る。


~感想~
ニコラス・ケイジということもあり、もうちょっと知的なアクションかと思いきや、きわめてシンプルなカーアクション映画になっている。
メンフィスの優秀さが噂の範疇にとどまり、60秒でどんな車でも盗み出せるように思えないのが難点だし、しょせんやってることはただの泥棒なのだが、迫力のあるカーチェイスだけでも見る価値はある。


評価:★★☆ 5
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DVD感想―『SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ』

2009年02月14日 | 映画感想

~あらすじ~
三池崇史による全編英語の和製ウエスタン。
壇ノ浦の戦いから数百年。山あいの寒村"湯田(ユタ)"に、平家再興の埋蔵金が隠されていると噂が立ち、よそ者が押し寄せる。
やがて村は、平清盛率いる平家と、源義経率いる源氏が対峙することに。
そこに流れ着いた一人の凄腕ガンマン。両軍とも、この流れ者を用心棒に引き入れるべく動き出し、事態は風雲急を告げる。


~感想~
ダメな邦画にありがちな過剰な演技や棒読みを、全編英語にすることで一掃。
クエンティン・タランティーノがすき焼きをほおばる冒頭からして、完全無欠のバカ映画のため、ダメな邦画におなじみの寒さも払拭。
銃撃戦は邦画ならではの間と見栄を存分に活かした素敵なもので、良さもダメさも極端な方向へ走らせることで長所に変えたような作品である。
しかし好きな人はとことんはまるだろうが、個人的には銃撃戦以外に見るべきところはなかった。


評価:★★☆ 5
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DVD感想―『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』

2009年02月13日 | 映画感想

~あらすじ~
シリーズ第4作。
ハリーたちが4年生に進級した新学期の初日、ダンブルドア校長から、伝説の"三大魔法学校対抗試合"が復活するという重大発表がなされる。
それは、各校から1名ずつ選ばれた代表選手が競い合う交流戦。そして"炎のゴブレット"によって各校の代表3名が選ばれた直後、なぜか4人目の選手としてハリーの名が告げられるのだった。


~感想~
安定感あるシリーズの安定感ある第四弾。
いままで当然起こってしかるべきだった「特別扱いに嫉妬されてはぶられるハリー」と「どうして死人が出なかったのか不思議な競技でついに出た犠牲者」の2つが描かれる。
人権というものが一切無視されている学園からようやく(?)死者が出てしまい、そこで幕となるので後味はすこぶる悪い。子供じゃなくなってきたハリーたちにつれ、物語も子供向けから脱却を図ったのかもしれないが、失敗ではなかろうか。
あいかわらず普通に楽しめる作品だが、事故の可能性とか考えない能天気な明るさが好きだっただけに、今後の展開はすこし不安に思えてしまう。
どうでもいいがタイトルにまでされている炎のゴブレットはただの抽選機なのだが、なんでこんなのがタイトルなのだろう。


評価:★★☆ 5
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DVD感想―『NEXT』

2009年02月11日 | 映画感想

~あらすじ~
ラスベガスの二流マジシャンとして生きるクリス・ジョンソン。
彼には自分の周囲だけだが2分先の未来を予知できる能力があった。ある時、クリスの前に女性FBI捜査官のカリーが現われ……。


~感想~
あらが多すぎる作品。
たった2分先の、それも自分に関わる未来しか見えない小市民的な能力で、下手に国家的陰謀に立ち向かうものだから無理が生じるのだ。
なんせFBIが彼に要求するのは「ずっとテレビを見て核が爆発するニュース速報を予知しろ」という無理難題なのだ。
えーと、たぶんだけどニュース速報って事件発生から流れるまでに2分くらいかかるんじゃないかな?
仮に事件発生と同時にニュース速報を見られたにしても、たった2分早いだけじゃ爆発する場所がわかっても阻止できる猶予はないと思うんだけど……。
題材はいいし、2分先の予知という能力をうまくいかした映像表現も楽しく、意表をつくラストも好みなのだが、小市民的な能力はもっと小市民にふさわしい事件に用いられたほうがよかったのではなかろうか。


評価:★★ 4
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DVD感想―『チーム・バチスタの栄光』

2009年02月10日 | 映画感想

~あらすじ~
海堂尊の同名ベストセラー小説を映画化。
東城大学病院では、高難度のバチスタ手術を専門とする7人体制の"チーム・バチスタ"を結成し、以来26回のオペを全て成功させるという驚異的な記録を打ち出していた。
だが突如として、3例立て続けに術中死が発生してしまう。そして、心療内科医の田口がその内部調査を任される羽目になるのだが…。


~感想~
ファンが怒るのも無理はない。
田口が性別すら変わっているのは、原作どおりにしたらおっさんぞろいになってしまい客が呼べないからしかたないにしても、原作にはないソフトボールやらライブやらに尺を取り、しかもそれがわりと重要な位置を占めているのには苦言をていしたくなるだろう。
だが映画化したら阿部寛がやるんだろうと思っていた白鳥を、本当に阿部寛がやっているのはやはり見ものだし、どう見ても『トリック』の上田教授と同一人物なのはなぜか安心感を覚えてしまう。
また小説で読むよりも映像化されたほうが白鳥というキャラは強烈だと感じた。嵐の館の嵐山さんは白鳥役にはバナナマンの日村がはまり役だと言っていたが本当にそう思う。どうにか実現できないだろうか。
原作至上主義でなければ普通に見られる映画化作品ではあるが、想像を上回ることはない、思ったとおりの映像化にとどまった。
それにしてもココリコの田中はいい役者だなあ。


評価:★★☆ 5
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DVD感想―『インベージョン』

2009年02月09日 | 映画感想

~あらすじ~
ある日、スペースシャトルが原因不明の事故で地球に墜落。その残骸の中には、謎の生命体が付着していた。
やがて、感情を失ったように人間の行動を変質させる謎の伝染病が発生する。
精神分析医のキャロルはこの病原体が地球上のものではないことを突き止めるのだが……。


~感想~
SFスリラーかと思ったらきわめてまっとうなゾンビ映画に落ち着き、地球が滅亡したかと思ったが別にそんなことはなかったぜ! なオチでまとまるありきたりの映画。
最後には安っぽい警句まで吐き、後味まで悪くしてくれる周到さ。悪いほうのアメリカが存分に出た、バカ映画にさえなりそこねた駄作でしょう。


評価:★ 2
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DVD感想―『パーフェクト・ストレンジャー』

2009年02月03日 | 映画感想

~あらすじ~
政財界の大物のスキャンダルを狙うロウィーナは、幼なじみのグレースが殺された事件の調査に乗り出す。
大物経済人のハリソン・ヒルに疑いの目を向けていたロウィーナだったが、調べが進むうち、ヒルばかりか、彼女の周囲の人物に次々と疑惑が浮上、混乱は深まるばかりとなってしまい……。
ラスト7分11秒まで、真犯人は絶対にわからない。あなたは絶対騙される!


~感想~
無駄に上げたハードルを全く越えられない凡作。
どんでん返しをうたっているが、普通に考えると犯人の候補は3人しかいない。だがラスト7分までにそのうち2人は否定されてしまい、残るたった1人がそのまんま真犯人なのだ。これでは騙されようがない。
ハードルさえ上げなければ、意外性はないがまあまあ普通のサスペンスとして成立していたのに。広報の罪は重い。


評価:★★ 4
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DVD感想―『バンテージ・ポイント』

2009年02月02日 | 映画感想

~あらすじ~
一発の凶弾がめぐる真実に8人の異なる視点から迫る画期的な作品。
テロ撲滅の国際サミットが開催されるスペインのサラマンカ。大観衆を集めた広場では、アシュトン米大統領によるスピーチが行なわれようとしていた。
だが演説が始まろうとした瞬間、一発の銃弾が大統領を狙撃した。つづけて爆発も起こり、一瞬にして広場は混乱に陥る。


~感想~
一つの事件を8つの視点でくり返し描き、真実を浮き彫りにするという形式で、早い話がサウンドノベルの歴史的傑作『街』のような仕掛けである。
だが異なった視点から見ることにより生まれるトリックのようなものはなく、純粋なアクション映画に仕上がっている。また8回同じことがくり返されても、捜査側や犯人、報道、一般人までさまざまな視点から描かれるため、まったくだれることがなく、スピード感あふれる作品になっているのは非常に評価が高い。
不屈の追跡者、無敵の暗殺者、立ち上がる一般人、戦う大統領、そして大団円と、これぞ娯楽映画といった完成度なので、万人におすすめしたい良作である。


評価:★★★★ 8
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DVD感想―『アイ・アム・レジェンド』

2009年01月31日 | 映画感想

~あらすじ~
2012年、ニューヨーク。科学者のロバート・ネビルは3年前に起こった地球規模の災厄をくぐり抜け、おそらくは全世界でただひとり生き残った男。
彼は愛犬サムと無人の店舗で食料品や日用品を調達し、畑を作って生き延びる日々。
自分以外の生存者を探して、毎日無線で呼びかけるものの、未だ見つけ出すことができずにいた。それでも、人類を絶滅させた原因を取り除き、再生の道を探るため、たったひとりで奔走するロバートだったが……。


~感想~
序盤の荒廃した無人のニューヨークでのサバイバル生活が目新しく興味を引くが、予告編などで一貫して隠し続けたアレが出て以来、単なるホラー映画に成り下がってしまい、著しく評価を下げた。
愛犬との心温まる交流をからめた、孤独な男の生き様を描いたサバイバルアクション物っぽい宣伝をしていただけに、うっかり見に来た家族づれは困惑したのではないだろうか。
ホラーとして見るといかにも平板で、タイトルに秘められた真意にのみ、わずかに感心するくらい。題材はいいのにもったいないなあ。


評価:★★☆ 5
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