黒坂黒太郎コカリナブログ

黒坂黒太郎のコカリナコンサート活動、東日本大震災被災地支援活動など

被災松CDレコーディング始まる

2012-06-27 23:21:55 | 被災地支援
 9月にキングレコードより発売される、石巻門脇の被災松コカリナを中心に添えたCDの製作が始まりました。トップを切って、6月24日(日)石巻コカリナ合奏団による録音が行われました小中高生の女の子ばかり20人が、石巻しらさぎ台のコミュニティーセンターに集合、収録曲は彼らが「どうしてもやりたい」と訴えてきたAKB48の「桜の栞(しおり)」午後6時から始まった収録は、何度も何度もやり直し、終わったのは8時。子供達はほんとうによく頑張りました。地元のメディアも沢山取材に訪れ、彼らの頑張りを報道してくれました。収録はこれから黒坂のソロ、120名の大合奏、70名の中編成、そして矢口周美の歌、春日保人さんの歌、と7月いっぱい掛けて順次行われていきます。発売は9月5日。全国のCD店で販売されます。
下は6月26日付け「河北新報」


新被災地支援コンサートVol.69   新潟県湯沢町      6月 10日

2012-06-19 17:41:29 | 被災地支援
 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった」川端康成の小説『雪国』の舞台となった新潟県湯沢町。温泉の町。またスキーのメッカでもあり、東京から新幹線で1時間で行けるため沢山のスキー場が点在する。人口は8000人。この町にもコカリナサークルがあり、公民館で活動しています。そのコカリナサークルの皆さんが
中心となり被災地支援コンサートを創ってくださいました。会場は公民館のホール。決して近代的なホールではないのですが、ステージに鉢植えの植木を置いたりして、心のこもった会場を設営してくれました。コカリナサークルの演奏も、10年の歴史を持つだけあり音も良く合っていて、素晴らしいモノでした。そして、終了後の食事会では、時期が時期だけに山菜を沢山いただきました。その中でも絶品だったのは新潟県魚沼郡地方の人達しか食べないと言われている「木の芽」。普通「木の芽」とは山椒の葉っぱの事を言いますが、これは全く別物。ここで言う「木の芽」はアケビの新芽。さっと湯がいて、卵の黄身、鰹節、醤油で味付けいただく。少しほろ苦い甘さが口いっぱいに広がり、この美味しさは他にたとえようがない。ある出版社から「いつか全国の隠れたウマイもの」という本を出して欲しい、と言われているのですが、僕が選ぶ全国ウマイものナンバー1がこれ。
「アケビの芽なら全国どこにでもあるのでは?」と思われるでしょうが、それらのアケビは苦くて食べられない。やはりその甘さは豪雪のプレゼントなのです。是非ご賞味あれ。


石巻教育委員会に支援金を届ける    6月6日

2012-06-12 10:48:51 | 被災地支援

 6月6日、石巻市役所の中にある、石巻教育委員会に支援コンサートで沢山の皆さんからお預かりしたお金を届ける事ができました。
同行して下さったのは、このプロジェクトの事務局長をしてくださっている山田みどりさん、現地責任者の菊池英行先生、そして長野県の中心メンバーの皆さん。
教育長さん直々に、応対してくださり、「まだまだ大変な状態が続く石巻の子供達のために使わせていただきます」と受け取ってくださいました。
各コンサートで作っていただいているタペストリーも持参、披露させていただきましたところ、大変感激してくださり、完成したら市民の皆さんの目に触れるところに飾らせていただきます、
と約束してくださいました。震災から一年3ヶ月経ち、メディアの報道も少なくなり、支援の動きがだいぶ衰えています。
でも、阪神大震災、中越地震の経験からして、被災地は今が一番大変なとき、と感じます。支援コンサート、目標の100回まで何としてもやり抜こうと思います。

 石巻市教育長さんと 


被災地支援コンサートVol.68   福島県郡山市       6月3日

2012-06-05 10:38:01 | 被災地支援
「なんとしても福島へも行かなければならい 」そう思い続けていました。
一昨年、郡山の郊外にある大玉村で里唄コンサートを行い、「ほんとうの空の村」という歌を創りました。これは言わずもがな、あの智恵子抄の有名な一節
「智恵子は東京に空がないと言ふ、ほんとの空が見たいと言ふ。智恵子は遠くを見ながら言ふ。阿多多羅山の上に毎日出てゐる青い空が智恵子のほんとの空だといふ。あどけない空の話である」からいただいた「ほんとうの空」をモチーフに創り上げた「里唄」です。
3番の歌詞に「虹が架かった 七色の虹 ほんとうの空に ほんとうの虹 ここが好きだよ 私の空」という言葉を入れました。
でも今、福島の上に掛かるのは「ほんとうの虹」ではないなのです。智恵子さんはどれほど嘆いていることでしょう。 
 午後1時半より郡山女子大学の芸術館で一般のコンサート。
沢山の皆さんがご来場してくださいました。コンサートを始めてみて驚きました。会場の雰囲気がとても明るいのです。とくにご婦人達。
ちょっとしたギャグにもゲラゲラと声を挙げて笑ってくれ、ノリのいいこと。福島はもともと東北の中では「明るい県民性」と言われますが、この状況下で、この明るさはちょっと感動的でした。
そして、福島のために創り上げた「涙と希望の村」を演奏すると、場内は涙で溢れました。会場の真ん中あたりにいたお父さんは、顔をぐしゃぐしゃにしながら泣きはらしていました。
そして、曲が終わると、割れるような拍手をいただきました。
  郡山女子大のコンサートが終わるとすぐに20キロほど北にある大玉村に移動。大玉村にある仮設住宅集会場でコンサートをさせていただきました。
この仮設住宅は福島第二原発がある富岡町から避難してこられた方達が住んでおられるところです。狭い集会場にお婆ちゃんや、お爺ちゃん、お母さん達が溢れています。
ここは郡山に増してノリがいい。コカリナが鳴り始めると演奏中であるにもかかわらず「ウーン、いい音だ」、矢口が歌い始めると「キレイな声だ」と
合いの手を入れてくれる。なんとも、楽しくやらせていただきました。そしてここでも「涙と希望の村」を演奏、涙、涙で聴いてくださる皆さんを前に、こちらも涙ぐんでしまいました。
終了後「皆で歌っていきたいので楽譜が欲しい」と言っていただきました。

このコンサートには、東京コカリナアンサンブル、長野コカリナ合奏団、合わせて約20名のメンバーも同行「浜辺の歌」、「紫陽花」を演奏してくれました。
さらに、郡山周辺で活躍する「コカリナ愛好家」も一緒にステージに乗り、「ほんとうの空の村」を矢口周美の歌と共演してくれました。
福島にも行き続けなければ、と思っております。
明日からまた石巻、陸前高田に行きます。