黒坂黒太郎コカリナブログ

黒坂黒太郎のコカリナコンサート活動、東日本大震災被災地支援活動など

世界遺産三保の松原、羽衣コカリナ

2013-07-19 20:48:37 | 情報
  6月22日、富士山及び静岡市の三保の松原が世界遺産に指定されました。地元の皆さんは大喜びのようです。特に、三保の松原は「富士山からは遠い」との理由で、当初、除外を勧告され、絶望的と言われていた中での逆転指定ですから、その喜び様は大変だったようです。その「三保の松原」にあり、天女が羽衣を掛けたという伝説が残る「羽衣の松」が7月3日、立ち枯れで倒壊の危険があるため多くの人々に見守られながら伐採されました。それは奇しくも陸前高田「奇跡の一本松」のモニュメントが立ち上がったのと同じ日でした。多くのニュースが「二つの松」の話として併せて伝えていました。その翌日、7月4日のことです。東京で、黒坂黒太郎40周年リサイタルで演奏する「交響詩ふるさと」の練習がありました。一番前に静岡コカリナアンサンブルの指導者小杉豊さん、政実さんご夫妻始め、静岡のメンバーが座ってくれました。練習が始まる前、僕はなんとなく小杉さんに「ねえねえ、あの羽衣の松コカリナにしない?」と言ってしまいました。小杉政実さんは鳩が豆鉄砲でも食らったかのような顔をして「先生、コカリナにするってどうしたらいいの?」と言います。僕は「あたって砕けろで、直接行って『コカリナにしたい』って頼んでみたら?」と無責任に答えました。すると、小杉さんご夫妻は、その提案をまともに受けて下さり、翌日、何の手だてもないのに、三保の松原に出かけて下さったのです。ところが不思議なことがあるモノです。小杉さんは、かつて静岡で音楽の先生をされていたのですが、なんと、現地で、世界遺産登録の担当をしている教え子に出会ってしまったのです。そんなこともあり、話がトントンと進み、羽衣の松を所有している神社の総代さんから羽衣の松材をいただくことができてしまったのです。樹齢650年。松ヤニが少しキツイのですが、美しい木目です。さてこの木からどんな音が出て来るのか?天女の音か?秋にはできると思います。楽しみにして下さい。

羽衣の松の写真        浜松在住のコカリナ製作者袴田 泰史さん提供