Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

球場の特殊性(落合博満)

2009-03-01 11:42:12 | 他スポーツ
三冠王に輝いた大打者、落合博満さん(現中日監督)の思い出です。実は、落合は25歳という年齢で当時の社会人野球の東芝府中を退社して、実家に帰省していた立場でした。本来ならプロ入りはありえない立場でしたが、そんな落合がプロ入りしたのには、当時指名したロッテの特殊事情がありました。

それは、当時本拠地にしていた川崎球場が、ライト側に道路が通っていて、ライトスタンドの距離がレフトスタンドより短いという特殊な構造をしていました。そのため、ロッテは右方向に飛距離を飛ばせる打者を探していて、その結果の落合のドラフト3位での指名でした。

年齢的に、すぐに活躍することが求められた落合ですが、売り物の右方向への打球の飛距離で本塁打を量産できるようになりました。かつて、清原が入団したときに、右方向へ飛距離が出ることが売り物になっていましたが、その元祖は落合でした。ただ、ロッテのチーム事情から、史上初となる年俸一億円を落合に払うことができず、とうとう落合は史上空前の大トレードで中日に移籍します。

中日でも中心選手として活躍しましたが、本人はいつかどうしても巨人でプレーしたいと思っていたようで、FA制度ができたことを利用して、もうベテランと呼ばれる年齢にはなっていましたが、巨人に移籍してきました。ただ、巨人では落合の力が多少落ちると、FAで来た選手にはあまり良い扱いをせず、自由契約になって日本ハムに移籍し、そこで現役を終えます。

ただ、落合は当時、マスコミをかなり嫌っていて、「俺流」などという言葉が流行ったりするなど、チームプレーとはあまり縁のないところにいました。おそらく監督には向いていないだろうと思ったので、中日から監督のオファーがあったのには正直驚きました。しかし、全ての選手を観察し、可能な限り平等に接するという方針で若手の力を引き出し、日本一にも輝いています。

今では、落合がセリーグを代表する名監督であることは疑う余地がありません。監督の適性というのは、外からはわからないもので、アプローチの仕方はいろいろありますが、チームという形をうまく作り上げるかなのでしょう。西武の渡辺監督も攻撃野球で日本一になりましたし、今や管理野球の時代は去り、自主性の野球の時代のようです。
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最後まで煙に巻かれる(フィンケ監督)

2009-03-01 10:06:44 | 浦和レッズ
結局、今の浦和レッズのベストメンバーがどういうものかということを、知っている人は少ないのではと思います。昨日の大宮との練習試合、一般には非公開と聞いていましたが、マスコミを締め出したのには驚きました。おそらく、昨日は開幕の鹿島戦の予想スタメンとほぼ同じメンバーが並んだものと思えますが、最近の非公開練習の流れは止められないようです。

結局、フィンケ監督は練習試合で、「このメンバーはベストメンバーに近い」という形を並べたことは一度もなかったように思えます。同じメンバーで合わせてコンビネーションをというより、多くのメンバーにチャンスを与えながら、うまく競争させ、外部へは徹底的にメンバーを撹乱しました。

これを見ていると、やはりフィンケ監督は、弱いチームを勝たせてきた策士だなと思います。ドイツでは、チームの練習の取材はそう簡単にはできないらしく、イングランドに至っては全部の練習が非公開です。しかし、日本ではマスコミと良好な関係を築くためには、ある程度練習試合を公開しないといけないという、彼にとっての制約があります。

フィンケ監督は、その制約をうまく利用して、徹底的にマスコミを煙に巻くことでここまでチームを作ってきました。唯一ベストメンバーが並ぶ、最後の練習試合を非公開にして、結局関係者以外誰も浦和の開幕スタメンを知らないという、彼にとっての「勝利」をうまく収めたと思います。

ただ、もちろん浦和に4バックのサイド攻撃サッカーがうまくフィットするかということは、試合を見てみないと何とも言えません。今年は、それまで守備で勝ってきた浦和のサッカーを限界とみて、改革に乗り出した最初の年ですから、最初の年からいきなり完璧なサッカーをという訳にはいかないだろうと思います。

ただ、サッカーの34試合中、優勝チームでも4敗から5敗はします。選手は全部勝つつもりでやって欲しいですが、監督はどこかでチーム状態が落ちるときがあるということは承知で一年間をトータルで考えていると思います。その手綱さばきが、どこまでうまくいくか、今年を楽しみに待ちたいと思います。
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