内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

暑さに対する耐性の向上か、老化による感覚の鈍化か

2019-07-29 23:47:12 | 雑感

 十年ほど前までは、暑さに弱かった。夏バテするというのではない。ある程度以上気温が上がると、イライラしてきて、ひどく不機嫌になってしまうという意味での弱さである。それは一緒にいる人間を不愉快にするか呆れさせるほどの極端な変化であった。それを指摘されるとますます不機嫌になる。まるで辛抱のできない子どものようであった。それが大の大人でそうなのだから、洒落にもならない。
 それが、いつからか、暑さによってそれほど気持ちが左右されなくなっている自分に気づいた。何が変わったのかよくわからないが、ちょうど十年前に、水泳を規則的に始めたことともしかしたら関係があるかも知れない。
 水泳は小学生のころにスイミングスクールに通っていたから、泳ぎはそのときから得意であったが、中学以降、時々泳ぐことはあっても、年間を通して泳ぎ続けるということはずっとなかった。それが、ちょうど十年前の8月1日から、一念発起して、健康維持のために規則的に水泳を続けるようになり、今月末でちょうど丸十年になる。今回の帰国当日の朝も泳ぎ、それが通算2354回目だった。年間平均240回にはちょっと欠けるが、およそ月平均20回のペースを保っていることになる。そのおかげもあり、この年になってもあまり体力の低下を感じることはなく、体にどこも悪いところはなく、体調も安定している。
 今日、日中、暑い中、買い物に出た。十分も歩くと汗が吹き出してくる。シャツやズボンが汗で体に張り付くのはけっして気持の良いものではない。それは以前と同じだが、暑いとは感じても、気持は変わらないというか、平静のままなのである。そんなこと特別なことではなく、自慢するようなことではもちろんないが、本人としては、少しは精神的に成長したのかなと思う。
 すると、「いや、年取って、暑さに鈍感になっただけだろう」と耳元で意地悪なダイモーンが囁く。













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