内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

電子書籍うっかり購入記

2022-03-22 23:59:59 | 雑感

 実にしょうもないうっかりミスの話である。
 最近は試してみてもいないから、あるいはもしかしたら今では可能になっているのかも知れないが、海外から AMAZON.co.jp で電子書籍を購入するにも日本国内で発行されたクレジットカードが必要で、日本以外の国で発行されたカードでは購入できない。これは私のような海外在住者で日本の銀行に口座をもっていない者にはとても不便な制約である。
 しかたなしに、そういう制約がないハイブリッド型総合書店 Honto をもっぱら利用している。かれこれ五年ほど利用しているが、購入冊数は千四百冊を超えている。たいへん重宝していると言ってよいのだが、この書店にも欠点がある。それは、電子書籍を通常購入した場合、購入直後であってもキャンセルが不可能なことである。うっかり誤って購入ボタンをクリックしてしまうと、もうキャンセルできない(ただし、「ワンステップ購入」の場合、購入後四日間はキャンセル可能)。
 今日、そのうっかり購入をしてしまった。今月末まで中央公論新社の本が30%引きなので、この機会に何冊か購入しようと思い、デュルケーム『自殺論』(宮島喬訳)、貝塚茂樹訳注『論語』、白川静『孔子伝』をカートに入れた。割引価格で購入するためには、まず該当する割引クーポンを選択し、割引価格に変更してから注文を確定する。これまで数え切れないほど繰り返してきた手順なのに、今日に限って、うっかり注文確定ボタンをいきなりクリックしてしまった。もうキャンセルできない。「魔が差した」とはまさにこのことである。
 三冊の定価購入価格はしめて 4395円で、その三割は1319円である。つまり、まったく同じ本を購入するのにそれだけ損をしたことになる。うっかりミスをしたのは自分であり、本屋を責める理由はまったくないのだが、とても腹立たしい。
 うっかりミスはだれにでもありうることじゃないか、通常購入後もせめて一時間くらいはキャンセル可能にしてくれてもいいじゃないか、と「後の祭り」の恨み言をブツブツ未練がましく呟きながら、購入した三冊を拾い読みし、「やっぱり名著はいいよなあ」と負け惜しみを独りごちて自分を慰めているところである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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